チタン工業
【東証スタンダード:4098】「化学」
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企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、実際の業績は、今後様々な要因によって予想値と異なる場合があります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、「顧客本位」「効率経営」「社会貢献」を企業理念に掲げており、当社グループもこれにそった経営を進めております。
すなわち、常に顧客を第一に考えて事業活動を進めることにより、顧客から高い信頼を得られるよう努力いたしております。また、顧客に最高品質の製品を提供するよう努める一方で、適正利潤を確保するために原価低減をはかり、品質と利潤のバランスを取りながら効率よく事業活動を進めるよう心がけております。そして、これらの事業活動を通じて社会に貢献することにより、当社グループが社会から必要とされる存在となるよう努力いたしております。
以上の企業理念と現状を踏まえ、「変革」「信頼」「迅速」を行動指針として事業活動を進めております。
(2) 目標とする経営指標
当社グループでは、第7次中期経営計画(2024~2026年度)を策定し、最重要の課題として2024年度を黒字化するため短期集中の業績改善策を実施いたしました。価格改定と販売増で売上高を増やし、徹底したコスト削減で2024年度の黒字化を実現しました。
同計画では規模と資本収益性に着目して中長期の目標を設定し、規模では創立100年である2036年に売上高150億円、資本収益性はROE8%を常に意識して実現を目指すこととしています。
・中長期の数値目標(連結)
| 第7次中期経営計画期間 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 | 32 | 33 | 34 | 35 | 創立100年 2036 |
FY24 | 25 | 26 | |||||||||
規模:売上高 | 85億円 | → | → | → | → | → | 150億円 | ||||
資本収益性:ROE | 8%を常に意識 | 8%の実現 | 安定して8% | さらに高みを目指す |
(3) 中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題
① 第7次中期経営計画(2024~2026年度)
当社グループでは、中長期の経営方針と2024年度の短期集中業績改善策及び資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応を取り込んだ第7次中期経営計画を策定いたしました。
・基本方針
「化粧品向け製品の拡販と収益性の向上」「リスク耐性の強化」「持続可能な社会への貢献」を基本方針とし、コロナ禍で世界的に縮小した化粧品市場の中で独自の地位を確保しシェアを獲得することを目指すとともに、コスト削減による収益性の向上、成長戦略の実現と経営資源の効率化、リスク耐性の強化への取り組みを継続します。あわせて、社会とともに繁栄する持続可能な社会の実現を追求することで、低迷する業績の早期回復と当社グループの企業価値の向上を目指します。
・事業戦略
強みを生かし際立った特色を打ち出して、グローバル市場で勝ち残り、単独で存在感を示していきます。蓄積された技術と経験で勝負できる事業領域を拡げていきます。
区分 | 内容 | |
当社の強み | 技術力 | 6つのコア技術※を生かし顧客目線のきめ細かい迅速な対応力 |
販売網 | 自社での販売、商社との連携で築いた国内及び海外の販売網 | |
生産力 | 化粧品向け専用工場の供給力と余力のある酸化鉄の生産能力、小ロット多品種生産 | |
品質保証力 | 化粧品関連をはじめとする各種法規制への対応 | |
事業領域 | 製品技術 | 酸化チタン関連製品、酸化鉄関連製品及びこれらで培った技術が生かせる新製品 |
市場地域 | 主戦場:日本、東アジア、北米、欧州 | |
新たなターゲット:東南アジア、インド、南米 | ||
市場用途 | 主戦場:トナー、化粧品、電池、塗料 | |
新たなターゲット:電子材料(MLCC、半導体)、導電材料、環境・エネルギー |
※6つのコア技術 粒子形状制御技術、微粒子化技術、複合化技術、表面処理技術、分散技術、不純物低減技術
・資本コストや株価を意識した経営の推進に向けた対応
資本コストと資本収益性を評価する指標は、当社内で定着をはかってきた株主資本コストとROEとし、ROEが株主資本コストを上回ることを意識して経営することを取締役会で共有します。当社が認識している株主資本コストより高いROE8%を目安とします。
これらの状況は取締役会で毎月報告して分析し、また、大規模設備投資等は資本収益性の視点(IRRと資本コストの比較など)の評価も加えて充実をはかります。なお、進捗状況については、毎年、ホームページや開示書類などで情報発信を行っていきます。
・資本収益性の達成に向けたアプローチ
ROEを上げる手法は、ROEをROAと財務レバレッジに分解したうちのROAに着目、その中で収益力回復(ROS)と財務体質改善(総資産回転率)に注力します。収益力回復は売上げを増やしてコストを下げることで、財務体質改善は総資産では棚卸資産と固定資産を減らし、負債では借入金を減らすことで向上させていきます。
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| 総資産利益率 ROA | ↑ |
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| 財務レバレッジ | ↓ |
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ROE | = | 売上高↑-コスト↓ | × | 売上高↑ | × | 自己資本↑+負債↓ | |||||
売上高↑ | 総資産↓ | 自己資本↑ | |||||||||
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| (ROS) |
| (総資産回転率) |
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② 第7次中期経営計画2年目(2025年度)の計画
2025年度につきましては、雇用・所得環境が改善するなかで、政府の各種政策の効果もあり、緩やかな回復が続くことが期待されますものの、物価上昇の継続が個人消費に及ぼす影響や通商政策をはじめとしたアメリカの政策動向による影響など、先行き不透明な状況が続くものと思われます。
このような状況下で、当社グループといたしましては、第7次中期経営計画に基づき、化粧品向け製品の拡販と収益性の向上及びリスク耐性の強化への取り組みを継続し、あわせて社会とともに繁栄する持続可能な社会の実現を追求することで、当社グループの企業価値の向上を推進してまいります。
なお、2025年度の連結業績見通しにつきましては、売上高は8,700百万円、営業利益は240百万円、経常利益は170百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は100百万円を見込んでおります。
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