企業ホギメディカル東証プライム:3593】「繊維製品 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

 当社グループは、「社業を通じて医療進歩の一翼を担い、人々の健やかな生命と幸福に尽くし、もって社会の繁栄に寄与する」を社是とし、患者・医療従事者等の安全と医療機関等の経営の合理化・省力化に貢献できる製商品群を製造・販売しております。

(2)経営戦略等

 今後の見通しにつきましては、新型コロナウイルスが5月に感染症分類の5類へ移行し消費者マインドは回復傾向にあるものの、引き続き不安定な世界情勢、資源・原材料価格の高騰、為替変動による海外調達材料の高止まり等、厳しい環境が続くことを想定しております。

 国内では、政府による病床機能再編を含む地域医療構想の実現に向けた取り組みが着実に前進しており、各医療機関はその対応に迫られております。とりわけ医療従事者の離職率が高止まりする中、2024年に開始される予定の医師の残業規制を契機とする働き方改革が目前に迫り、医師の働き方改革やタスクシフトなど医療関係職の業務範囲の見直しや職場改善が求められており、医療安全と院内業務の生産性向上を両立させることが急務となっております。

 当社におきましては、引き続きコスト削減や生産性の改善など原価低減のための企業努力を継続しつつ、顧客価値の最大化に資する安定的で継続的な製品供給を行ってまいります。今後、医療機関において地域医療構想実現に向けた機能分化及び連携が加速すると想定されます。タスクシフトにより看護師は一層専門的な業務への専従と業務負担増加が見込まれ、機能分化による特定医療機関への患者集中と相まって、業務増加から医療従事者の離職率は高止まりが続くと考えられます。

 当社はこうした手術が集中化される可能性の高い高度急性期病院・急性期病院の経営課題に対して、業務負荷を徹底的に削減できる「プレミアムキット」の提案活動などを通じて、医療機関の人出不足や生産性改善に貢献してまいります。

 海外事業におきましては、シンガポールにある販売子会社のホギメディカルアジアパシフィックPTE.LTD.及びインドネシアの販売孫会社P.T.ホギメディカルセールスインドネシアが、シンガポール及びインドネシアを中心にASEAN(東南アジア諸国連合)各国の基幹病院への製品導入を積極的に展開してまいります。

 製造原価につきましては、今後も需要拡大が見込まれる「プレミアムキット」の生産量増大と生産効率向上のため、新キット工場Ⅱ期を2023年4月より稼働いたしました。製造子会社であるP.T.ホギインドネシアにおいても、内製化の推進や生産性の改善に取り組み原価低減を目指すものの、上記市場環境と新キット工場Ⅱ期稼働による償却費の増加により原価率の上昇が見込まれます。

 また、事業拡大に向け注力しているR-SUD(単回使用医療機器再製造)事業につきましては、当期末時点での許認可取得件数が6件、申請数が1件となっております。

(3)経営環境

 当連結会計年度における世界経済は、各国政府による新型コロナウイルス感染防止対策と経済活動の両立が進んだことなどから消費や投資が拡大し、概ね回復基調で推移いたしました。一方、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻や原油をはじめとする資源価格の高騰などは継続し世界情勢は依然として不安定な状態が続きました。

 国内におきましては、新型コロナウイルス感染が拡大と縮小を繰返し、社会・経済活動へ影響を与えました。また、外国為替相場の変動や世界的なインフレ傾向もあり物価上昇圧力が高まり、経済活動に大きな影響を及ぼしました。

 医療業界では、感染者数に合わせて医療機関への負担が増減しているものの、関係者の経験と努力によりコロナ患者増加による手術件数への影響は以前と比べると少なくなってまいりました。一方で、急激な円安や資源価格の上昇、電力費、輸送・運搬コストの上昇などにより多くの物資の価格が上昇したことに加え、医療現場におきましては、人手不足が常態化しております。また、政府が主導する地域医療構想の一環である病床機能再編への取り組みに関しては、2022年4月からの診療報酬改定において急性期充実体制加算が導入されるなど、病院経営にとっては変動が大きく、かつ対応が急がれる厳しい状況が継続しております。

 このような環境下、当企業集団におきましては、当連結会計年度において医療安全とお客様の業務効率化に資する製品の提案を積極的に展開したことなどにより売上高が伸長いたしました。特に最重要戦略製品である「プレミアムキット」は当連結会計年度においても売上が拡大しております。この「プレミアムキット」は術前、術中、術後において発生するお客様の手間を削減するとともに、手術における医療安全が確保できる高付加価値製品であり、発売以降お客様に高いご評価をいただき堅調に売上を伸ばしている当社の主力製品です。また、新型コロナウイルス感染者が増加した期間には、医療関係者向けの高機能マスクの需要が急増し、一部製品の売上が大きく伸長いたしました。

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社は、「社会貢献」、「安全なもの作り」、「安定生産」、「お客様との共存共栄」、「社員満足度の向上」、「安定成長」及び「利益改善」を経営のキーワードとして掲げております。当社が販売する製品は、医療の現場で使用されるものが多いため、安全な製品の安定供給は当社の存在意義でもあり社会的責任でもあります。以上のことを踏まえ、下記の対処すべき課題についてそれぞれの施策に取り組んでおります。これらを継続して遂行することにより、企業価値の向上を図ってまいります。

①安全な製品の安定供給

・安定供給のための生産管理体制の強化

・お客様が使いやすく、かつ安全な製品の追求

・新キット工場の自動化による安全性の向上

②継続的な利益成長

・プレミアムキットの販売強化

・新製品の販売強化

・新キット工場の自動化による生産性の向上

・インドネシア工場での生産性の改善

・材料の内製化推進

・海外販売事業の拡大

③医療環境の変化への対応

・働き方改革と医療安全に貢献するソリューションの提供

・進歩する医療技術に対応する新製品の開発

・SUD(単回使用医療機器)のリプロセス(再製造)の事業化

・新型コロナウイルス感染拡大による環境の変化への対応

④内部統制システム・コンプライアンス体制の整備

・情報管理の徹底、社員教育の充実

・リスクマネジメント体制の更なる強化

・5S(整理/整頓/清掃/清潔/躾)の徹底と費用対効果の向上

(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 経営指標といたしましては、1株当たり当期純利益(EPS)、自己資本当期純利益率(ROE)、営業利益を重視しております。

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