ベルシステム24ホールディングス
【東証プライム:6183】「サービス業」
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企業概要
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。
(1)経営の基本方針
当社グループは、「イノベーションとコミュニケーションで社会の豊かさを支える」という企業理念(PURPOSE)の下、お客様に最適なソリューションを提供し、新たなビジネス価値を創造するとともに、多様化への取り組みも推進してまいりました。これからも持続的で健全な成長の実現を目指すために、以下の施策を重点的に取り組んでいく所存であります。
(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 対処すべき課題
当社グループは、パーパスである「イノベーションとコミュニケーションで社会の豊かさを支える」の下、コーポレートボイス「その声に、どうこたえるか。」を策定し、これを体現する取り組みを推進しております。
② 財務上の課題
当社グループは、金融機関を貸付人とする借入契約を締結し多額の借入れを行っており、2025年2月期の有利子負債依存度は44.7%となっております。市場金利が上昇した場合及び財務制限条項に抵触した場合には、当社グループの存続に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、2025年2月末現在、連結財政状態計算書にのれんを947億円計上しており、総資産の54.3%を占めております。事業収益性が低下した場合等にはのれんの減損損失が発生し、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。
(3)経営上の目標とする経営指標
中期経営計画2025で掲げた3つの重点施策「①人材(総力4万人の最大活躍)」「②型化(データ活用の高度化)」「③共創(NEW BPOの領域開拓)」の実現に向け、多様な人材が長期に渡り活躍できる環境の整備と、生成AI等の活用による新たな価値の創造、並びに当社グループの強みとパートナー企業の知見・技術を融合した新たなBPO領域の開拓を推進してまいりました。
当社グループのビジネスを取り巻く環境が変化するなか、これからもお客様、従業員、そして社会の幅広い声(課題)に向き合い、持続的で健全な成功の実現を目指すために、以下の施策を重点的に取り組んでいく所存であります。
① 外注化ニーズへの対応
国内における生産年齢人口の減少が加速するなか、企業の人材不足は様々な業界に広がり、限られた人員をコア業務にシフトせざるを得ない状況が予測されます。その結果、バックヤード業務やコンタクトセンター業務といった部分のアウトソース化が加速しており、当社グループにおいても基礎業務のクライアント数が増加する等、外注化ニーズが顕在化してきております。当社グループは今後さらに拡大する外注化のニーズをしっかりと取り込み、クライアント企業数を拡大するとともに、クライアント企業に対して生成AIによるハイブリッド化、自動化や、コンサルティング、ナレッジを活用したサービス等の提供によって、一社当たりの取引規模の拡大も目指してまいります。
② 生成AIの活用
CRM事業において生成AIの登場は、新たな付加価値をもたらす「次世代コンタクトセンター」を実現する非常に大きなチャンスであると認識しております。「次世代コンタクトセンター」とは、お客様からのお問合せに生成AIが自動で応答し、生成AIでは対応できないケースのみオペレーターが回答するセンターであり、当社グループが有する年間約5億コールの良質なデータを通じて蓄積したナレッジが基盤となります。当社グループでは2024年からAI技術の導入・運営に特化した専門部署を設置して「次世代コンタクトセンター」の開発を進めており、2025年度中には一部業務においての実現を目指しております。「次世代コンタクトセンター」の実現により、ヒトが対応する従来型コンタクトセンターに比べて生産性の向上、さらにコンタクトセンターの運営コストも低減することで、一社当たりの取引額の増加と同時に、利益率の向上も目指してまいります。
③ マーケティング支援
次世代コンタクトセンターを通じて蓄積するナレッジは、お客様からの質問や意見等に含まれる消費者のニーズを把握するためのマーケティングデータとしても活用し、新たな付加価値の創出を目指します。生成AIによるVOC(Voice Of Customer)の目的に沿った自動収集・分析により、消費者のニーズを把握することでコンタクトセンターをプロフィットセンター化し、クライアント企業のマーケティングや広告宣伝等、売上増加に繋がるような新たなサービスを提供していきます。この取り組みによって、企業のマーケティング部門との取引を新たに獲得し、売上収益の拡大に繋げてまいります。
これらの施策の実現に向け、引き続き多様な人材が長期に渡り活躍できる環境の整備にも注力してまいります。当社グループでは、パーパスである「イノベーションとコミュニケーションで社会の豊かさを支える」のもと、人的資本戦略として、「"プロフェッショナル"が集う、"働きがい"のある職場の実現」を掲げ、企業の持続的な成長・発展のために、働く「人」と「環境」に積極投資を行い、社員のワークエンゲージメントの最大化に取り組んでおります。現場と人事部門が連携し、人材育成や働き方に関する方針や施策の立案、社員教育やウェルビーイング推進、働き方改革など、様々な取り組みを推進してまいります。
(定量目標数値)
具体的な成長戦略については以下の通りであります。
(※) 1.スマートコンタクトセンター(SC)業務:クライアント企業とエンドユーザー間のコミュニケーション関連領域に係る業務。
2.その他売上収益は従来型コンタクトセンター業務に含む。
3.スマートビジネスサポート(SB)業務:クライアント企業の社内業務の支援に係る業務。
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