ザ・パック
【東証プライム:3950】「パルプ・紙」
へ投稿
企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営理念
当社グループは、
・人を大切にし、人を育てる
・どのような社会の変化にも対応する
・地球環境問題への取組みなど社会的責任を果たす
・パッケージのトータルソリューション企業として社会の発展と繁栄に貢献する
を経営理念とし、業績の継続的な成長と企業価値の向上を目指し、株主の皆様のご期待にお応えしていく所存です。
当社グループは「愛し愛され」の社是のもと、パーパス(存在意義)を「パッケージを通して社会を豊かに、人を笑顔に」と定め、サステイナブル経営を実践します。パッケージのトータルソリューション企業として、パッケージの新たな価値を創造することで、ステークホルダーのさまざまな課題を解決し、持続可能で笑顔あふれる豊かな社会を実現します。そのために、どのような社会の変化にも対応できるような体制を整え、持続的に成長することで、環境-社会-経済に対して当社グループならではの価値を提供していきます。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、各事業の収益性向上を図り、株主の皆様はもちろん、取引先・従業員等のステークホルダー各
位が安心かつ安定したお付合いを続けていただけるように、確固たる財務基盤を築く必要があります。その為に自己
資本利益率と資本投下利益率の向上に努め、なおかつ、安定的な配当に留意した経営に努めてまいる所存です。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社の属する業界は、既存の顧客、取扱い製品だけでは大きな業績の伸長を望みにくい成熟産業とされています。そのため、当社は、従来からの主力製品に加え、米袋、紙おむつ用外袋、食品用パッケージ等、販売先市場の開拓及び取扱い製品の拡充をしてまいりました。今後も、需要が見込める新たな市場の開拓や製品の開発に注力し、必要となる設備には積極的に投資して事業の拡大に努めてまいります。
近年では原材料や輸入品の価格上昇に加え、物流費やエネルギー価格の上昇にも直面しています。当社は、企画提案販売と品質管理を強化し顧客満足度の向上を図ることで適正価格による販売に努めます。また、業務改革による合理化を一層推進して利益体質強化を図り、中長期的な経営戦略を着実に実行することで、さらなる業績の向上に努める所存です。
他方、当社は「パッケージのトータルソリューション企業として社会の発展と繁栄に貢献する」、「地球環境問題への取組みなど社会的責任を果たす」を経営理念として、1981年に包装資料館(現パッケージラボ)を設置して国内外のパッケージ研究及び情報発信の拠点とした他、1993年より森林保全活動費用を拠出し、主力事業におきましては環境対応新商品及び新技術の開発に積極的に取り組みながら、2000年には「ザ・パックフォレスト®環境基金」を設立し、NPO法人と協働で植林活動・森林保全活動を推進しております。さらに、1999年の茨城工場を皮切りに、現在は当社の国内4工場及び全事業所においてISO14001「環境マネジメントシステム」、ISO9001「品質マネジメントシステム」の認証を取得しております。また、紙を素材としたパッケージ製造を行う全工場と全販売部門でFSC® CoC認証(FSC® C020517)、東京・大阪工場の食品用紙器製造ラインでFSSC22000認証を取得しております。2023年より当社グループにおけるサステイナブル経営推進のため、サステイナブル委員会を設置しております。今後も、地球環境問題への積極的な取組みと、社会の発展と繁栄に継続的に貢献していく所存です。
(4) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、「進化 -パーパス経営・サステイナブル経営のスタート-」を中期経営計画のスローガンに掲げ、連結売上高1,070億円、営業利益83億円(2025年12月期)の達成を目標としております。
① 成長戦略
a.食品市場(コンビニ・ファストフード含む)への注力
食品用紙製一次容器の販売強化のため設備投資及び新商品開発への取組みや、紙器の組立て・商品詰め作業等の顧客の人手不足を補うサービスを付加した複合提案を強化します。
b.EC/通販市場/物流業界への注力
輸送効率向上に貢献する紙製宅配袋や薄型配送資材の供給能力向上及び販売強化、また梱包作業の省人省力化に向けたソリューション提案に注力します。
c.一般流通小売市場等への深耕
製造設備増強により生産性・生産能力を向上させ、紙化を推進、紙袋シェアの拡大を図ります。また、環境対応商品の販売額の一部についてNPOを通じ「ザ・パックフォレスト®環境基金」として森林保全活動に役立ててお客様とともに社会貢献を推進するとともに、ブランド価値向上及びビジネスチャンス創出を図ります。
② 人的資本戦略
a.多様な人材の確保
・キャリア採用の強化
・女性活躍推進(正社員及び管理職比率)
・障がい者雇用の拡大
b.人材育成
・研修制度の充実
・自発的なスキルアップ及びリスキリング支援
c.人材配置の適正化
・タレントマネジメントシステムの有効活用
・採用機会の拡大(リファラル・カムバック採用)
d.働く環境の整備
・多様な勤務形態と制度の充実
・ウェルビーイング(健康経営の推進)
e.従業員エンゲージメントの最大化
・適正な賃金体系、福利厚生の充実化
・持株会への加入による経営参画意識の向上
・社員の交流とコミュニケーションの活性化
・エンゲージメントサーベイの実施
③ 財務戦略
成長投資(設備投資、新規事業への投資、人的投資、システム刷新への投資、研究開発)や株主還元(配当性向35%以上を維持、2024・2025年度各々年間10億円を上限とする自社株買い)において最適な資金使途計画により効率的、継続的な成長を支えてまいります。
(5) その他、会社の経営上重要な事項
大阪工場及び奈良工場はともに築後相当年数が経過しており、今後の作業環境の改善、工場内自動化等による省人化・省力化及び生産性の向上を図るため、大阪工場と奈良工場は建替えを行う予定です。将来を見据えた付加価値の高い製品を生み出す生産体制の構築を目指します。
- 検索
- 業種別業績ランキング