企業シマノ東証プライム:7309】「輸送用機器 twitterでつぶやくへ投稿

  • 早わかり
  • 主な指標
  • 決算書
  • 株価
  • 企業概要
  • 企業配信情報
  • ニュース
  • ブログ
  • 大株主
  • 役員
  • EDINET
  • 順位
  • 就職・採用情報

企業概要

 当社グループは「人と自然と道具の美しい調和」を目指し、基礎的な研究開発から製品化及び生産技術分野まで幅広く研究開発活動を行っております。また、海外におきましても、Shimano(Singapore)Pte. Ltd.を核として、製品化及び生産技術分野の研究開発活動を積極的に行っております。

 当連結会計年度の研究開発費の総額は16,245百万円であり、各セグメント別の主要な成果は以下のとおりであります。

(1) 自転車部品

 当セグメントにおける研究開発の目的は、より多くの人に、自然や日常の中で自転車に乗ることで健康的な生活を提案することです。それにより、環境にも人にもやさしい世界になっていくことを目指しております。

 そのために、当社が開発のテーマとしてあげているのが、自転車を操作するときのストレスの軽減と自転車に乗る楽しさの追求です。

 これまで電気制御の部品を多く展開していますが、単純にハードウエアを進化させるだけでなく、そのハードウエアをどのように動かしたら快適かを考えて、ソフトウエアのあり方も日々進化させています。また、人々の生活がデジタル化している中で、より楽しく快適に自転車に乗っていただけるようなアプリケーションも開発・提供しています。

2024年は、グラベルカテゴリーにおいて、Di2システムの導入及びワイヤレス化したフラッグシップモデルを提供することで、ハイエンド市場を活性化しています。また、E-BIKEおよびライフスタイルバイクカテゴリーにおいて、上位モデルに搭載されているドライブユニットのコンセプトや、ペダリング状態に応じて適切なギアに自動で変速する「AUTOSHIFT」などの機能の下方展開や、「SHIMANO CUES」へのスペック追加、新ブランド「SHIMANO ESSA」の展開により、中級・普及価格帯マーケットの活性化を行っています。

 なお、当セグメントにおける研究開発費は12,204百万円であり、主な成果としては、以下のとおりであります。

① グラベル市場におきましては、Di2システムを導入した12速モデル「GRX RX825」を発表しました。グラベルライドに待ち構える様々なシチュエーションにおいて、ワイヤレス化したDi2システムにより、正確で信頼性の高いパフォーマンスを提供しています。また、最適化されたSTIレバーにより快適な握り心地を実現しています。

② E-BIKE市場におきましては、新型「EP5」および「E5100」を発表しました。上位モデルの流れを受け継ぐドライブユニットで、最大トルクを向上させながら、通勤からレジャーサイクリングまで快適で静かな走行を実現しています。また、E-TUBE PROJECT Cyclistアプリでカスタマイズ機能を強化し、ユーザー好みのアシスト特性での走行を実現しています。

③ ライフスタイルバイク市場向けには、1x8速のエントリー向けコンポーネント「SHIMANO ESSA」を発表しました。前年に発表した「SHIMANO CUES」に加えて、スポーツサイクリングを楽しみたい方に向けたドライブトレインで、市場の拡大をサポートしています。また、「SHIMANO CUES」にはショートリーチスペックを追加し、手の小さな人でも変速操作がしやすく、サイクリングの楽しみを強化しています。

(2) 釣具

 当セグメントにおける研究開発は、基本性能の向上と新機能の実現を目指すと共に、感性を具現化するテクノロジーを追求しております。
 なお、当セグメントにおける研究開発費は4,041百万円であり、主な成果としては、以下のとおりであります。

リール

① 「STELLA SW」(ステラSW)

 ソルトウォーター用大型スピニングリールのフラッグシップモデルである「STELLA SW」をリリースします。今回のモデルチェンジでは、大径ドラグワッシャーをスプール上部に搭載することでドラグ作動時の耐熱性能を向上した「XX (ダブルエックス) タフドラグ」、ラインを整然と緻密に巻きつけていくことにより、飛距離・キャストフィーリング・ドラグのスムーズさを向上させる「インフィニティループ」、ギア同士が噛みあう接地面積を拡大することで耐久性をアップさせた「インフィニティクロス」などの各種の新機能を搭載します。ソルトウォーターシーンで大物と真っ向から対峙するための性能にさらなる磨きがかかりました。

② 「MGLスプールⅣ」

 新製品「ANTARES」や「ALDEBARAN DC」に搭載するスプールです。スプールの形状を逆テーパー構造とすることで糸をバランス良く巻き取ることができます。それによりキャスト時、スプールが高速回転をする際のブレを低減します。キャストフィーリングを大幅に向上させると同時にスプール回転のエネルギーロスを抑え、優れたキャストパフォーマンスに寄与します。

ロッド

① 「SEPHIA LIMITED」(セフィア リミテッド)

 エギ・スッテゲームロッドである「SEPHIA LIMITED」は、次世代カーボン素材M46Xをシマノ独自のブランクスコアテクノロジー「スパイラルXコア」と融合させる事により、しなやかでありながらパワーのある高性能ブランクスを実現しました。また、新設計となる「カーボンシェルグリップ」及び「カーボンモノコックグリップ」の採用による高感度化と操作性向上を実現する事で、アングラーが求める理想形とも言えるロッドに仕上がっています。

② 「インフィニティコネクト」を軸としたロッド機能性向上の取り組み

 釣りに求められる要素を突き詰めて開発されたリール、ロッド、ギアのそれぞれが明確な意図のもとにシナジーを生み出すシステマティックプロダクトの設計思想「インフィニティコネクト」。その一翼を担うオフショアキャスティングロッド「OCEA PLUGGER LIMITED」では、Xガイドタッチフリーチタンによるラインのブランクスタッチ軽減や8000~14000番サイズのシマノリールとのマッチングを徹底追求しました。その結果、「インフィニティコネクト」によるシナジーとして、キャスティングの総合性能(飛距離・キャストフィーリング・ライン強度維持率)向上を実現しました。

フィッシングギア

① ルアー

 本来飛距離の出にくいジョイントルアーのボディをコンパクトに折りたたむことで飛行姿勢を安定させ、遠くに飛ばすアーマブースト機構に、これまで折りたたまれることで犠牲にしていた左右に大きくキビキビ首を振るグライドアクションを両立させた新たなアーマブースト機構を開発し、それを搭載した「グラヴィテーター220SF」を2025年にリリースします。キャスト時はこれまで通り深くボディが折りたたまれ、飛行姿勢が安定して飛び、着水と同時にマグネットの力でそのボディの折れ角が抑制され、キビキビとしたグライドアクションを可能にします。

② クーラーボックス

 シンプルな構造でありながら、釣り人が求める機能をふんだんに盛り込んだ釣り用クーラー「ユニフリーズ」を2025年にリリースします。ユニシールド構造という新たな蓋開閉機構を開発し、パーツ点数を徹底的に削減しつつ、密閉性の向上、両側からの開閉、上面からの開閉アクセスという釣り用クーラーに求められる機能を盛り込むことを実現しました。これにより、シマノクーラーの機能性をより多くの釣り人に体感いただける製品になっています。

(3) その他

 当セグメントでは主にロウイング関連用品等の開発を行っております。

 なお、当セグメントにおける研究開発費は0百万円であります。

PR
検索