ハイデイ日高
【東証プライム:7611】「小売業」
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企業概要
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社の経営理念
「私たちは、美味しい料理を真心込めて提供します。」
「私たちは、夢に向かって挑戦し、進化し続けます。」
「私たちは、常に感謝の心を持ち、人間形成に努めます。」
この基本理念に基づき、駅前に「日高屋」がある、そんな当たり前の風景を夢見て、お客様においしい料理を、低価格で提供し、ハッピーな一日(ハイデイ)を過ごしていただきたく、そして、このことを通じて、会社の発展、従業員の幸せと社会への貢献を実現するのが、当社の経営ビジョンであります。
(2)経営戦略と対処すべき課題
今後のわが国経済は、少子高齢化社会となり大幅な成長は期待できないものと思われます。また、エネルギー価格や原材料価格の高騰、為替相場の円安に伴う物価上昇、その影響による個人消費の冷え込み懸念など、厳しい環境が続くものと思われます。
かかる中、当社は、2023年2月に創業50周年の節目を迎え、今後の更なる飛躍と将来の成長を確固たるものにし、社会インフラとして地域活性化に貢献することを目的として、中期経営計画「Hiday500」を策定し、6つの重点施策をはじめとした各種施策に取り組んでまいりました。2024年4月に経営環境の変化に柔軟に対応するため、ローリング方式により2026年2月期を中間期とする5か年の中期経営計画に変更、新たな重点施策として「海外マーケット進出、アライアンス・M&A」を追加し遂行してまいりました。2025年2月期の売上高は過去最高の556億円となり、計画値を前倒しで達成したことから、2025年4月に中期経営計画の数値目標、期間を見直し、新中期経営計画「Hiday Challenge」を策定いたしました。従来の重点施策の取り組みは踏襲するとともに、施策の一つであります「海外マーケット進出、アライアンス・M&A」について「国内シェア拡大」施策を追加いたしました。
お客様と従業員の幸せ、会社の発展、地域社会への貢献、地球環境との共生を基本方針として、以下の重点課題・施策に対応し、更なる企業価値向上を目指してまいります。なお、事業環境の変化に迅速に対応するため、1年毎に計画を見直し、ローリングしていくことを方針としております。各重点施策は以下の通りです。
①店舗戦略
行田工場を中心に1都3県に加えて、北関東に100店舗、国内未開拓マーケットである隣接県に出店拡大、収益基盤の強化を目指してまいります。未出店駅前・エリアにおいて、人が多く集まる繁華街、ショッピングモール内や駅商業施設、乗降客が比較的少ない駅前への出店を拡充するとともに、ロードサイドへの出店を加速します。
経年店舗の改装・リニューアルによりお客様に快適な空間を提供いたします。また、立地や業績不振などに応じてリロケーションや業態転換による収益性改善を図ります。
幅広いお客様のニーズにお応えして地域社会の皆様に喜んでいただける店舗作りを目指します。
②国内シェア拡大・海外進出、アライアンス・M&A
戦略的パートナーと連携したFC事業により、社会インフラとして地域活性化に貢献するため、当社の店舗運営ノウハウ、商品・サービスを有効活用し、店舗展開・国内シェアを拡大してまいります。
マザーマーケットである日本に加えて国境を越えた人財の更なる獲得・育成、外国人フレンド社員との共生・価値創造を目的として海外進出を実現いたします。
新しい価値の創造、収益拡大・更なる成長を目指して、アライアンス・M&Aについても積極的に検討してまいります。
③採用の強化・人財育成
従業員の成長と活躍を支え、活き活きと働ける環境を充実させて、生活をより豊かにする処遇も実現いたします。
社員採用活動については、ホームページ採用サイト、SNSやYouTubeなどを積極的に活用いたします。また、賃金ベースアップ、年間休日の増加、福利厚生制度の見直しなどにより、継続的に処遇を改善いたします。フレンド社員(パート・アルバイト社員の当社における呼称)においても店舗環境に合わせた時給設定などの処遇を改善いたします。
店舗運営においては店長自主管理経営を継続し、ハイデイユニバーシティ(社内教育育成制度)にてSMDP研修(※1)をはじめとした各種研修・資格制度、オンラインe-ランニングをブラッシュアップするとともに、接客向上委員会、収益向上委員会、CSB委員会(※2)の施策・情報発信により、社員の調理・接客の技術をより一層強化するとともに「Q(味)、S(サービス)、C(清潔・安全)」の向上を図り、現場力をアップすることでお客様にご満足いただける店舗作りを継続します。
女性従業員が将来のキャリアプランを思い描きながら生き生きと働ける環境・風土を目指して、2029年までに女性管理職比率を10%まで引上げ、女性の職場での活躍を支援・促進いたします。また、フレンド社員のキャリア支援を強化し、正社員への登用を積極的に実施いたします。特定技能外国人の採用も意欲的に実施し、多様な人財の能力を生かして、従業員とともに成長してまいります。
(※1)SMDP研修(ストアマネージャー・ディベロップメント・プログラム)
研修体系のベースは人間形成という、一人の人間としての成長です。そのうえで、調理、接客、マネジメントな
どの業務に必要なスキルを身につけ、人間的にもビジネスパーソンとしても成長することを目標としております。
(※2)CSB委員会(Cleanliness Sanitation Buster)
菌を撲滅し、安心安全な料理提供、衛生的な店舗作り、3S(整理、整頓、清掃)による清潔な店舗作りを目的
とした委員会です。
④DX推進戦略
デジタル化を推進することで、省人化を実現するとともに、もっと便利に、ご満足いただける店舗運営を実現いたします。
タッチパネル式オーダーシステムを拡充することでお客様の利便性を高めるとともに、配膳ロボット、ライスロボット、冷却水サーバー(お冷セルフ)の増設など、省人化システムの導入を推進してまいります。
新たな取り組みとして、セルフレジ、スマホオーダーのテスト導入~本格運用、自社アプリ開発など、店舗オペレーションの改善に継続的に取り組んでまいります。
また、店舗食材の自動発注支援システムを高度化することにより店舗・工場社員の負担を軽減いたします。店舗シフト管理においてもツール拡充により店長の業務負担を軽減、最適な人員配置の実現、生産性向上に繋げてまいります。
dポイント、楽天ポイント、PayPay期間限定スタンプカード/期間限定クーポンなどの各種キャンペーンにより、もっと便利な店舗運営を実現いたします。
⑤事業拡大・新商品開発・販路戦略
お客様の多様なニーズにお応えするため、新業態開発・育成、新商品開発、販売チャネルを拡充いたします。
当社の主力業態である「日高屋」「焼鳥日高」ブランドの維持向上を図るとともに、ラーメン専門店、高家賃、長時間営業でも採算良好な業態を開発いたします。新商品・季節限定メニューのタイムリーな投入、既存商品のブラッシュアップにより、いつご来店頂いても新しい発見のある商品開発を進めてまいります。また、食品メーカー、量販店、コンビニエンスストアとの連携により販売チャネルを拡充し、より多くのお客様に満足していただけるように努めてまいります。
⑥ブランディングの強化
積極的な広報活動(メディア各社へのプレスリリース等)や提携先と連携したキャンペーンに取り組んでまいります。
テレビ番組内での情報発信、CM、SNS(XやInstagramなど)、ホームページ、YouTubeなどの多様なコンテンツを活用して、魅力的な商品やサービスを積極的にプロモーションすることで、お客様に日高屋での楽しい食事をご想像いただけるように取り組みます。
メディア向けイベント、スポーツ協賛、地域活性化支援などによるブランドイメージ向上に努めてまいります。
⑦サステナビリティの取り組み推進
次世代へと繋げて行くため地球にやさしい店舗作り、地域コミュニティに密着した社会インフラとして地域活性化に貢献いたします。
当社は今後もESGの取り組みを推進し、環境、社会、企業統治の観点から企業価値を高めるとともに、持続可能な未来のために活動してまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、事業の拡大・成長性と収益力、株主の皆様からお預かりした株主資本を効率的に活用することを優先事項に考えております。このため、中期経営計画では、売上高、売上高営業利益率、ROE(自己資本利益率)、期末店舗数を重要指標としております。
2025年2月期の売上高、ROEは前年度公表の2026年2月期計画値を上回り、前倒しで計画を達成したことから、2026年2月期以降の計画値を引上げました。一方、店舗展開については、高い集客と収益が見込まれる好立地物件の確保競争激化、人財採用・育成の強化が必要なことから計画値を引下げさせていただきました。期間については、2028年2月期を中間目標年度とし、最終目標年度を2029年2月期から2030年2月期へ変更いたしました。
なお、ROE、売上高営業利益率につきましては計画値を達成後、10%以上を長期安定的に維持したいと考えております。また、店舗展開については計画値を達成後、600店を目指してまいります。
< 実績と前年度公表の予想・計画 >
|
| 2025年2月期実績 |
| 2026年2月期 前回公表計画 | 2029年2月期 前回公表計画 |
成長性・収益力 | 売上高 | 556億円 |
| 540億円 | 600億円 |
売上高営業利益率 | 9.9% |
| 10% | 10% | |
投資収益性 | ROE | 16.1% |
| 12%以上 | 12%以上 |
店舗展開 | 期末店舗数(含むFC) | 461(6) |
| 485 | 550 |
< 今回の予想・計画 >
|
| 2026年2月期今回予想 | 2028年2月期 今回計画 | 2030年2月期 今回計画 |
成長性・収益力 | 売上高 | 600億円 | 675億円 | 750億円 |
売上高営業利益率 | 10% | 10% | 10% | |
投資収益性 | ROE | 15%以上 | 16%以上 | 17%以上 |
店舗展開 | 期末店舗数(含むFC) | 475 | 510 | 550 |
※1.上記計画は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいて作成しており
実際の業績は様々な要因により異なる可能性があります。
※2.期末店舗数の()内の数字はFC店舗数です。
※3.2029年2期の計画値については、今回の見直しにより変更になりますが、最終年度を2029年2月期から
2030年2月期へ変更したことから、公表を省略いたします。
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