サンケン電気
【東証プライム:6707】「電気機器」
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企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営方針
当社では、歩むべき方向性を明確にするため、経営理念を2003年4月に制定しております。この理念に則り、当社はパワーエレクトロニクスを通じて貢献する企業となり、お客様のイノベーションのため、社員一人ひとりのイノベーションのため、そして、社会のイノベーションのため、サステナブルな未来を実現してまいります。
(2)中長期的な会社の経営戦略及び目標とする経営指標
当社では、長期的に目指す姿を「独自性のある技術、人と組織のパフォーマンスで成長し、社会のイノベーションに貢献する高収益企業の実現」としております。
当社では、2024年中期経営計画(以下、「24中計」)を策定しております。本計画は2024年度を震災影響の立て直し期間と位置づけ、4ヶ年での計画としており、サンケンコアでの売上拡大を実現するとともに、利益を生み出す企業への変革達成に向け、24中計最終年度である2027年度のサンケンコア成長イメージを「売上高1,000億円以上」、「営業利益率10%」としております。
これを実現するための主要な施策は以下の通りであります。
| メインシナリオ | 注力要素 |
利益改善 レバー | 新製品比率向上 | 開発ゲート管理 実現力の向上 |
既存製品の収益改善 | 適正売価条件の獲得 | |
原価改善 (固定費削減含む) | 原価低減活動 調達・前工程・後工程 | |
開発リソース | SPP開発の更なる推進 産学連携での要素技術開発 | プロセス/パッケージ 連動した開発管理 |
新 技 術 | 社外との協業推進 | 化合物デバイス |
(3)会社の対処すべき課題
今後の世界経済は、地政学リスクの高まりや米政権による相互関税等の動向により、不透明な状況が継続することが見込まれます。また、中国の景気停滞が白物市場に及ぼす影響が懸念されるとともに、産機市場での投資抑制による調整の継続も見込まれ、2026年3月期は、予測が難しい環境にあると認識しております。こうした中、当社グループが取り組む24中計においては、震災からの立て直し期間と定めた2025年3月期を経て、今後の3ヶ年を本格的な成長実現フェーズと位置付けています。24中計期間中にサンケンコアとして最優先に取り組むべき課題を収益性改善と定め、そのために、新製品売上高比率向上の継続や既存製品の適正売価条件の獲得に加え、徹底した原価改善に取り組むことで実現してまいる所存です。
こうした目標実現に向け、業務執行における責任区分と役割の明確化のため、当社では今年度よりCxO体制(チーフオフィサー制)を導入いたしました。CEOは最高経営責任者として、経営に関する全責任を負い最終経営判断を下す役割を担い、CEOが策定した経営戦略の実行についてはCOO(最高執行責任者)が責任を負い、財務戦略の立案と実行についてはCFO(最高財務責任者)が責任を負うこととし、多様な経営課題への対応や戦略の実現を、迅速かつ的確に進めてまいる所存です。また、DX戦略とESG経営の推進による企業価値向上にも努めてまいります。
なお、当社は独自の窒化ガリウム(以下、「GaN」)エピタキシャル技術を保有する株式会社パウデックの全株式取得を決定し、2025年4月1日付で同社を子会社としました。同社とのシナジー効果により技術力を向上させ、当社が今後拡大を狙うGaNパワーデバイス市場における競争優位性を高めてまいります。この着実な実現を目指し、2025年10月1日付でのパウデック社吸収合併を予定しております。
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