ゴルフ・ドゥ
【名証ネクスト:3032】「小売業」
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企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社はグループとして、以下の会社理念及び経営方針を定めています。
〔会社理念〕
「ゴルフ・ドゥ ブランドを通して、世界の人々に夢と感動と心の満足を提供する」
〔経営方針〕
一、社員の幸福が経営の土台である
一、年輪経営による永続企業を目指す
(2)経営戦略等
当社グループは、ゴルフリユース専門店「ゴルフドゥ!」の直営店及び同フランチャイズチェーン本部の運営に加えて、「ゴルフドゥ!オンラインショップ」の運営を事業の柱としており、当連結会計年度におけるセグメントは、直営事業、フランチャイズ事業、営業販売事業及びアパレル事業の4事業で構成されております。なお、アパレル事業は「シューラルー」フランチャイズ契約の2025年3月31日付終了に伴って、同日に終了いたしました。
① 直営事業
実店舗では、「ゴルフドゥ!」、「ゴルフドゥ!NEXT」(「ゴルフドゥ!STUDIOレッスン&フィッティング」を含む。)の直営店を運営しており、顧客の利便性と競合他社との差別化を図るため、郊外のロードサイドに大型店の出店を基本とし、多様な立地条件や顧客のニーズにも柔軟に対応しております。2025年3月31日現在の店舗数(子会社が運営するフランチャイズ店を含む。)は、茨城県、栃木県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、兵庫県、山口県、福岡県、佐賀県、熊本県及び大分県に全24店舗あり、今後も関東地方や九州地方を中心に出店を進めてまいります。また、「ゴルフドゥ!NEXT」に併設する「ゴルフドゥ!STUDIOレッスン&フィッティング」はクラブフィッティングを融合させたゴルフスクールで、実店舗ならではの楽しさを提供するとともに、ECや仮想空間との差別化を図っております。
ECでは、小売り市場において存在感が一層増すにつれて、当社グループにおいても「ゴルフドゥ!オンラインショップ」の重要性が急速に増し、期待度も一層高まっているなかで、2024年に「ゴルフドゥ!オンラインショップ」はリニューアルを行いました。また、「ゴルフ ドゥ 中古クラブ楽天市場店」、「メルカリShops ゴルフドゥ!」を併せたEC3サイト体制により規模を拡大しつつ、EC戦略の加速を図っております。
② フランチャイズ事業
「ゴルフドゥ!」フランチャイズ店への店舗運営指導、フランチャイズ店運営企業による多店舗化の推進及び新規フランチャイズ加盟開拓を行っております。2025年3月31日現在の店舗数は、北海道から沖縄県まで全45店舗(当社子会社の運営店舗を含む)あり、新規フランチャイズ加盟開拓は大阪府を始め「ゴルフドゥ!」未出店地域を重点的に行っております。
③ 営業販売事業
当社並びに連結子会社のスクエアツウ・ジャパン株式会社及びThe Golf Exchange,Inc.が担っており、事業の中心であるゴルフ用品の卸売りにおいては、米国直輸入品の取扱いで差別化を図るとともに、得意先様のニーズにきめ細かく対応し、機動的な営業活動を行っております。
④ アパレル事業
株式会社ワールドフランチャイズシステムズが本部運営を行う「シューラルー」のフランチャイズ店を1店舗運営しておりましたが、2025年3月31日付のフランチャイズ契約の終了に伴って、アパレル事業も同日で終了しております。
(3)経営環境
当連結会計年度におけるわが国経済は、政策金利が利上げされ、金利のある世界への転換を進めておりますが、止まる所を知らない物価上昇が家計を圧迫するとともに、力強さに欠ける個人消費を演出しております。また、解消されない人手不足が、経済成長の足かせとなっております。一方で円安を背景とした旺盛な訪日外国人消費や過去最高となった輸出により、経済は緩やかながらも回復へ向かっているものと思われます。海外においては、米国の関税政策が世界経済を揺るがすとともに、米国経済にも景気の減速懸念が強まってきております。加えて中国経済の停滞、各地の地政学的緊張等により、世界経済は混迷を深めているものと思われます。
① リユース市場
リユース市場においては、物価上昇に対する生活防衛消費やブランド品を中心とした旺盛な外国人消費が目立っておりますが、その裏ではジャンルを問わず買取り争奪戦が繰り広げられております。また、異業種からの新規参入や成長戦略に伴ったM&A等もあり、市場は力強い拡大が続いているものと推測されます。
② ゴルフ用品市場
ゴルフ用品市場においては、気候と新製品の影響が目立った1年となりました。気候においては、夏から秋は全国的な過去最高気温またはそれに匹敵する高温に台風、大雨があり、秋は気温の変化が激しいことからベストシーズンが短く、冬は気温の低下と降雪地域における雪の多さにより、特に実店舗への影響が大きかったものと推測されます。新製品においては、特に2月の海外メーカー3社の新製品同日発売が話題となり、市場の底上げにもつながったものと推測されます。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループが対処すべき課題は以下のとおりであります。
① 事業上の対処すべき課題
a.成長戦略
リユース市場においては、物価上昇に対する生活防衛、環境保護等理由は様々ありますが、リユースへのニーズは底堅く、新規参入やM&Aも一段と進み、市場規模は拡大が続くものと思われます。
ゴルフ用品市場においては、市場内競争、他レジャー市場との競争は続くものの、市場規模に大きな変化は起こらないものと思われ、値上げ動向や猛暑、台風等の気候状況が不確定要素になるものと思われます。
当社グループにおいては、「新中期経営計画 Breakthrough2028(2026年3月期~2028年3月期)」をスタートし、今後、ゴルフにおけるゴルフドゥ!経済圏の確立を目指してまいります。同計画においては、①ゴルフドゥ!店舗網の更なる拡大 ②オムニチャネル戦略の推進 ③ゴルフ関連商品取り扱いの拡大 ④インドアゴルフ練習場の驚異的な成長の4つを重点施策とし、今までの遅れを一気に挽回するため、初年度を助走期間として残りの2年間で大きな飛躍を遂げることを描いております。また、6月に新規事業として無人のインドアゴルフ練習場「DODO GOLF(ドドゴルフ)」を開始し、事業の多角化による利益の増大を図るとともに、ゴルフスクール「ゴルフドゥ!STUDIOレッスン&フィッティング」と併せて物販に偏る事業比率の改善にも努めてまいります。
b.事業別の対処すべき課題
直営事業においては、「ゴルフドゥ!オンラインショップ」の機能強化を引き続き進めるとともに、オムニチャネル戦略の推進により「ゴルフドゥ!」店舗と併せて底上げを図ってまいります。また、店舗の人員不足解消に向けて採用の強化及び離職の抑制に取り組んでまいります。
フランチャイズ事業においては、直近の2年間において「ゴルフドゥ!」の新規開店が2店舗に止まっていることから、加盟店開拓を重点的に進めてまいります。また、店舗数の減少を防ぐべく、支援の強化によって既存店の底上げを図ってまいります。
営業販売事業においては、卸売りの規模拡大を図るため、売れ筋商品の確保を最優先に取り組むとともに、引き続き米国子会社による米国内向け小売りの強化にも取り組んでまいります。
c.コンプライアンス及びリスク管理体制の対処すべき課題
法令遵守及び企業の社会的責任を積極的かつ十分に果すため、コンプライアンス体制の充実及び強化に努めてまいります。また、当社グループを取り巻く事業環境の変化と事業規模の拡大に伴い、従来には想定していなかったリスクの発生に備えるとともに、これらリスクの発生を未然に防ぐために内部管理体制の強化を進めてまいります。なお、当社グループは、金融商品取引法による内部統制報告制度に従い内部統制の充実を図っており、内部監査機能の強化と併せ監査法人や顧問弁護士など社外専門家との連携を一層密にし、その連携強化に努めてまいります。
② 財務上の対処すべき課題
一般的に中古品は、メーカーや卸から仕入れる新品商材とは異なり、流通量が限定されるため仕入量の調節が難しく、過剰な商品在庫やゴルフ用品市場の閑散期である冬季などは、現預金が著しく減少する場合があります。また、「ゴルフドゥ!」直営店の出店や「ゴルフドゥ!オンラインショップ」のシステム開発費用は、主に利益の内部留保と金融機関からの借入れで賄う方針ですが、資金調達が計画通りに進まない場合は、出店やシステム開発の計画を見直す可能性があります。なお、資金の使途には十分な検討を重ね、主幹部門に加えて経営管理部門においても、常に把握とコントロールを行っておりますが、現預金の減少が著しい場合は、追加で資金調達を行う可能性があります。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、売上高、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益であります。
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