企業ツインバード東証スタンダード:6897】「電気機器 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営の基本方針

① 経営理念

 当社グループは、経営理念として「感動と快適さを提供する商品の開発」「相互信頼を通じた豊かな関係づくり」「快活な職場づくりへの参画と社会の発展への寄与」「自己の成長と豊かな生活の実現」を掲げ事業活動を進めております。

 当社グループは、ステークホルダーズの皆様に期待される会社になるため、経営理念に基づき企業ビジョン「お客様満足№1」を掲げ、お客様のお声に真摯に耳を傾け、新潟県燕三条地域の職人気質のモノづくりで、お客様にご満足いただける商品・サービスをお届けし続ける企業を目指しております。

② 目標とする経営指標

 当社は業績を示す経営指標として、事業特性に照らして、取組みの成果を適切に示す観点から以下のとおり2020年度から2022年度までの中期経営計画(2020年4月24日公表)を策定しており、同計画では事業規模の拡大を追求するのではなく、事業の「質」を改善することに注力してまいりました。同計画については、利益面では累計で目標を達成いたしましたが、最終年度である2022年度は単年度目標を達成することができませんでした。引き続き、事業構造を筋肉質に転換し財務体質を強化するとともに、次の事業成長のための戦略的投資を進め、事業のサステナビリティを強化してまいります。

 なお、2022年度の経営成績概要については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。また、今後3年間の新中期経営計画(2023-2025)につきましては、2023年上期を目途に発表を予定しております。

(中期経営計画(2020-2022)数値目標及び実績)

 

2020年度

実績

2020年度

目標値

2021年度

実績

2021年度

目標値

2022年度

実績

2022年度

目標値

売上高  (百万円)

12,505

12,200

12,869

12,600

10,930

13,180

営業利益 (百万円)

608

250

719

350

40

480

経常利益 (百万円)

484

130

610

230

143

450

親会社株主に帰属する

当期純利益(百万円)

164

60

419

150

69

300

ROE

2.3%

0.9%

5.0%

2.3%以上

0.8%

4.6%以上

自己資本比率

62.2%

59%程度

78.2%

60%程度

74.5%

62%程度

(2)新たな中長期的な経営戦略及び会社の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 わが国の経済は、コロナ禍からの経済社会活動の正常化が進むものの、ウクライナ情勢の長期化や原材料及びエネルギー価格の高騰と急激な円安によるインフレ圧力の強まりなど、激しい外部環境の変動が続いております。個人消費につきましては、人流回復による持ち直しの動きが見られる一方で、物価高騰の影響を受けて節約志向が高まるなど、依然として先行き不透明な状況で推移しております。

 当社は、このような急激に変化する事業環境の中で、持続可能な経営を実現するには、経営理念のもとにツインバードの存在意義や価値観を明確にすることが肝要と考えております。私たちがたどり着いたのは、やはり「お客様の喜びが私たちの喜びである」という原点であり、お客様のお声に真摯に耳を傾け、新潟県燕三条地域の職人気質のモノづくりで、お客様にご満足いただける商品・サービスをお届けし続ける企業を目指してまいります。

 当社は、2022年10月に「ツインバード工業株式会社」 から 「株式会社ツインバード」へ社名変更いたしました。これまで以上に品質第一で、新潟県燕三条地域の職人気質のものづくりにこだわりながらも、モノだけではなく体験価値や情緒価値へ変化する生活者のニーズ、そしてサステナブルな社会への変化に合わせて、本質的に豊かな暮らしをお届けするライフスタイルメーカーへの変革を進めております。今後、よりステークホルダーズの皆様に期待される会社になるため、経営理念に基づく企業ビジョン「お客様満足No.1」を掲げ、その実現に向けて、TWINBIRDブランド価値向上、経営品質の向上、成長事業の進展を柱とする取り組みを進めてまいります。

1.TWINBIRDブランド価値向上

 当社は、本質的な豊かさを創造する「ライフスタイルメーカー」に変革すべくリブランディング(ブランド再構築)に取り組んでおります。匠の技をおうちで好きなだけ味わえる「匠プレミアム」、本当に必要なものだけがくれる感動と快適を長く提供する「感動シンプル」の2つのブランドラインを軸に、商品を提供しております。

 今後も、お客様に寄り添い、安心して永くお使いいただける商品をご提供するための商品開発の強化とご購入後もツインバードのファンになっていただけるよう継続的なコミュニケーションを実施してまいります。ツインバードのパーパスのひとつでもあります「感動と快適さの提供による人々のライフバリュー向上」をとおしてTWINBIRDブランドの価値向上を図ります。

2.経営品質の向上

 家電製品につきましては、引き続き商品点数の削減を進めながらも商品1点当たりの売上を増加させ、価格訴求から価値訴求への転換を進めてまいります。「匠プレミアム」と「感動シンプル」の製品を中心に高付加価値型の新製品をお客様にお買い求めいただき、より良い製品体験を通じてツインバードのファンを増やし、お客様のライフタイムバリュー最大化を目指すとともに、寄り添うお客様に向け、重点商品カテゴリーのラインナップ拡充やシリーズ化により、顧客価値向上を目指してまいります。マーケティング、企画・開発、購買、製造、品質、営業、物流、アフターサービスまで、製造業としてのすべての機能を有する当社の強みを活かし、顧客起点のバリューチェーンの見える化、仕組み化により、部門間の連携強化を実施し、付加価値創造の最大化を図ってまいります。

 また、サプライチェーンの見直しや強靭化により、お客様の需要にお応えできるよう円滑な商品供給(単機能電子レンジや冷蔵庫など)を実現し、確実な収益の確保を図ってまいります。

 さらに、ここ数年で高止まりした販売費及び一般管理費の見直しを図り、ローコストオペレーションを徹底する一方で、新製品開発やリブランディング活動、DX投資、FPSC事業の技術開発など大胆な戦略的投資を実行することにより、事業のサステナビリティの向上を目指してまいります。

3.成長事業の進展

 当社は、独自の技術を活かした海外事業とFPSC事業を成長事業として位置付けております。

 海外事業におきましては、台湾や韓国等の当社製品の販売代理店との取引深耕を進める一方で、東南アジアにおける販路開拓を目指します。当社の特徴を強く反映した「匠プレミアム」と「感動シンプル」製品を中心とした付加価値商品と現地の生活者ニーズを融合し、アジア現地パートナーとの協業による販路拡大とツインバードブランドの構築を進めてまいります。

 FPSC事業におきましては、国内における安心安全なコールドチェーンの構築実績を活かし、海外市場を開拓してまいります。外務省とJICA(独立行政法人国際協力機構)は、緊急無償資金協力として特にワクチン接種が急がれる地域における「ラスト・ワン・マイル支援」を継続実施するとともに、海外展開を加速するため、WHO(世界保健機関)認可による医療機材の認証制度であるPQS(Performance, Qualityand Safety)認証の取得を進めております。国連関係機関をはじめ、大手NGOや慈善団体の機材選定基準を満たすことにより、海外需要のさらなる拡大を目指します。

 国内においては、医療コールドチェーンに提供する製品として高い信頼性が求められるため、定期的なメンテナンス(リフレッシュサービス)が必要となります。新規の受注活動と並行して継続的なサービス需要の取り込みを進めることで、事業基盤の強化を図ります。

 さらに、ワクチン(予防薬)以外の新分野における需要開拓を進めてまいります。具体的には、今後の成長が見込まれる生物由来の治療薬(抗体医薬品、細胞治療薬、遺伝子治療薬等)のグローバルコールドチェーン市場をターゲットに、中長期的な事業拡大を推進するため、開発投資を継続してまいります。

 医療用以外の分野におきましては、2015年パリ協定採択を契機に、世界各国で脱炭素の動きが加速している点に注目しております。わが国も2050年カーボンニュートラルを目標に掲げ、官民で様々な取り組みを進めておりますが、CO排出量全体の約4分の1を占める製造業では、各社が排出量削減に向けた技術革新に取り組んでおります。こうした動きをとらえ、省電力・低排熱・フロン不使用といったFPSCの優れた省エネ性能を活かし、脱炭素に貢献する次世代の産業用冷却装置として採用の拡大を目指してまいります。

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