企業ネクセラファーマ東証プライム:4565】「医薬品 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

(1)経営方針

 当社グループは、サイエンスとテクノロジーに立脚し、医薬品の研究(創薬)から開発、さらには販売までを手掛けるバイオ医薬品企業です。世界をリードするサイエンスで、人生を変える医薬品をお届けすることをミッションとしています。

(2)経営環境

 医薬品開発は、国際的な巨大企業を含む国内外の数多くの企業や研究機関等により激しい競争が行われている分野であり、開発には多額の先行投資と、長期に亘る開発期間が必要となりますが、成功確率は高くありません。しかしながら、世界には、アンメットメディカルニーズが存在し、患者様に価値をもたらす新薬が待ち望まれています。

(3)経営戦略等

 創薬においては、Gタンパク質共役受容体(以下「GPCR」)を標的とする新規の低分子、ペプチド並びに抗体医薬品など、重要なアンメットメディカルニーズに応える新薬の創製に注力しています。独自のStaR®(Stabilized Receptor)技術及び構造ベース創薬(以下「SBDD」)プラットフォームにより、GPCRをターゲットとする新薬の創薬における世界的リーダーとなり、神経疾患、消化器疾患、免疫疾患、炎症性疾患などの重要な治療領域において、自社開発あるいは提携中の創薬・開発プログラムを含め30品目を超える幅広いパイプラインを有しています。

 後期開発・販売においては、日本及びAPAC(中国除く)でピヴラッツ®(日本では2022年に脳血管攣縮治療薬として発売済)及びダリドレキサント(日本では2023年に不眠症治療薬として申請済)のライセンスと、Idorsia Pharmaceuticals Ltdが保有する第Ⅲ相臨床開発段階にあるCenerimod(自己免疫疾患)、Lucerastat(ファブリー病)の同地域でのライセンスの独占的オプション権を保有しています。

 また上記に加えて、Novartis International AG(以下「ノバルティス社」)の呼吸器疾患製品シーブリ® ブリーズヘラー®、ウルティブロ® ブリーズヘラー®及びエナジア® ブリーズヘラー®のグローバルでの販売からのロイヤリティ収入を受領しています。ロイヤリティ収入は、当社グループの戦略的目標達成のために必要な投資を支える資本の源泉となっています。

2023年に当社グループは、独自の創薬プラットフォーム及びパイプラインをより効果的に活用し、日本・全世界の事業を成長させるために、従来よりも進化した戦略の実行に注力しました。この戦略では、最先端のサイエンスを応用してパイプラインを創出し、患者さまの人生を変える医薬品をお届けすることを目的としており、以下の4つを戦略的な柱としました。

① 継続的な投資や社内でのイノベーションと、それを補完する優れた先進テクノロジーを持つ他社との提携を通じ、世界をリードするStaR®/SBDDに基づく創薬プラットフォームの競争優位性を、さらに拡大・強化する。

② 研究開発体制のプログラム重視型モデルへの転換、ターゲットの機能への深い理解、トランスレーショナルメディシンへの注力を通じて迅速に臨床POCを確立することで、自社開発品の品質と投資対効果を向上させ、より収益性の高いライセンス契約の推進と、重厚な自社開発パイプライン構築を目指す。

③ グローバル製薬企業との既存の提携を前進させ、加えて価値の高い新規提携を行うことで、契約一時金、開発マイルストン、上市品の売上から得られるロイヤリティなどから、継続的な売上を確保する。また、これらの提携契約では、日本及びAPACでの候補化合物の開発及び商業化の権利保持を目指す。

④ 日本及びAPACでの臨床開発~販売体制をアジャイルかつ拡大可能な形で構築し、大きく魅力的な日本市場で、見逃されている市場の発掘に取り組む。そのため外部から開発リスクの低い承認済あるいは後期臨床開発段階の開発品を導入し、中長期的には自社品の開発によりパイプラインの拡充を図る。

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 ① 事業の進捗と戦略

 当社グループは、サイエンスとテクノロジーに立脚し、医薬品の研究(創薬)から開発、さらには販売までを手掛けるバイオ医薬品企業として、日本・全世界の事業を成長させる戦略を打ち出しています。

 日本以外の地域では、創薬からトランスレーショナルメディシンを通じた初期臨床開発までの研究開発を自社で行い、その後はこれら自社品の主に日本以外の権利を提携先へ導出することを目指しています。日本においては、外部から開発リスクの低い承認済あるいは後期臨床開発段階の開発品を導入するとともに、中長期的には自社品の開発によりパイプラインの拡充を図る方針です。

 ② 当社グループの認識するリスクへの対応

 当社グループは、自らが事業を展開している製薬業界特有のさまざまなリスクを負っており、当社グループの事業、財政状態及び業績は、これらのリスクにより悪影響を受ける可能性があります。当社グループは、「3.事業等のリスク」に記載のとおり、当社グループの財政状態及び経営成績に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を認識しており、これらのリスクに対する必要な対策を講じています。

 ③ 価値創造

 医薬品業界では、特許の失効、承認の負担増大、継続的なコストの増加など、大手企業は多くの困難に直面し、急速な変化が起こっています。これにより、医薬品開発における財務上・商業上のリスクを取って研究開発を目指す事業者の数が減少しています。業界全体を通じて、効率よく外部のイノベーションを確保することが新しい戦略として重視されています。さらに、多くの先進国での高齢化の進行により、差別化されたより良い治療法の必要性が高まっています。その結果、大手製薬・バイオ医薬品企業は、研究、創薬及び開発活動全体にわたり、技術に立脚した比較的小規模な企業との提携により、研究開発における課題への革新的ソリューションを見出そうとする傾向が強くなっており、当社グループは有利な立場にあります。

 このように業界の状況が変化する中で、当社グループは、事業拡大と価値創造の機会を定期的に認識、評価し、持続的にビジネス機会を創出する資本効率の良いビジネスモデルを追求しています。

 ④ コーポレート・ガバナンス

 当社グループは複数の地域において事業活動を行っており、コーポレート・ガバナンス体制の重要性を認識しています。各国の規制に対応するため、体制やプロセス強化の方策について継続的に検討しています。さらに、最高水準の透明性、完全性、説明責任にコミットする企業文化の強化に引き続き取り組みます。

 当社の取締役会は、規範と説明責任を維持するために、経営の監督とリスク管理及びコンプライアンス活動に責任を有しており、取締役の過半数は独立社外取締役です。執行役は、当社の長期的かつ持続可能な成長を達成し、株主価値を創出するために、取締役会との緊密な連携のもと、取締役会の委任を受けて会社の戦略と重要な業務執行について決定し、執行します。

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