サン電子 【東証スタンダード:6736】「電気機器」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において、当社グループが判断したものであります。
(経営方針・経営戦略等)
スローガン: | 「夢・挑戦・創造」 |
基本理念 : | 「情報通信&エンターテインメントで人々を幸せにする」 |
経営方針 : | 「挑戦する精神」 |
| ① 情報通信とエンターテインメントへの集中 |
| ② 企業価値の向上を図る |
| ③ ベンチャー精神で自ら行動する |
(経営方針)
当社グループでは、「情報通信とエンターテインメントへの集中」、「企業価値の向上を図る」、「ベンチャー精神で自ら行動する」を経営方針に掲げ、中長期的な経営戦略として、以下の3点を推進しております。
① 情報通信(セキュリティ、M2M/IoT)関連分野での新たな顧客価値の創造
② エンターテインメント(遊技機及びゲーム)関連分野での新たなIPの創造
③ グローバル市場におけるビジネス構築及び拡大
具体的には、ハードウエアとソフトウエアの両方の技術を持つエンジニア集団として、お客様から信頼いただける商品・サービスに徹底的にこだわり、企画・開発・販売戦略をもって、新たな価値を提供し、収益に貢献するビジネス展開を図ります。また、外部からの視点やノウハウを積極的に活用し、変化はチャンスととらえ、失敗を恐れず、更なる成長を目指してワールドワイドで取組んでまいります。
(目標とする経営指標)
当社グループでは、継続的・安定的に収益を確保し事業規模の拡大を図るためにも、売上高及び売上総利益の成長、これらを踏まえた営業利益・経常利益・キャッシュ・フローを重要な経営指標と位置付けております。
(経営環境及び対処すべき課題)
今後の経済情勢としましては、世界的なインフレに伴う金融不安及びウクライナをはじめとする地政学的リスクに加え、今後の米国及び日本の政策金利の動向が予測できない面もあり、依然として不透明な状態にあると認識しています。
このような経済情勢の中、当社グループでは、競争優位性を確保できると見込まれる複数の事業領域を持つことで事業の継続性を高める活動をしております。具体的には、グローバルデータインテリジェンス事業及びエンターテインメント関連事業に加え、新規IT関連事業としてIoT・AR・AI等の最新技術を活用していく社会的な流れを汲み、新たな主力製品・サービスの構築と、複数の市場に対応できるようマーケテイングの強化や販売パートナーとの連携強化を行っております。一方、事業ポートフォリオの管理も重要と考え、当社が許容できるリスクの範囲内で市場動向・競合動向・自社経営資源など総合的に勘案し、最適なポートフォリオ構成になるよう取り組んでおります。
1)社員の育成と採用
当社グループは人財の育成と採用を強化するため、以下の取り組みを進めております。
① 人的資源の育成
② イノベーションを創出する組織づくり
③ 働きやすい職場環境の構築
④ 人財の獲得
テクノロジーの進化が著しい時代において、その高度な技術を企業価値の向上に結び付けられる優秀な人財をいかに育成・獲得していくかが重要と考えており、継続的な募集、教育・研修制度、人事・処遇制度の拡充による定着化に加え、各分野で蓄積したノウハウを共有することで社員の「人財資本化」を推進しております。
2)高収益体質への改革
当社グループは、収益に資する商材を豊富に擁すこと、経費等の効率化をすすめること、及び収益構造の改善を重要命題とし、高収益体質の成長企業となるべく様々な改革を推進しております。具体的には、既存の各事業がカバーしている市場のみならず、その周辺や新規市場におけるマーケティングの強化により、ニーズを発掘し、より付加価値の高い商材を開発する事業体制を構築してまいります。また市場が成長段階にあるグローバルデータインテリジェンス事業や新規IT関連事業につきましては、中長期的な成長持続のために必要な投資を継続してまいります。
3)資本・業務提携等による事業領域の拡大
当社グループは、今までに蓄積してきました最新の技術を積極的に自社事業展開に応用し、これらの技術を軸とした、自社事業とのシナジー効果が見込まれるビジネスに対して、パートナーとの資本・業務提携等を積極的に行ってまいります。
また、当社グループでは中長期の持続的な成長を実現するため、新規IT関連事業の次なる主力事業と期待される事業の確立に取り組んでおります。多様な事業分野におけるノウハウや営業網を活用しつつ、資本・業務提携等を通じたパートナー企業との協業、各分野における開発期間の短縮化、マーケティング、お客様開拓を効率的に進め、早期の事業確立を実現することで、新たな顧客価値の創造を通じた収益の増大に取り組んでまいります。
<事業課題>
グローバルデータインテリジェンスでは、近年の犯罪捜査において、犯罪現場から証拠を最大限入手するには、従来の物理的証拠に加え、デジタル(データ)証拠の保存の重要性が益々高まっており、Cellebrite社のInseyets等、最新鋭のデジタルインテリジェンスツールは今や必要不可欠なソリューションとして米国の警察組織への導入が広がりを見せております。一方、①データの大容量化、②スマートフォンのセキュリティの高度化、③IoTを採用するアプリケーションの増加により、クラウドコンピューティング、リモートデバイスの監視及びワイヤレスデバイスを介したデータ送信等、新たな需要へ対応するために必要なデータ収集・抽出・分析の難易度は継続的に高まっております。
また年々巧妙化・組織化するサイバー犯罪に対峙する犯罪現場においては、インシデント発生後に調査・解析をするデジタルインテリジェンス(フォレンジック)だけではなく、法執行機関に向けた、インシデントを事前に予知し、防止するためのアクティブサイバーディフェンスや脅威インテリジェンスとの相互関連性が高まっております。
当事業では、これらの事業機会において安定的な収益機会の獲得及びデジタルフォレンジックに拘らない新デジタルツール/ソリューションの提供を事業課題ととらえ、ストックビジネスの増加を目指してアップセル・クロスセルによる販売機会の強化や解約率の減少、及び当社が有するグローバルなネットワークを生かした高付加価値製品の探索を進めてまいります。
エンターテインメント関連事業のうち、遊技機関連事業では、レジャーの多様化等により、継続的に市場が縮小している状況となっております。当社では、映像研究やゲーム開発で得られたノウハウなどを通じ、常に新しい表現を追求し、遊技機の商品性向上に努めております。また、スマート遊技機等、業界が変化していく中で、顧客との関係を強化しつつ、市場にマッチした遊技機の開発にも努めております。一方、今後も事業環境は厳しい状態が続くものと考えており、コストパフォーマンスの最大化に向けて開発・製造・販売それぞれにおいて、効率的な事業運営を図る取り組みを進めております。
新規IT関連事業では、人手不足解消や業務改善に向けたIoT化の提案は継続して取り組んでおり、また多様化する通信規格、インターフェイスの変化に対応すべく、Roosterシリーズで展開するルータ・ゲートウェイ製品の開発も継続して行っております。
また技術分野が多岐にわたり複雑になりがちなIoTを、当社のルータ・ゲートウェイをHUBとしたセンサーデバイスやスマートグラスを使った遠隔支援などを用いてワンストップでトータルコーディネートし、IoTによる業務改善・効率化・イノベーションを「かんたん」に実現する遠隔監視・制御ソリューションを展開してまいります。
一方、IoT分野における課題や顧客ニーズに対して、より高度かつ柔軟に対応するためには、パートナー企業とのアライアンスも欠かせないと認識しております。顧客満足度向上を目指し、IoTでのソリューションを一層強化し、スピード感をもって対応してまいります。
<財務課題>
2021年8月にCellebrite社が米国ナスダック市場へ上場したことに伴う資金調達により、事業成長のための戦略的投資等に活用できる目処が立つ等、財務不安は大きく改善されております。
- 検索
- 業種別業績ランキング