企業ファーマフーズ東証プライム:2929】「食品業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループでは、研究開発を事業展開上の最優先課題として捉えており、従業員670人中、24名の博士を含めた研究開発スタッフ82名で実施しております(2023年7月31日現在)。当連結会計年度の研究開発費は、研究開発スタッフの人件費を含めて、840百万円となっており、この中には各セグメントに配分できない基礎研究費用2百万円が含まれております。

 組織としては、事業、開発アイテム及びその開発段階によって、担当部毎に研究テーマの分類を行っており、組織的・系統的な研究開発ができる体制を構築しております。さらに、会社設立当初より、当社グループ内だけでなく国内・海外の研究開発ネットワークを活用した外部協力者との共同研究を進めております。

(1)特許出願等

 特許権は研究成果を事業化する上で重要な位置を占めること、更には市場独占を果たす上で極めて重要であり、戦略的に優位性を持った特許出願を行っております。

(2)研究補助金

 当社グループでは、各省庁や京都府、政府機関系の各種公益団体などより、多数の研究補助金(助成金、委託事業を含む)を受けております。研究補助金により研究開発に対する投資額の一部を補うことは、投資リスクの低減とともに、主催機関・大学その他組織等の第三者判断を経ることで、研究テーマの市場性・社会性を判断する基準としても重要であります。

(3)研究開発事業

 各セグメント別の研究開発活動の状況および研究開発費の金額は、次のとおりであります。

① BtoB事業

 BtoB事業においては、研究開発担当部署を開発部とし、開発部長以下50名の研究開発スタッフで、「価値ある豊かさと価値ある健康」の創造を目指して、健康維持と生活の質の向上に役立つ機能性食品素材及び機能性化粧品素材の新規開発を行っております。

 機能性素材として求められるものは、エビデンスを有した独自性のある素材であり、本事業の根幹は研究開発にあります。当社グループの研究開発の優位性は、創業以来培ってきた当社独自の技術、発想による他社が有しない独自の製品の開発及びエビデンスの取得にあると考えております。また、顧客に対する商品開発の提案や機能性表示食品の届出支援など、サポート・アフターサービス体制を整えております。

 主な研究開発の成果は次のとおりであります。

a.ファーマギャバ

 GABAは、非タンパク系のアミノ酸の一つで、脳内で抑制系の神経伝達物質として働くといわれており、その機能性としては「ストレス緩和」「疲労感の軽減」「血圧の改善」及び「睡眠の質の改善」が知られております。これに加え、「筋肉量増加」及び「認知機能改善」等の効果を見出すなど、ファーマギャバのエビデンス強化を行っております。大手飲料メーカーの認知機能改善効果を謳った製品に採用され、機能性表示食品として消費者庁に受理されております。

b.HGP(エイチ・ジー・ピー)

 HGPは、卵黄由来のペプチド成分で、経口摂取による育毛・発毛促進作用を有しております。HGPのメカニズム及びヒトへの効果を明らかにし、論文化しております。

c.HAS-Ⅱ(ハス・ツー)

 HAS-Ⅱは、鶏足の抽出物から得られたペプチド成分で、優れたヒアルロン酸産生促進作用を有しております。HAS-Ⅱの膝関節痛に対する効果のメカニズムを明らかにし、論文化しております。

d.モリンガ

 モリンガは、古来よりスーパーフードとして知られている植物で、脂質代謝の改善、抗老化作用を有しております。モリンガ葉に含まれる脂質代謝改善成分を明らかにしております。

e.リピスマート

 ゴマ油抽出残渣の脂肪吸収抑制効果を高める加工方法を開発し、特許を出願いたしました。また、ヒト臨床試験において、ゴマ油抽出残渣の食後中性脂肪吸収抑制効果を明らかにいたしました。さらに、活性成分の1つを同定し、特許を出願いたしました。

 当セグメントにおける研究開発費は、429百万円であります。

② BtoC事業

 通信販売事業においては、当社グループの開発部が開発した機能性素材を配合したサプリメント及び化粧品等を、外部委託で生産し販売しております。通信販売事業部の研究開発は、開発部が行っており、当社の機能性食品素材のエビデンス取得試験等を行っております。

 当社グループが販売しております「タマゴサミン」は、当社独自の成分であるヒアルロン酸産生成分「iHA(アイハ)」を配合することで、他社との差別化に成功し、主力商品となっております。「タマゴサミン」に代表されるように、当社グループの特性は、確かな研究力を基礎とした商品開発力であり、研究により取得したエビデンスが非常に重要であると考えております。

 このように、確かなエビデンスを備えた主力となり得る商品開発を継続することが必要不可欠です。研究開発素材である「ファーマギャバ」「HGP」「モリンガ」等の独自成分を配合した新規商品の開発を行っております。その結果、「HGP」を配合した「ニューモ育毛剤」は、当連結会計年度において連結売上高の38.2%を占めました。

 当セグメントにおける研究開発費は、9百万円であります。

③ バイオメディカル事業

 バイオメディカル事業においては、創薬事業及び研究支援事業を行っております。担当部署はバイオメディカル部であり、部長以下31名のスタッフが研究開発に従事しております。

a.創薬事業

 創薬事業では、「自己免疫疾患」及び「線維症」等の難治性疾患を対象とした研究開発を行っております。

 創薬事業の基盤となる「ALAgene technology(アラジンテクノロジー)」は、これまで治療できなかった病気に対する抗体及び既存医薬品よりも優れた薬効を持つ抗体を作製する当社独自のプラットフォーム技術です。

 「自己免疫疾患」においては、当社内の「国際PAD研究センター」において、一連のPAD関連ターゲットに対する創薬研究を推進しております。

 「線維症」等の各種難治性疾患においては、標的分子に対する抗体を取得・精製し、薬効薬理試験等の創薬研究を推進しております。

 この他、新規創薬シーズを持つアカデミアとの共同研究に積極的に取り組んでおり、創薬パイプラインの拡充に向けて順調に進捗しております。

b.研究支援事業

 2022年4月に吸収分割により、タンパク質解析国内トップレベルの実績・技術力を誇る㈱アンテグラルのバイオサイエンス事業を承継し、プロテオーム解析等を中心とした受託サービスを行っております。

 2022年6月には、プロテオーム解析のさらなる強化のため、微量なタンパク質の変化が解析可能な「Olink Target」サービスを、国内で初めて開始いたしました。「Olink Target」サービスは、国内の研究機関、製薬企業等からの受注が順調に伸び、バイオメディカル事業における収益拡大に貢献しております。

 さらに2023年2月には、新サービス「Olink Flex」を開始いたしました。「Olink Flex」は、お客様のニーズに応じてカスタマイズ可能なソリューションで、よりターゲットを絞ったタンパク質分析を行うことができます。

 当セグメントにおける研究開発費は、398百万円であります。

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