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【東証プライム:3093】「小売業」
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企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、リユース事業を核に生活ニーズに密着した分野で積極的に事業展開を進め、継続的かつ安定的な成長を目指します。また、経営理念の具現化のために、従業員がその能力を最大限発揮することで一人では決して成しえない大きな成果を生み出す組織を目指します。そして、そうした取り組みを通して、循環型社会の実現に貢献してまいります。
(2)中期経営計画
①成長に向けた5つの経営方針
(a)リユース事業の成長
・リアルの買取・販売拠点かつEC販売の拠点ともなる店舗を連結で年間30~40店のペースで関東、関西、中部、九州などを中心に出店し、当社グループのリユースのネットワークを拡大する。
(b)新規事業への投資
・コアとなるリユース事業に加えて、リユース事業と相乗効果や補完関係のあるリユース周辺事業や経営理念に沿ったその他の事業に継続的に投資を行い、成長基盤の拡大を図る 。
(c)海外市場での成長
・タイ、台湾事業は、各事業の状況に応じた事業体制の整備と収益改善を進め、新規出店を進める 。
・タイ、台湾に続く新規地域への進出を行う 。
(d)M&Aによる成長
当社と補完関係があるリユース企業やグループ内でシナジーが発揮できる企業のM&A を積極的に実行し、成長を加速する。
(e)DX投資による成長
自社システム部門及びシステムグループ会社の開発力を活用し、 IT や AI を使った業務効率化とイノベーションを起こし、新たなビジネス機会の創出等によりグループ収益を伸ばす 。
②中期損益計画
| 2026年2月期 | 2027年2月期 | 2028年2月期 |
売上高 | 462億円 | 524億円 | 589億円 |
経常利益 | 44.4億円 | 50.5億円 | 56.9億円 |
経常利益率 | 9.6% | 9.6% | 9.7% |
親会社株主に帰属する当期純利益 | 30.0億円 | 34.2億円 | 38.5億円 |
年間出店数 | 30~35店 | 30~35店 | 35~40店 |
※中期損益計画は適宜見直しを行う可能性があります。
(3)経営環境及び対処すべき課題等
インフレの進行、サステナブルな社会構築に向けて人々のリユースへの意識が高まっていること等を背景
に、中古品小売市場は引き続き拡大しております。また、大手リユースショップチェーンの多店舗展開やイ
ンターネット経由の中古品の売買サービスの浸透などにより、業界内の競争も進んでおります。
このような環境下で、更なる事業成長を推進するためには、広域での店舗展開、商品の確保及び人材の確
保と育成、インターネット経由の売買の強化などが課題となります。具体的な課題と対処策は以下のとおり
であります。
①広域での店舗展開
物流の効率化、地域における知名度の向上などを実現するために首都圏、関西圏を中心にドミナント戦
略(注)による直営店の出店を行っております。今後は、それら地域でのドミナント出店の継続及びその
他の地域へのドミナント出店が課題であります。広域に多店舗展開するために、店舗開発体制の継続強
化、出店用物件の迅速かつ十分な確保を進めてまいります。
(注)特定の地域に集中して出店を行うこと。
②商品の確保
一品モノを取り扱う中古品ビジネスにおいては、質・量の両面において必要な水準で中古品を確保する
ことが重要であります。中古品の買取チャネルは、同業他社の多店舗展開、買取専門店の増加、CtoCの
フリマアプリやインターネット経由の買取サービスなど、年々競争が激化しております。このような外部
環境の中で、当社は、店頭買取、出張買取及び宅配買取の3本柱を軸に商品仕入を行っております。
店頭買取においては、アプリ会員への施策を軸としたマーケティングや、正社員を中心とした質の高い
買取査定サービスの提供により、差別化を図っております。また、大型家電・家具などを中心とした出張
買取、宅配便を利用して全国から買取を行う宅配買取とあわせて、買取と引越サービスを一括で提供する
「トレファク引越」の拡大、異業種の企業等からの送客による買取サービスのご利用増加等の施策を通じ
て、一般顧客からの買取の増加を図っております。一方、一般顧客以外では、自社運営のオークションで
の売買を通じた仕入や、新品・中古品取扱業者等からの法人仕入を継続強化しております。
関東・関西に設置している物流センター・オークションセンターを基盤として、新店用在庫及び既存店
への補充在庫を確保し、供給力を継続的に強化してまいります。
③人材の確保と育成
当社グループの展開する事業は、多種多様な商材を取り扱い、日々変化する顧客ニーズに対応するた
め、マニュアルだけに頼らない柔軟な店舗運営が求められます。そのため、自ら状況に合わせて思考・行
動できる自律型人材の確保・育成が必要となります。
年間30店前後の出店に向けて、優秀な人材を十分に確保していくため、新卒採用を中心に、中途採用
及びパート・アルバイトからの社員登用に積極的に取り組み、人材の確保に努めております。
また、それらの人材が早期に活躍できるよう、教育研修部門が中心となって研修内容の充実を図り、確
保した人材の早期戦力化と定着化を図っております。
④インターネット経由の売買の強化
インターネット経由のリユース品の売買は拡大しております。当社では、総合的な品揃えの「トレファ
クONLINE」と衣料服飾雑貨を扱う「トレファクファッション」などの自社ECサイトを運営し、一品モ
ノである商品をECサイトに出品するオペレーションの効率化に取り組んでおります。また、商品仕入の
面では、全国から宅配便を利用して買取を行う宅配買取サイトを運営しております。引き続き各サイトの
ユーザビリティー向上とEC出品業務の効率化を進め、リアルの店舗に加えECサイトでの中古品売買も拡
充し、顧客にとっての利便性向上に努めてまいります。
⑤新規事業への取り組み
中期的な成長に向けて、新規事業への投資及びその育成に取り組んでまいります。具体的には、
レンタル事業「Cariru」やリユースのBtoBオークション事業である「トレファクライブネットオークシ
ョン」、買取と引越を一括で提供する「トレファク引越」、不動産の売却まで一括で請け負う「トレファ
ク不動産」、終活・生前整理の際の買取サービス「Regacy」などのリユース周辺事業への投資を進め、
これらの周辺サービスを強化することでリユースのプラットフォームを構築し、顧客利便性を高め、収益
獲得機会の増加に取り組んでまいります。
⑥海外事業への取り組み
当社では、海外においても消費者のリユースの機会が増えていくことを想定し、海外でリユース事業を
展開しております。具体的には、タイと台湾においてリユース事業を展開しておりますが、進出国の現地
のニーズを捉え、現地における買取を増やし、安定的に店舗運営できる体制を構築し、多店舗展開に向け
事業基盤を整備してまいります。
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