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【東証スタンダード:2303】「情報・通信業」
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企業概要
文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
① 企業理念
当社は、「社会課題に挑戦し新しい価値を創造する」を使命に定めるとともに、この使命を果たす原動力となる大切な価値観として「“なぜ誰も思いつかなかったのか”をカタチに」を掲げ、ユーザーや社会の新しい課題と真剣に向き合う社員の情熱を表現しております。
② 経営方針
上記の理念に基づき、次に掲げる経営方針をもとに事業展開を行います。
一、位置情報その他各種機器から収集・分析されるデータと関連づけた各種情報システムの分野において最先端の技術と信頼性のある製品、サービスを提供します。
一、技術力・販売力を有する企業との提携、共同展開により新事業の開拓を積極的に進めます。
一、規模の拡大よりも経営資本を有効に活用した効率の高い経営を追求します。
一、法令を遵守し、公正かつ透明性の高い企業経営に努めます。
③ ビジョン
当社は、上記の使命の遂行を通じて目指す姿(ビジョン)として“エッセンシャル カンパニー”を宣言しております。未来の人々が安心して暮らせる社会の実現に向け、新世代のクラウドアプリケーションを多角的に提供することで、時代を変える新しい価値を創造し、“社会に必要不可欠な存在”となる決意を込めております。
(2) 目標とする経営指標
第1次中期経営計画(2023年5月期から2025年5月期)におきましては、新たな成長軌道に繋げる創造的進化のスタートの3年間と位置づけ、新サービスまたはM&A等による成長を目指して各種事業に取り組んでまいりました。拡大ステージの3年間と位置付ける第2次中期経営計画(2026年5月期から2028年5月期)におきましては、以下の数値目標を掲げ、引き続き新規ソリューションの創造及びグループ間シナジーの発揮を目指し、各事業展開に取り組んでまいります。
| 2025年5月期 (実績) | 2026年5月期 (計画) | 2027年5月期 (計画) | 2028年5月期 (計画) |
売上高 | 百万円 1,646 | 百万円 1,700 | 百万円 1,790 | 百万円 1,880 |
営業利益 | 574 | 610 | 640 | 670 |
ROE(自己資本当期純利益率) | % 16.0 | % 10以上 | % 10以上 | % 10以上 |
(3) 経営環境及び中長期的な会社の経営戦略
当社の属する情報サービス産業界においては、デジタルトランスフォーメーション(DX)関連の需要が拡大するとともに、官公庁・民間企業におけるAI・RPA等を活用したIT投資は増加傾向にあり、当社の事業領域である公共システムの分野、とりわけ防災や市民の安全にかかわる社会課題を解決するテクノロジーの分野においても、課題解決に貢献する付加価値の高いサービスへの期待は依然として高い状況が続いております。
当社は、このようなシステムの利用構造や市場環境の変化を捉え、これまでの地理情報システム(GIS事業)で培った独自技術・ノウハウや知見を最大限に活用しつつ、中核となる領域を、地理情報に関連づけた各種クラウドサービス(SaaS)にシフトし、警察・消防・自治体防災・社会インフラ保全の分野を中心に、サービス利用料や保守料等のストック型収入を増やすという事業構造改革に取り組んでまいりました。
このような環境下、当社は2025年7月に第2次中期経営計画を公表いたしました。当中期経営計画では、第1次中期経営計画にて推進した既存事業の拡大及び新サービスの開発や複数の業務提携契約を締結したことによる今後の事業拡大に向けた礎を基盤とし、「Gov-tech市場の深耕」を引き続き重点的に推進して参ります。加えて、「AIを活用したクラウドサービスの展開」や「M&A・事業提携によるシナジー創出」に取り組むとともに、これらの達成を支える人材基盤の強化に注力して参ります。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
第2次中期経営計画の実現に向けた主な重点施策は以下のとおりであります。
① Gov-tech市場の深耕
主力の「NET119緊急通報システム」は、全国普及に向けた残りの地域への導入を引き続き推進するとともに、今後数年間の成長を牽引するサービスと位置付ける「Live119(映像通報システム)」の他、映像通報の技術を応用した「Live-X(映像通話システム)」、自治体や警察が防災・防犯情報を配信するスマートフォンアプリ、災害対策本部での情報収集を支援する「DMaCS(災害情報共有サービス)」など、防災やライフラインの安定供給といった分野の課題解決に有用なサービスとして、案件開拓に引き続き注力いたします。
② AIを活用したクラウドサービスの展開、M&A・事業提携によるシナジー創出
当社は、前中期経営計画期間中に株式会社tiwakiと資本業務提携を締結し、エッジAI技術を活用した新たな社会課題解決サービスの基盤を構築してまいりました。第2次中期経営計画においては、tiwaki社のエッジAI技術と当社のクラウドソリューションを融合させ、公共システム分野向けの新サービスの開発・展開を推進するとともに、引き続きAI領域の知見を有する企業等を対象としたM&Aや事業提携を通じて、社会課題解決に向けたグループシナジーを実現していくことに注力いたします。
③ 社内体制強化・クリエイティブ人財育成
IT人材の獲得競争は激化する一方であり、採用数は足踏み傾向となっておりますが、リファーラル採用の強化や、採用コンテンツの充実を図り、企業型DC制度の導入を通じた社員が安心して働ける職場環境の構築や社内制度(教育・処遇等)を充実させることで、多様な人財確保を進めて参ります。
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