プリモグローバルホールディングス
【東証スタンダード:367A】「小売業」
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企業概要
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 企業理念
当社グループは「最高(プリモ)の夢(おもい)を最高(プリモ)の幸(かたち)に」の企業理念のもと、一組でも多くのお客様の幸せのお手伝いをすべく、当連結会計年度末において、ブライダルジュエリー専門店としては有数の規模である134店舗をグローバル展開(国内87店舗、海外47店舗)しております。
〈企業理念〉
「最高(プリモ)の夢(おもい)を最高(プリモ)の幸(かたち)に」
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喜びの瞬間を、永遠の記憶に
人生に訪れる特別なできごとの数々。
その喜びを、ともに分かちあうことから私たちは始めたいと思います。
響きあう気持ちは、最高の幸せとなって。
やがて、永遠の思い出に変わっていく。
それをいつも信じているから。
私たちは、プリモグローバルホールディングスです。
(2) 経営環境・経営戦略
<経営環境>
ブライダルジュエリー市場は「ジュエリー市場」と「ブライダル市場」が重なり合う形で存在しております。嗜好品としての要素が強いファッションジュエリーに比べて、ブライダルジュエリーは結婚というライフイベントと連動する必需品としての側面が強く、矢野経済研究所が発行する『宝石・貴金属市場年鑑 2025年版』によると、婚約指輪、結婚指輪の取得率は双方ともに近年は安定維持しております。
しかしながら、国内市場においては、少子化に起因する婚姻組数の継続的減少や、同業他社との競争の激化の影響も受けていることから、なお一層の経営努力が必要であります。一方、若年人口が多く、経済発展が著しいアジアを中心とした海外市場においては、日本の商品・サービスに対する関心や信頼が高く、日本ブランドが受け入れられ易い市場であるため、積極的に進出・出店を進めており、国内競合企業に先行してグローバルブランドとしての地位を確立し、先行者利益を獲得することで、当社グループのさらなる成長の実現を目指しております。
<経営戦略>
当社グループの主要な商材である婚約指輪及び結婚指輪は、お客様に生涯にわたって身に付けていただくものであるため、「一生の記念品」にふさわしい品質やお客様一人一人の気持ちに寄り添うきめ細やかな接客サービスを通じて、オンリーワンの商品を提供することが重要であります。そのため、当社グループでは、2025年8月期から2027年8月期の3か年にわたる中期経営計画を策定し、国内、海外の市場別に以下の成長戦略を掲げております。
■国内市場
国内市場においては、「I-PRIMO」「LAZARE DIAMOND」の両ブランドを展開しており、それぞれのブランド価値と顧客体験のさらなる向上に努めてまいります。人財教育や店舗への投資、新商品・サービスの開発を継続して行います。また、お客様に人生の重要な節目で選ばれるブランドとして長く愛されるよう、アニバーサリージュエリー商品の充実やお客様とのコミュニケーション強化を進めてまいります。
■海外市場
当社グループは、「I-PRIMO」が日本で培ったブランド・商品・パーソナルサポートをアジアにおいても展開することで、各市場のお客様から高い評価をいただいております。また、海外市場における独自の経営ノウハウを活用し、「K.UNO」「STAR JEWELRY」の海外市場進出において、ライセンスを受けて店舗展開をしております。
海外市場においては、①各市場における「I-PRIMO」等のブランド認知・価値の向上、②各市場のお客様のニーズに応じた商品ラインナップ・サービスの開発、販売・価格・マーケティング戦略の実行、③中国本土や東南アジアといった出店余地のある市場における出店の推進、④各市場ローカル人財のグローバル登用、といった取組を進めてまいります。
*1 店舗数は、2025年8月31日時点
*2 当社の連結子会社であるPrimo Diamond Taiwan Inc.と株式会社ケイ・ウノとが50%ずつ出資する
共同出資会社Kuno Primo Co.,Ltd.の3店舗
(3) 目標とする経営指標
当社グループは、中長期的な企業価値の向上を達成するために、売上収益及び事業利益を重要な指標としており、収益性を意識しながら当社グループの拡大、成長を目指しております。
(4) 優先的に対処すべき課題
① 国内事業の安定成長
当社グループ全体における日本国内事業の重要性は依然として高く、安定的な事業運営と継続的な成長が重要であります。既存店売上が前年を超える水準を目指し、これを維持するため、以下の取り組みを進めてまいります。
a.マーケティング活動のさらなる進化
当社グループはこれまで、ウェブ広告、ブライダル専門雑誌、テレビCMなどの広告宣伝活動や、イベントやキャンペーン等のPR活動、さらに全国各地の婚礼施設や専門店等との顧客紹介制度等、さまざまな手段で結婚を控えたお客様にアプローチしてまいりました。
一般的にブライダルジュエリーは「一生の記念として購入する必需品」であり「購入期間が明確に定まっている」という特徴があります。またお客様にとっては「一生身につけるので慎重に選びたい」「人と同じものは嫌だ」「特別な購入体験をしたい」などの気持ちが働くため、自ら能動的に情報を調べ、複数ブランドをじっくり比較検討することが一般的であります。このため、マーケティング活動においてはこうしたブライダルジュエリー市場におけるお客様特有のニーズをしっかり汲み取り、実来店につながる広告宣伝や販売促進を実行することが肝要であります。しかしながら昨今、特にデジタルマーケティングにおいては新技術開発のスピードが非常に速く、効果的な施策を実行するにあたっては高い専門性と先見性が求められます。
今後は自社内においてお客様の多様なニーズに応えられる専門的知見を有するバランスの取れた社員を組織化するとともに、精度と質の両面で成果創出を図り、ブランド価値を向上することで集客力をさらに強化してまいります。
また当社グループでは、ご購入いただいたお客様のクチコミにも高い集客効果が認められるという考えのもと、接客サービスのさらなる向上を図りつつ、お客様満足度について数値管理をしており、今後もこれを継続的に行ってまいります。
b.店舗開発への積極的な投資
当社グループは、全国の政令指定都市ならびに主要都市において、有数のシェアを獲得しております。国内事業の安定的な成長は、当社グループ全体にとって引き続き重要な経営課題であるため、今後は人口動態の変化にきめ細やかに対応すべく、未出店地域での委託事業展開など、新たな収益モデルの確立に力を入れてまいります。同時に、各エリア・各都市における市場環境の変化にも絶えず目を配り、戦略的に店舗を移転改装することにより既存店の魅力を高め、集客力の向上を目指します。なお、これらの新店及び移転改装の店舗開発に際しては、投資基準を明確にし、取締役会での承認を要する手順を構築しており、これを忠実に実行してまいります。
c.商品施策
当社グループは、ブライダルジュエリーの専門店として、お客様の多様なニーズにお応えできるよう、店頭にて200種類以上のデザインを展開し、「セレクトオーダー」形式で商品を提供しております。
今後もトレンドの変化やお客様の新たなニーズなどに柔軟に対応しながら、絶えず商品ラインナップの刷新を図ってまいります。また、当社グループの国内・海外における成長に伴い商品調達力もより一層高まっているため、適正な価格設定を行いつつ、収益性の向上にも努めてまいります。
さらに、店頭においては、ブランドの世界観を表現する店内レイアウトや商品を魅力的に見せるための専用什器を開発し、タブレット端末を使っての商品デモンストレーション等、ご来店されたお客様が目にするすべての項目についても品質にこだわり、さらに強化してまいります。
② グローバルビジネスの加速と進化
当社グループでは、2007年5月に初の海外進出先として台湾事業を開始して以来、順調に海外事業を拡大しております。
当社グループの高品質なブライダルジュエリーと、日本流のきめ細やかな接客サービスは、海外のお客様に支持されるポイントであり、これにより海外においても日本と同水準の品質と接客サービスで商品を販売し、現地競合他社との差別化が出来ております。結果として台湾及び2011年9月に進出した香港、2015年11月に進出した中国本土においては、いずれも1号店の開業から3年目には事業の黒字化を達成致しました。また、2022年11月には今後の東南アジア進出を見据え、シンガポールに1号店を新規出店し、現在2店舗を運営しております。
さらに、マルチブランド展開を進めるため、2019年4月に台湾市場においてPrimo Diamond Taiwan Inc.と株式会社ケイ・ウノとが50%ずつ出資する共同出資会社「Kuno Primo Co.,Ltd.」を設立し、同年8月に1号店を新規出店し、現在3店舗を運営しております。また、2022年11月には株式会社スタージュエリーブティックスと海外市場における業務提携契約を締結し、2023年5月に中国本土1号店、同年9月に台湾1号店を新規出店し、現在中国本土2店舗、台湾2店舗を運営しております。
今後も当社グループが持続的な成長を成し遂げるためには、「共感型」「モノからコトへ」の成熟した消費傾向が見込まれる当地において、マーケットシェアを拡大させていくことが重要であります。地域特性や消費者行動を反映させた各種マーケティング活動のローカリゼーションを進めることにより、ブライダルジュエリー専門店としての認知度を高め、ブランド価値を向上させてまいります。また、海外事業の発展とともにそれを支える組織力の強化が不可欠であるため、有能な人財を全体最適の視点で採用・育成し、グローバルで配置してまいります。
■当社グループが運営する海外店舗数の推移
注: 店舗数は各年の12月末時点で記載しており、その時点で退店が見込まれていた店舗は含めておりません。
③ 人財育成、組織力の強化
当社グループでは、お客様に「一生の記念となるお買い物」を提供し満足していただく上で、最も重要な差異化要素は「接客力=人財」であるという考え方に基づき、「採用」「教育」「評価」及び「配置」の4つの軸で人財育成、ひいては組織力強化の取り組みを行ってまいりました。
特に日本の新卒採用では例年は一人当たり3回の面接を実施し、WEBを活用したオンライン面接を取り入れながら、人物重視かつ多様な角度から厳選するなど、優秀な人財の確保に努めております。
「教育」について、日本では入社後10年間にわたる独自の教育プログラム「プリモカレッジ」のもと、職位ごとに設定されたコンピテンシーを明示しており、社員が自発的に能力開発を目指せるような体制を構築しております。また、販売力強化のため、国内外各エリアに配備しているセールストレーナーがOJTとしてロールプレイング研修を実施しているほか、一般社団法人日本ジュエリー協会が主催する「ジュエリーコーディネーター検定」の3級取得を推奨しております。
「評価」については、すべての社員が生き生きとした将来像を描けるよう、職位に応じたコンピテンシーに基づく評価制度を取り入れており、社会情勢、労働環境、勤労者意識の変化に合わせて制度を定期的に見直しております。また、モチベーションの向上につながるインセンティブを取り入れるほか、個人だけではなくチーム(店舗)単位の仕組みを展開するなど、協調性を育み、互いに磨き合える、働きやすい環境づくりを目指しております。
「配置」については、社員一人一人のライフスタイルや多様な価値観に対応できるよう、時短勤務制度や、販売専門職としてのキャリアパスを用意するなど、職種の選択機会を設けております。また、各国事業所間で人財を積極的に交流させることにより、さまざまな知見やノウハウをグループ内で共有するだけでなく、それらを昇華させて互いに高め合い、結果として新規エリアや新規市場への事業展開を担うバランスの取れたグローバル人財を継続的に育成・輩出し、当社グループ全体の組織力強化を図ることにも注力しております。
こうした各種取り組みは、人件費のコスト上昇の要因ともなる可能性がありますが、当社グループのビジネスモデルにおいては、経験を積み、接客に長けたベテラン社員が果たす役割は大きく、店長及び管理職のマネジメント力の向上等に継続して取り組むことで、社員一人一人の業務生産性を向上させ、激化する市場環境に対応できる強固な組織体制の実現を目指しております。
④ 生涯顧客化への挑戦
当社グループでご購入いただいたお客様の情報を有効に活用し、結婚を起点としたお客様との関係性を生涯にわたって構築すべく、国内ではメンバーシッププログラム「I-PRIMO Membership」「My LAZARE」を用意し、アフターサービスの充実や、人生の節目の記念日に手にとっていただけるアニバーサリージュエリーの開発・販売を進めております。また、2018年からはお客様とのコミュニケーションツールとしてLINE公式アカウントと連携するサービスを導入し、双方向型のコミュニケーションを通じてお客様とのリレーション強化に努めております。
情報技術の発展とともに購買スタイルが変化する中、日本国内においては、すでに「I-PRIMO」「LAZARE DIAMOND」専用のオンラインショップでの販売を通じて、オムニチャネル化の基盤を構築しております。
当社グループにおいても取扱商材を拡大し、オンライン・オフライン双方においてお客様との接点を増やし、結果として「生涯にわたって愛されるブランド」として、お客様と継続的な関係性を構築することを目指しております。
⑤ 財務基盤の安定化
当社グループは、金融機関を貸付人とする借入契約を締結しており、当連結会計年度末時点での連結総資産額に占める借入金額割合は29.3%と高く、金利動向に大きな影響を受ける財務体質となっております。
今後の継続的な成長のためにも強固な財政基盤の構築が必要と考えており、十分な手元流動性の確保に努めることや、中長期的には収益構造の改善を行うことで、財政基盤の安定化を図っております。
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