企業兼大株主ジェイテクト東証プライム:6473】「機械 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループでは、「ジェイテクトの基本理念」に掲げる「全員参加」のもと、グループで保有する多様なシーズを掛け合わせシナジーを発揮することで、No.1 & Only One の製品やサービスを開発し、成長市場に投入することで、より多くのお客様に価値を提供するとともに、環境・安全・エネルギー・少子高齢化等の社会課題の解決に貢献しております。軸受や工作機械で培った、トライボロジー(潤滑、摩擦)、材料、システム制御、計測・解析、成形・加工等、多様な要素・基盤技術を進化・融合させることで、これからも変化し続ける自動車・産業機器での多様なニーズに応えてまいります。

 また、既存領域の開発を徹底的に効率化する一方で、新規・先行領域の研究開発への投資を強化することで、新たな価値づくりに挑戦し、更なる成長を目指してまいります。

 自動車の分野では、シャシー周りの当社製品をシステムとして最適化し、完成車メーカーが担ってきた「走る、曲がる」の領域を一括で任せていただけるシステムサプライヤーを目指しております。

 産業機器の分野においては、多岐にわたる成長市場において、小型・軽量化、高効率化、長寿命化等、多様なニーズに応えるNo.1 & Only One 製品の提供を目指しております。

 また、新事業の開発にも力を入れており、少子高齢化、過疎化、食料不足等の社会課題解決に向けた取組みを進め、地球や世の中、お客様への貢献を目指してまいります。

 なお、当連結会計年度における研究開発費は51,399百万円であり、各セグメントにおける研究開発活動の状況は、以下のとおりであります。

(1) 自動車

自動車事業は、クルマの基本機能の一つである“曲がる”を担うステアリングシステム、“走る”を支える駆動領域のドライブライン製品(※1)、トルクコントロールデバイス(※2)、ハブユニット、地球環境に貢献するFCEV(燃料電池車)向け高圧水素バルブ・減圧弁を提供しております。

 ステアリング領域では、モビリティの安全性及びユーザビリティ向上のためにドライバーと自動化システムの協調操舵を可能とする制御技術を開発しており、当社が今まで培ってきた操舵感のノウハウを運転支援・自動運転の領域に拡大するとともに多様化するニーズに対応してまいります(※3)。

 駆動領域では、BEV(電気自動車)向けの次世代製品として、超小型の「JTEKT Ultra Compact Diff.TM」(※4)を開発し、「eAxleの小型化」、「電費向上」、「安全安心な走り」に貢献してまいります。当連結会計年度の主な成果としては、以下のとおりであります。

人中心の自動操舵制御システム「PairdriverTM」を新開発し、人と自動化システムの調和により安全・安心・快適な自動運転に貢献

電動化に貢献する「JTEKT Ultra Compact Diff.TM」を新開発し、eAxleの更なる小型化、高出力密度化に貢献

・「FRベース4WD車両向け 電子制御カップリング(ITCC®)」(※5)と「軽量・コンパクト 電動チルト・テレスコ付きステアリングコラム」(※6)を新開発し、「MAZDA CX-60」に採用

「低振動ドライブシャフト」(※7)を開発し、「LEXUS RX」に採用

※1 ドライブシャフト、プロペラシャフト等の駆動力を伝達するための製品であります。

※2 エンジンからの回転力を前後左右の駆動力へ配分を行うための機構であります。

※3 自動運転・運転支援時のレーントレース性を確保しながら、運転者による滑らかな操舵協調を可能とする制御技術であります。

※4 従来の標準デフに対し、差動ギヤ構造を一新した超小型デフ(容積5割以上低減)製品であります。

※5 電子制御によって前後輪の駆動力を路面状況や車速に応じて連続的に変化させ伝達することで、車両の優れた運動性能と高い燃費性能の両立に貢献する製品であります。

※6 シンプル構造、コンパクト設計により、軽量化・車両空間拡大に貢献したステアリングコラム製品であります。

※7 ドライブシャフトのジョイント部分の溝構造を変更し、摩擦力(振動)低減を図った製品であります。

(2) 産機・軸受

 産機・軸受事業では、2022年4月1日付で事業ブランドをKOYOからJTEKTに統一し、事業部間やグループ各社との連携を今まで以上に強化し、加速する自動車の電動化や、産機分野での多様化する使用環境に対応する新たな商品の開発に取り組んでおります。当連結会計年度の主な成果としては、以下のとおりであります。

◆eAxleの信頼性向上と更なる小型化・軽量化に貢献

・JTEKT Ultra Compact Bearing® (JUCB)を開発。2016年に開発した高剛性組合せ樹脂保持器をベースに、独自の金型設計、成形手法により、強度を維持しつつ保持器幅を極限まで縮小。軸受幅寸法を30%、重量を26%低減

・JTEKT Ultra Compact Seal® (JUCS)を開発。新開発ゴム材で幅寸法20%縮小と低温時のオイル密封性を両立

・JTEKT Ultra Earth Bearing® (JUEB)を開発。軸受シールに相当する部材に導電機能を持たせることで、回転時の異音や軸受寿命の低下となる電食を抑制。軸受と別にeAxleに組み込む導電部材を不要とし、eAxleの小型化、組立工数削減に貢献

 これらの軸受、シール製品は、当社自動車事業部のJTEKT Ultra Compact Diff.TMとともに、JTEKT Ultra Compactシリーズとして、eAxleのコンパクト化〜BEVの電費向上、航続距離延長、車両レイアウトの自由度向上に貢献します。

◆産機用軸受で今後成長が見込まれる半導体やロボット減速機の市場に対応した技術を開発

・ロボット減速機用薄肉軸受を開発。長寿命化技術を超薄肉軸受に適用し、信頼性向上・小型化に貢献

・フィルム製造装置用高耐食軸受を開発。軸受の長寿命化、お客様の稼働率向上に貢献

◆自転車用軸受市場に本格参入

・自転車用高性能軸受「ONI BEARINGTM」(鬼ベアリング)を発売。ジェイテクトが1984年に世界で初めて実用化したセラミックボール軸受の技術を結集するとともに、自動車・産業機械向け軸受で培った知見を活かし、自転車用軸受市場に本格参入。従来のロードバイク用軸受に比べ、圧倒的な低トルク性能により漕ぎ出しの軽さとホイール速度維持を実現。より速くより快適な走りに貢献

(3) 工作機械

工作機械業においては、モノづくりイノベーションカンパニーとして、お客様のモノづくりの価値を高めることを目指しております。研究開発活動においては、JTEKTグループのシーズ技術を活かし、新しいニーズに応え続ける商品開発と次世代を見据えた技術開発を推進しております。当連結会計年度の主な成果としては、以下のとおりであります。

・小型円筒研削盤 G1 Series (Type General,Luxury)を発売開始、中型円筒研削盤 G3 (Type General,Luxury)を開発、JIMTOF2022に出展。スリープIN・ウェイクUP機能により非加工時間の消費電力を最大75%削減。また株式会社ジェイテクトフルードパワーシステム製省エネ油圧ユニット トヨパックECOⅡプラス採用により、消費電力当社従来比50%削減

・広幅円筒研削盤C6040Eを開発、JIMTOF2022に出展 (株式会社ジェイテクトマシンシステム)。

 同一工作物で異なる径の同時研削ができ圧倒的なスペース生産性、低コスト、省エネに寄与

・立形複合研削盤G3VUシリーズを開発、JIMTOF2022に出展 (株式会社ジェイテクトマシンシステム)。

ATC(自動工具交換装置)搭載で内径・外径・端面をワンチャックで研削が可能となり、加工効率を飛躍的に向上

・新ビトリファイドCBN ホイール「削楽~ SAKURA ~」を開発、JIMTOF2022に出展 (株式会社ジェイテクトグライディングツール)。長寿命かつ形状安定性や研削加工時間短縮に貢献

・横形マシニングセンタFH5000シリーズを開発。主軸剛性+36%、機械剛性+20%(いずれも当社従来比)により、圧倒的な切削性を実現。またJTEKT製グリース潤滑軸受を搭載した高速主軸、省エネユニット(株式会社ジェイテクトフルードパワーシステム製)採用により、CO2排出量を大幅に削減

・「稼働アップNavi®Pro」機能を強化。生産管理システムデータと工場内オペレーションデータを横断的に収集・蓄積・可視化することで、発生する課題をリアルタイムに把握し可動率の向上に貢献

(4) その他新領域

当社は、取り巻く環境の変化を先読みして持続的に成長するために、少子高齢化や環境・エネルギー・食料問題といった将来の社会課題に対するニーズと、既存の事業で培った技術やノウハウといったシーズを掛け合わせることで、新規事業領域の創出に取り組んでおります。また当連結会計年度は新規事業の創出をスピーディに推進するための新組織として「事業開発領域」を立ち上げました。当連結会計年度の主な成果としては、以下のとおりであります。

◆アクティブ・ライフ事業

・介護用アシストスーツ「J-PAS fleairy® (フレアリー)」が第10回ロボット大賞優秀賞(ビジネス・社会実装部門)を受賞。介護作業の負担軽減を通して介護人材不足という社会課題の解決に貢献

・在宅介護での介助者の負担軽減に貢献するために、介助用車いす電動アシストユニット「軽e®(かるいー)」を日進医療器株式会社と協業で開発

・医療現場における看護業務の負荷軽減に貢献する病院ベッド搬送アシストユニット「ラクステア®」を、株式会社ジェイテクトマシンシステムが久留米大学(福岡県久留米市)と共同開発

◆蓄電デバイス事業

高耐熱リチウムイオンキャパシタがダカール・ラリー参戦車両への採用実績等により評価され、第72回 自動車技術会賞 技術開発賞を受賞。今後市場拡大が見込まれるドローン業界にも積極的に進出しており、同キャパシタを搭載した水素燃料電池ドローンの飛行試験に成功。更なるコスト競争力向上と低温出力アップを目指し、第二世代品を開発中

◆歯車事業

自動車事業、産機・軸受事業、工作機械事業で培った歯車関係技術を集約し、スカイビング、歯研の3D歯面修整加工技術開発、軸受と歯車の一体開発を推進。自動車、産業用ロボット等の歯車装置の小型化、静粛性向上に貢献

◆サスティナブルフード

コオロギの食品としての可能性に着目し、当社の技術を活かした安全・安心・高機能な食料資源の開発を推進。将来の食料資源、タンパク質供給源の多様化に向けた解決策として、既存事業で培った自動化技術、データ・品質管理技術を基盤とした飼育・加工一貫プラントにより、安全・安心・高品質なタンパク質の生産を目指す

◆ドローン関連技術

物流課題解決のため、産業用ドローンに強みを持つ株式会社プロドローンと技術連携を推進。その中で、愛知県、株式会社プロドローン、名古屋鉄道株式会社とともに、社会課題解決と地域振興を目指す共同プロジェクトに着手

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