企業兼大株主サカタインクス東証プライム:4633】「化学 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループは、長期ビジョン『SAKATA INX VISION 2030」に掲げる戦略の実現に向け、『中期経営計画2023(CCC-I)』において、これまでの既存事業の製品開発の強化に加え、新規事業領域への進出並びに地球温暖化や海洋プラスチック汚染などの環境問題の解決を目指し、産学連携のオープンイノベーションによる研究開発を積極的に進めております。

 当連結会計年度における研究開発費は、4,548百万円であります。

 セグメントごとの研究開発活動は、次の通りであります。

 印刷インキ事業では、地球環境に配慮した生産・製品開発を方針として掲げ、品質や機能と、環境配慮を両立させた製品設計を基本とし、石油化学材料の削減、水性化、バイオマス化等、環境配慮型製品の拡充及び性能向上に取り組みました。特に、パッケージ分野においては、植物由来成分を積極的に使用したインキを「ボタニカルインキ」と呼称し、ボタニカルインキシリーズの拡充及び性能向上に取り組みました。また、廃棄プラスチックの有効活用による環境負荷低減を目的として、印刷物やラミネートフィルムからインキやシーラントフィルムを剥離し、印刷基材のマテリアルリサイクルを可能とする脱墨・脱離用プライマーの開発に取り組みました。さらに、無溶剤で環境に優しい省電力型UVインキや光重合開始剤を必要としない電子線(EB)硬化型インキ、水性グラビア・フレキソインキの開発にも積極的に取り組みました。

 印刷インキ以外の製品としましては、水性ヒートシール剤など各種機能性コーティング剤の開発や当社ボタニカルインキに使用している植物由来ポリウレタン樹脂の設計技術を応用し、植物由来のウレタンフォーム・エラストマーの開発にも取り組みました。

 海外においては、当社グループ会社のINX INTERNATIONAL INK CO.(米国)が欧米地域を対象とした研究開発拠点であり、環境配慮型製品の拡充・品質向上に取り組みました。特にパッケージ用途として植物由来成分を使用したグラビア・フレキソインキの開発、脱プラスチックで需要が高まるアルミ缶用メタルインキの開発に注力いたしました。

 当事業における研究開発費は2,694百万円であり、主な報告セグメントの金額は、「印刷インキ・機材(日本)」が754百万円、「印刷インキ(米州)」が1,815百万円であります。

 機能性材料事業では、当社の基盤技術である樹脂合成技術や分散・加工技術を駆使し、表示材料においてはディスプレイの高画質化、消費電力削減を実現するカラーフィルター用顔料分散液の開発及び高機能化に取り組みました。また、高付加価値化が進む次世代ディスプレイ関連材料への積極的な技術展開も図りました。インクジェットインキでは、当社独自技術を活かした水性・非水性のインクジェットインキの開発を継続し、とりわけ衣食住に関わるテキスタイル・パッケージ・建材用途等の産業用インクジェットインキの開発に注力いたしました。さらに近年の安全意識の高まりに対して、マイグレーションを極限まで抑えたUVインクジェットインキを開発いたしました。その他にも、粉体カラートナーの開発を行いました。

 当事業における研究開発費は、1,325百万円であります。

 全社共通事業では、新規事業の創出を目的として「環境・バイオケミカル」・「エレクトロニクスケミカル」・「オプトケミカル」・「エナジーケミカル」を注力すべき4分野と定め、大学や企業と連携したオープンイノベーションによる開発に取り組みました。特にエレクトロニクスケミカル分野においては、導電性配線材料、導電性接合材料、絶縁材料、低誘電材料などプリンテッドエレクトロニクス向け材料の開発を行いました。また、電子基板や電子部品を異物・水分・その他汚染物質から保護するコーティング剤の開発を行いました。環境・バイオケミカル分野においては、非可食バイオマス材料を用いた新規素材の開発に注力し、カシューナッツの殻から取れるカシューナッツ殻液を原料とするエポキシ樹脂等の開発を行いました。オプトケミカル分野においては、ディスプレイや照明などの光取り出し効率の向上を目的とした、屈折率調整剤の開発に取り組みました。

 当事業における研究開発費は、528百万円です。

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