企業兼大株主ハウス食品グループ本社東証プライム:2810】「食品業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

1.香辛・調味加工食品事業、健康食品事業、海外食品事業

 当社グループ(当社および当社の関係会社)は、“「食で健康」クオリティ企業への変革”というテーマを掲げております。国内市場で長年にわたりご愛顧をいただいている各製品ブランド力の維持・強化に努めると共に、成熟した市場の中で「食で健康」という領域にフォーカスし、お客さまの立場に立った新しい価値をご提供し続けることができるよう、研究開発活動を行っております。

 当社グループにおきましては、研究開発本部、ハウス食品㈱の開発研究所(千葉県四街道市)、ハウスウェルネスフーズ㈱の開発研究所(千葉県四街道市、兵庫県伊丹市)の3部門が、研究開発活動を担っており、「新たな需要の創造」と「確かな設計」の両立を目指し、変化する社会にあって安心してご使用いただけ、ご満足をいただける食品を創出するために、広範な研究開発を実施しております。

(1)研究開発取組概要

① 製品開発・技術開発分野

 製品開発・技術開発分野では、日本の成熟市場では潜在化しやすいお客さまニーズを掘り起こし、「新しい価値」を有した製品づくりに努めるとともに、お客さまの食生活と健康に貢献するべく、「よりおいしく、より簡便に、より健康に」にこだわりを持ち、品質の一層の向上に努め、独自性のある技術に裏打ちされた製品の開発に取り組んでおります。

 香辛・調味加工食品事業におきましては、今年で60周年を迎える「バーモントカレー」ブランドから、初のレトルトタイプである「レトルトバーモントカレー」<甘口>・<中辛>を開発いたしました。バーモントカレーのまろやかさとスパイス感のバランスを表現するため、複数の原料とスパイスを組み合わせて加熱する製法を新たに導入して、具材とルウを煮込んだまろやかでコクのあるバーモントカレーらしい味わいを再現し、自信を持って「バーモントカレー」と呼べるレトルトカレーを開発することができました。

 健康食品事業におきましては、朝食に1品プラスしたい時や、ヘルシーに小腹を満たしたい間食時に飲むことで、ビタミンA,C,E、食物繊維、鉄、カルシウムを手軽にまとめて補給できる栄養サポートゼリー飲料「まるでスムージー」シリーズに新フレーバー<バナナ&フルーツミックス味>と甘さと後味を改良しリニューアルした<ベリーミックス&ピーチ味>を発売いたしました。

 グループ全体として環境に優しいモノづくりに取り組む中、今期はバーモントカレー大箱(230g)タイプの製品に石油由来のプラスチック原料の削減や植物由来の原料を一部使用したトレイを新たに開発して採用しています。年間で約206tのCO2排出量の削減が見込まれ、環境配慮の面でも大きな意義があると考えております。

② 基礎研究分野

 基礎研究分野では、食品科学のみならず、生化学、植物育種・栽培学、化学工学、生理学など多方面からの研究を行い、高水準の技術保有に努めております。当連結会計年度では、弘前大学大学院医学研究科の共同研究講座「食と健康 科学講座」において、健康寿命延伸につながる新たな食スタイルを提案することを目指して、青森県の岩木健康増進プロジェクト健診・いきいき健診や沖縄県のやんばる版プロジェクト健診での味覚感受性試験や食事内容調査、食生活アンケートを行ない、味覚や食事内容、食生活と様々な健康指標との関連性の解析を進めました。また、過去にドライアイ検査への活用を検討していたタマネギ催涙因子発生技術を活用して、岩木健康増進プロジェクト健診にて500名を超える方を対象に目が刺激を感じるまでの応答時間の検査と涙液の回収を行いました。今後、涙液成分と様々な健康指標との関連性の解析を進めて行きます。一方で、食の分野においては、新たに特定原材料に指定された「くるみ」のPCR検出技術の開発と性能評価を行ないました。このくるみのPCR検出技術については、既に開発済の「小麦」「そば」「落花生」のPCR検出技術と併せて、改正された「食品表示基準について」に収載されました(令和5年3月9日消食表第102号)当社が作出した独自素材であるスマイルボール(涙の出ないタマネギ)の研究におきましては、より高品質なものを安定的にお客様へお届けするために、継続的な品種改良と並行して生産者の方々と一緒に最適な栽培方法の検討を進めております。

 健康関連の分野では、健康維持に必要なビタミンや、さまざまな生理機能があるといわれるスパイスに加え、近年その健康維持への効果が期待されている乳酸菌につきまして、これらの効果を検証するための試験、ならびに、新しい作用を見出すための基礎研究を継続して精力的に取り組んでおります。当連結会計年度では、「ウコンエキスによる空腹時血糖値改善作用」、「乳酸菌L-137による肌機能改善作用」に関する原著論文が学術誌に掲載されました。

(2)研究体制・しくみ

 当社グループの3つの研究所は、基礎研究・機能性研究、製品開発、技術開発、容器包装開発、お客様生活研究、グループ技術連携、研究企画、運営の各部門で構成しており、それぞれの部門において専門的な研究開発活動に取り組む一方、リノベーションを行った千葉研究センターを中心に、部門間の垣根を越え、お互いが有機的に連携して相乗効果を高める取組み(One Day a Weekなど)を継続して進めております。また、海外事業における製品開発サポート体制も継続的に強化しております。

 組織をフラットな小グループ制とし、柔軟性ある運用により市場の変化と商品の多様化にフレキシブルに対応するとともに、保有技術を目に見えるサービスにいかに具現化していくかというこだわりを持って運営にあたっております。

(3)研究開発費

 当連結会計年度における研究開発費の総額4,434百万円であります。

2.外食事業、その他食品関連事業

 特に記載すべき事項はありません。

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