企業ダイワ通信東証スタンダード:7116】「卸売業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループの経営理念は、「わたしたちは、『心』のこもった接客、一流のサービス、最適な情報を提供し、お客様から信頼を得ます。そして会社の発展と社員の幸福の実現をめざします。」です。この経営理念の下、当社グループでは持続的な成長と中長期的な企業価値の創出を目指しております。持続的な成長のためには、顧客に新たな価値・満足を提供し続けることが前提となることから、中長期的な視点に基づき、将来の成長に向けた事業投資を着実に実施していくことを経営方針としております。この経営方針に基づき、持続的な成長につながる事業への投資を優先し、同時に事業投資による利益成長と株主還元のバランスを重視する考えであります。

 当社グループでは、セキュリティ事業を成長の牽引役と位置付け、モバイル事業は安定基盤を形成する事業としています。

 各事業における目標は、以下のとおりです。

セキュリティ事業

当社グループの成長の牽引役として、持続的な成長を目指す

モバイル事業

生産性の高い店舗運営を目指す

(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループでは堅実で持続的な成長の実現を目指すため、事業規模の拡張性を示す売上高成長率、事業活動の成果を示す営業利益成長率を経営上の目標の達成状況を判断するための客観的指標としております。

(3)経営環境

 国内では、物価上昇や人手不足といった課題が残るものの、インバウンド需要の回復や設備投資の増加により、景気は緩やかな持ち直し傾向が続いております。一方で、国際社会では、世界的な金融引き締めの影響による景気後退リスク、ウクライナ情勢や中東情勢に起因する地政学リスク、それに伴うエネルギー価格や原材料価格の高騰、サプライチェーンの混乱など、引き続き不確実性の高い状況が続いています。

 このような経営環境のもと、当社グループが事業を展開する市場では、防犯カメラの重要性がますます高まっております。事件や事故の報道が続く中で、個人・法人を問わず防犯意識は一段と向上しました。また、労働力不足は深刻な社会問題となっており、省人化や業務効率化へのニーズや、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進に伴い、遠隔での一括管理やデータ活用に対する関心も高まっております。

 当社グループは、こうした市場ニーズに応えるべく、単なる防犯にとどまらないAIを活用した画像解析ソリューションや、労働生産性向上に貢献する遠隔管理システムなど、防犯カメラの新たな可能性を追求し、市場の拡大を牽引してまいります。

(4)中長期的な経営戦略

 当社グループは、多様化する市場に対して迅速に対応し、信頼される企業を目指し、中長期的な経営戦略に基づいた成長率と収益率の確保に努めてまいります。このために成長ドライバーである人財の確保に取り組み、併せて営業拠点の増強、社会課題の解決に向けた商品の企画・開発及びソリューションの提供を図ってまいります。また、店舗の増設、業務のDX化の推進、効率的な接客フローの追求を行ってまいります。

 更に当社グループは、安心・安全・便利に暮らせる未来の街(Safe City)の実現に向け、セキュリティ事業における商品倉庫兼実験・研究施設の建設を計画してまいります。

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

       ①再発防止策の策定と内部統制強化

 当社は、2025年4月21日付「第三者委員会の調査報告書(公表版)公表に関するお知らせ」のとおり、第三者委員会の調査結果から当社の子会社における不適切な会計処理が認定されました。また、2025年8月1日付「特別調査委員会の調査報告書(開示版)公表に関するお知らせ」のとおり、特別調査委員会の調査結果から当社における関連当事者取引の適切な手続きがなされていなかったことが認定されました。

 以上から本件の対象となる部分について過年度の決算を訂正し、2023年3月期から2024年3月期の有価証券報告書、2023年3月期の第3四半期から2024年3月期の第3四半期までの四半期報告書及び2025年3月期の半期報告書の訂正報告書、そして2022年11月21日付で提出した有価証券届出書の訂正を2025年9月4日付で提出いたしました。

 この度の不祥事を厳粛に受け止め、当社は再発防止策を策定のうえ、再発防止に取り組んでまいります。

(ア)ルール遵守体制の強化

 全役職員によるルール遵守が徹底されるよう代表取締役から継続的にその旨を発信するとともに、研修の実

 施によりルールの浸透を図り、人事評価項目にも組み込むことによりルール遵守体制の強化を図ります。

(イ)情報収集体制の拡充

 全役職員がルール違反行為又はその疑義がある行為を発見した際には、その情報が確実に取締役又は監査役

 等に行き渡るようにするため、定期的に全役職員向けアンケートを実施するとともに、内部通報制度の周知、

 運用の検証を行い、その拡充を図ります。

(ウ)取締役による関連当事者取引及び利益相反取引に対するカバナンス機能の強化

 取締役による関連当事者取引及び利益相反取引に関する情報が取締役及び監査役の全員に共有されるような

 システムを構築するとともに、管理部においても、関連当事者取引及び利益相反取引を網羅的にモニタンリン

 グできる体制を構築します。

(エ)管理部の体制の見直しと拡充

 考え得るリスクの回避・コントロールの方策の提言など、営業担当者と一体となってルール違反のないビジ

 ネススキームを構築する役割を管理部が担うこととし、その役割を担えるよう人員の拡充を図ります。

(オ)子会社の体制の見直し

 子会社のガバナンス体制を見直し、子会社への監視監督機能を強化するとともに、子会社においてもルール

 遵守が徹底されるよう子会社の管理体制の見直しを図ります。

(カ)内部監査機能及び監査役機能の強化

 内部監査については、監査部門の人員補充を含めた監査体制の強化を図るとともに、監査役監査については

 監査項目の見直しと補助スタッフを置くことを検討してまいります。

(キ)リスクの検証等を担う会議体の運用の見直し

 リスクの検証を行うリスク・コンプライアンス委員会の適正性を図るため、社外取締役も参加し、執行役員

 会とは別の観点を含めてリスクの検証を行ってまいります。

②成長率の確保

 セキュリティ事業に係る市場は成長市場であり、特に画像解析の分野には大きな期待があり、それに伴って顧客への新たな価値の創造が課題となっております。このような中、当社グループでは、ディープラーニングをはじめとした画像関連技術の応用を取り組み、実証実験を重ね、実効性の高いデータを蓄積し、実用性の高いAIシステムの企画・開発に取り組んでまいります。これにより、他社との差別化を図り、市場での当社シェアを確保するとともに、持続的な成長に繋げてまいります。

③収益率の向上

 資源エネルギーの高騰等により高コストな環境下において、商品等の調達コストの上昇が続いております。このような中、当社グループでは、調達スケジュールの見直しを行い、合理的な在庫管理に基づいた仕入に努めてまいります。その他、顧客との積極的な対話から当社グループオリジナル商品「D’SSブランド」の充実化を図るとともに、コスト意識の徹底により、収益率の向上に繋げてまいります。

 また、店舗運営においては、店舗業務のDX化を推進することで業務効率の向上に繋げ、来店に係る予約制の推進から効率的な人員配置の実現に努め、収益率の向上に繋げてまいります。

④人財の育成・確保における課題

 当社グループにおける成長ドライバーは人にあるため、将来の人財確保が課題となっております。このような中、当社グループでは、多様化する従業員のやりがいに応える取り組みや制度の導入に積極的に取り組んでまいります。人財育成においては、集合研修及びオンライン研修等、育成環境の整備を進めてまいります。また、育成内容においては、多様なスキルアップをはじめ、マネジメント、リスク・コンプライアンス等、従業員の自立や成長を促す教育プログラムの実施も進めてまいります。

「1人ひとりが、センターで輝ける企業へ」を目指し、成功と失敗を繰り返しながらも成長し続ける「ダイワ通信らしい企業風土」を、これまで以上に推進してまいります。

⑤コーポレート・ガバナンスの継続的な強化

 当社グループは、より有効性の高いコーポレート・ガバナンスを実践していくことを経営の重要課題と位置付け、経営の効率性、健全性を高めるコーポレート・ガバナンス・コードに対応した体制の整備・充実に努めております。引き続き、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指し、一層の体制強化を図ってまいります。

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