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【東証グロース:2586】「食品業」
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企業概要
当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針等
当社は、「自然と共に生きる」を経営理念とし、経済と環境が共存する持続可能な社会を実現するために、アグロフォレストリーの恵みを革新的な商品にかえてお客様の美と健康に貢献します。また、お客様の感動と共感によって得られた「消費の力」でアグロフォレストリーの更なる発展に貢献するとともに、地球温暖化対策(CO₂削減)に貢献すべく経済が環境を復元させる「グリーン・エコノミー」の実現を推し進めてまいります。
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、前事業年度までにおいて営業損失の計上により、継続企業の前提に疑義が生じていた事から、当社としては売上高の増加と仕入原価及び廃棄率低減による売上総利益の改善を目指すとともに、販売費及び一般管理費の削減にも努めることで、営業利益獲得と拡大を目標としております。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
次期の見通しにつきましては、わが国経済は、経済環境の変化に伴う人件費の増加、原材料価格・物流コストの上昇による物価高騰、アメリカの経済政策やウクライナ・中東地域を巡る地政学的リスクの影響等依然として先行き不透明な状況がある一方、国内の経済活動の回復に伴う個人消費の増加や旺盛なインバウンド需要により引き続き堅調に推移することが期待されております。
このような状況の中、当社は今後も「自然と共に生きる」を経営理念に掲げ、既存事業の強化を進めながら、次代に向けた経営基盤の強化に努め、持続可能で豊かな社会の実現に貢献できる事業の拡大を目指してまいります。
短期的な見通しといたしましては、前述の通り、引き続き顕著に表れている国内需要の盛り上がりに対して、日本におけるアサイーを用いた事業のパイオニアでありリーディングカンパニーとして応えるべく、国内アサイー事業にリソースを集中させることで、最大限の供給を行ってまいります。また、成長投資を含む中長期計画に関して、アサイーの事業展開においては、海外事業展開に向けた各国現地の市場リサーチ及びルートの構築、またテスト店舗の出店に向けては、協議を継続しており、ロケーションの選定や商品・オペレーションの確認などを進めております。並びに、サステナブルマッチングプラットフォーム構築については、プラットフォーム開発に関する開発委託先と要件定義及び実開発を進めております。まずは国内需要に対する供給体制を確保した上で、中長期的な成長に向けた取り組みを展開していく予定です。
各部門の取り組みについては、次のとおりであります。
①リテール事業部門
2026年3月期では「お家でアサイーボウルプレミアム」に次ぐバリューモデルである「お家でアサイーボウルS」を販売開始しております。若者世代の健康やダイエット意識の高まりがあり、「ギルトフリー」「ノーギルティ」というコンセプトの健康志向とストレスフリーな食事が注目されていることから嗜好品としてそのまま食べるだけではなく、自分でカスタムする楽しさや、家庭で手軽にアサイーボウルを作り日常的に食事として食べられる環境を提供してまいります。
②業務用事業部門
外食向け原料販売では、アサイーグロッソアイスを中心に、アサイーボウルやスムージーのベースとして活用されている商品の拡売・収益確保に取り組んでいくと共に、お客様からの要望に応えて、より使いやすい業務用商品の開発を進めてまいります。
メーカー向け原料販売については、他社品へと広がりをみせる市場の盛り上がりを確実に捉え、チャンスロスを起こすことのないよう、供給体制の強化に努めてまいります。また、前述の「CO2削減マーク」の他社製品への使用事例を武器に、近年特に重要な課題となっている「責任ある調達(サステナブル調達)」に対応した付加価値型原料としてさらなる拡大に努めてまいります。
③DM事業部門
時間や場所に縛られず、全国から商品を購入することができる特徴を活かし、ECから購入することによるメリットを最大化させた販売を行ってまいります。さらに、小売店とは異なり多くの商品を取り揃えている優位性や購入者の購買意欲につながる会員プログラムの実施など、特色ある自社サイトの構築を行い、売り上げ規模の拡大及び収益性の向上に取り組んでまいります。
④海外事業部門
全世界的な原料の不足や価格高騰する現状に対して、当社の特徴である現地生産者と直接繋がっている利点を活かし、アサイーやカカオに限らず様々なフルーツにおいて、当社にしかできないソリューションを提供することで、売上拡大を図ってまいります。また、その先にあるアグロフォレストリーを中心としたサステナブルマッチングプラットフォーム化に向けた取り組みを進めてまいります。
⑤調達・生産・物流管理(サプライチェーンマネジメント)部門
天候リスクに左右されない安定供給を行うための対策として複数航路の確保や、出荷時期の調整などに取り組んでまいります。さらに、在庫の有効活用及び原料調達のコントロールに加え、取引先選定及び在庫回転の管理強化を徹底してまいります。
また、エネルギー価格高騰の影響による値上げ要請や、物流に関する問題は当社のみならず業界全体が抱えておりますが、原材料の見直しや配送効率の改善により、費用負担の削減を図ってまいります。
⑥開発部門
「ナチュラル・新鮮・おいしい・本物」をモットーとした、より安心・安全で安定した品質管理を徹底してまいります。
さらに、より利便性の高い商品の開発のみならず、アサイーのパイオニアでありリーディングカンパニーとして活用方法を拡大させるメニュー開発やアサイーの従来の価値訴求に加え、アマゾンフルーツを活用したアプリケーション開発にも力を入れており、次期のさらなる拡販に向けて準備を進めております。
また、引き続きアサイーが持つ可能性を探求し、研究機関と協同で価値向上を促進させるための研究を行い、中長期的な事業拡大の基盤となるエビデンスを積み上げてまいります。
⑦経営管理部門
当社は「経済と環境が共存共栄する持続可能な社会の実現」を企業コンセプトに、創業以来、事業活動を通じて地域社会への貢献を着実に実践して参りました。もとより「自然資本主義」の考えは先駆的企業と自負しておりますが、脱炭素社会、循環型社会の取り組みなど、社会課題に対して企業の役割は重要性が増しております。
経営戦略と人材戦略の連動を図り、当社の進む方向性や戦略を共有し、日々の生産性を上げ、組織体制を構築することで、ESG及びSDGsと当社事業活動の関連を意識し、ネイチャーポジティブを実現しながら持続的に成長する企業を目指してまいります。
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