フィットイージー
【東証:212A】「サービス業」
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企業概要
当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針、経営戦略等
当社では、企業理念である、MISSION「新たなフィットネス文化の創造で世界を変えていく」を掲げ、VISION「FIT YOUR STYLE、FIT-EASYでは安心安全で楽しくご利用いただけるトレーニング環境を提供し、皆様の生活の一部となれる、世界一のフィットネスクラブを目指します。」を実現することを目指し、運動を続けることの重要性・人々の新たなる生活基準に沿った生活スタイルを提案するために企業理念をメッセージとして発信しております。
「アミューズメントフィットネスクラブ」を当社独自で発信し、2022年からインドアシミュレーションゴルフ「FIT-GOLF」、コワーキングスペース「FIT-LOUNGE」、サウナサービス「FIT-SAUNA」、2023年からセルフエステサービス「SELF ESTHE」、2024年からセルフホワイトニングサービス「FIT-WHITENING」、野球の投球分析・打球分析デバイス「FIT-BASEBALL」等の展開をしており、フィットネストレーニング機器だけでなく、アミューズメント要素を取り入れたフィットネスクラブを展開しております。
このように様々なサービス展開に取組むことで会員皆様にとってのサードプレイス(自宅でもない職場でもない第三の場所)となるよう、FIT-EASY自らもアップデートし変化することで、明るく次のステージに向けて前進し、より良いフィットネスクラブへと成長していくという決意を込めた展開をしております。
また当社では会員様がLINEにて直接意見を送ることが出来る、当社独自開発のデジタル意見箱「オピニオン・ボックス」を設置しております。これにより、全店舗の会員様の声をフランチャイズ本部である当社がすべて把握し、直営店舗・フランチャイズ店舗の店舗クオリティ維持のために原則24時間以内の改善に活用しております。
(2)経営環境
当事業年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善などにより個人消費の持ち直しの動きが見られる一方で、政治情勢の変動によるエネルギー等の原材料価格の高騰や消費者物価の上昇による消費の減速懸念や世界的な物価上昇や金利引き上げ等、個人消費は持ち直しの動きが見られるものの、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
当社が属するフィットネスクラブ業界におきましては、異業種からの新規参入や同業種の新業態による低価格帯ジムの出店などフィットネスクラブは引き続き増加傾向にあります。
しかし、当社は、運動を続けることの重要性及び人々の新たなる生活基準に沿った生活スタイルを提案するために、フィットネスマシンのみならずアミューズメント要素(スタジオ、高濃度酸素ルーム、ゴルフ、ラウンジ、サウナ、セルフエステ等)を取り入れたアミューズメントフィットネスクラブ(商標登録第6724824号)「フィットイージー」を日本全国に事業展開し、サードプレイス(自宅でもない職場でもない第三の場所)となる店舗運営によって、他社とは異なる差別化により、フィットネスクラブ業界においてもシェア獲得に繋がっているものと考えております。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社は、「アミューズメントフィットネスクラブ」の展開を主軸に、以下の課題について取り組んでまいります。
①新規出店及びエリア拡大による事業規模の更なる拡大
当社は企業理念の実現のため、継続的な新規出店が最重要課題であります。今後の新規出店は東海3県(愛知県、岐阜県、三重県)の出店ノウハウを生かし全国に出店エリアを拡大することでブランディング向上と共に認知度の向上に繋げ、より多くの人々へ当社サービスをお届けすることを目指してまいります。また、今後、直営店舗は30店舗を目途とし、FC店の展開を中心に事業展開を行ってまいります。また、長期的には商圏人口5万人以上の地域に出店を目指しており、中期的には商圏人口10万人以上のエリアをターゲットとして、アミューズメントフィットネスクラブという新たな文化を確立してまいります。これらを達成するべく、同業他社の買収、店舗買収等についても、当社の事業拡大に有効と判断できる場合は、積極的に検討してまいります。
さらに、全国サプライヤーによる居抜き物件情報の提供及び全国の物件紹介業者との連携による物件獲得の標準化、「商圏」「導線」「地点」に基づいたマーケティングリサーチ数値の標準化、独自の重回帰分析ツールでの入会予測数値の標準化、実績に基づいたマシン導入及びアミューズメントサービス決定の標準化、短期間でデザイン性の高い店舗作りを実施する全国施工業者との連携による施工の標準化といった出店戦略のパッケージ化及び既存店の成功事例に基づく経営数値の明確化による数値の標準化、店舗スタッフの役割分担、行動予定表、その他運営マニュアルの整備による作業の標準化、成功事例に基づいたプロモーション内容の仕組化によるプロモーションの単純化といった運営戦略のパッケージ化を行うことで、出店までに要する期間や初期投資コストの回収期間の短縮に努めております。
②既存店舗の更なる会員数増加
当社では、アフターコロナのライフスタイルも見据えながら、熱感知システムの導入等の新たな取組み施策を既存店舗でも実施することで、コロナ前の会員数水準へ早期回復が実現できておりますが、店舗数の拡大とともに既存店舗の更なる会員数増加が重要であると考えております。顧客満足度向上及び新規会員獲得に努めるにあたり、店舗業務の改善、会員ファーストで考えられるサービス改善、社員・スタッフの質の向上によるサービスレベルの向上に努めてまいります。当社では、出店の際、損益分岐のラインとなる会員数、投資回収ができるモデル会員数を設定しておりますが、さらに、店舗ごとにアミューズメントサービスの追加や近隣店舗に既存店舖と異なるアミューズメント導入・マシンメーカーの変更によりカニバリゼーション(※)が起きないように運営することで、店舗当たりの敷地面積等から算出される会員数上限ラインまでの会員数増加を追求しております。
※.自社の店舗や、自社の事業同士で競合することを指し、同じチェーンの店が同一地域内で密集したり、新商品の導入によって既存商品の売上が減少したりするなどの「共食い」現象
また、会員ファースト戦略として、オピニオン・ボックスの運用、Google口コミの全店舗・全件管理、覆面調査の実施、監視カメラを活用した管理、清掃の徹底、接客レベルの徹底を立てており、会員継続率を高めることを目的として、アミューズメント設備の充実及び関心を引き出す新たなサービスの提案を行うことで、会員の満足度向上及び顧客体験価値を高めウェルネスレベル向上を追求しております。
こうした既存店舗の会員数増加が、FCオーナーからの新たな出店希望にも繋がるものと考えております。
③3つの成長戦略による新たな収益源の創出
会員数の拡大に向け、今後3つの成長戦略を展開して参ります。
a)AIによるパーソナルトレーニング
なりたい自分を明確化するために、6つのトレーニングコース(①スリムBodyコース、②若返りコース、③ボディメイクコース、④ダイエットコース、⑤バルクアップコース、⑥姿勢改善・機能改善コースを設定し、フィットイージーオリジナルのアライメント調整(※1)を実施し、安心・安全なトレーニングを推奨及びAIによるパーソナルトレーニングメニューを提供することによりトレーニングの継続性や顧客満足度の向上へ繋げることを検討しております。
b)AI顔認証データとAIカメラによるコーチング
ヘルスケアオートメーション(※2)の仕組みで、AI顔認証で個人データを特定し、AIカメラでトレーニングの内容をデータ化したものを、AIヘルスケアアプリを通じてマイページに自動表示する仕組みを構築し、会員の体組成データや「なりたい自分」になるためのAIによるトレーニングメニューを個々に提供することを検討しております。
c)海外進出
当社では日本国内においてのみ継続的な事業拡大を図っており、海外進出には至っておりませんが、中長期的な視点から日本国内のみならず、現会員の渡航の多い国や日本人の居住の多いエリアを第一候補としてグローバル市場への進出を目指しております。本書提出日現在、具体的な進展はありませんが、海外においても日本の店舗と同様のサービスを提供することを検討しております。
※1.骨や内臓などを正しい位置に整列し、アライメント(骨や筋肉の並び)を整えた後、「正しい筋トレ」をして「正しい筋肉」をつけること
※2.ヘルスケア領域において、データとハードウェアの掛け合わせにより、いつの間にか健康になること
④本部機能の充実及び強固なFC管理体制の構築
当社は、顧客管理システムを活用した店舗運営の効率化や、リスク管理、コンプライアンス遵守の体制、内部監査担当を中心に内部統制システムなど本部機能の強化に努めております。また、FC加盟店舗の店舗運営を効果的にサポートするため、スーパーバイザーによるFC加盟店の巡回強化の他、FCオーナー会議や店舗責任者ミーティング等を通じて、当社の運営ノウハウを共有できる環境を構築し、FCオーナー及び店舗責任者の育成に注力しております。今後の業容拡大に向けて、更なる本部機能の強化に努めてまいります。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、事業規模拡大をしていくために、会員数の増加数及び新規出店数について重要な指標と位置付けております。なお、各期末時点の店舗数推移、会員数推移は以下となります。
| 店舗数 | 会員数 |
2020年10月期(第3期) | 56店 | 29,371人 |
2021年10月期(第4期) | 81店 | 41,573人 |
2022年10月期(第5期) | 109店 | 62,288人 |
2023年10月期(第6期) | 139店 | 100,635人 |
2024年10月期(第7期) | 179店 | 148,984人 |
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