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【東証プライム:2229】「食品業」
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企業概要
当社グループは、「自然の恵みを大切に活かし、おいしさと楽しさを創造して、人々の健やかなくらしに貢献します」という企業理念のもと、自然素材のもつ栄養やおいしさを最大限に活かし、ユニークで価値ある製品を提供するための研究開発活動を行っております。
当社の研究開発本部では、基礎研究、製品開発及び技術開発から研究施設併設のパイロットプラントでの製品化までを一貫して行っております。
基礎研究の分野では、ばれいしょの安定的な調達と品質向上に関する研究として、帯広畜産大学と共同で開設した「バレイショ遺伝資源開発学講座」において中間育種開発を行っております。近年の異常気象による農作物の収量・品質の低下を防ぐために、干ばつストレスによるばれいしょの遺伝子発現に関する研究を実施し、その成果は学会発表や論文掲載を通じて情報発信しております。また、グラノーラの効果・効能の研究として、腸内環境タイプに応じたプレバイオティクス素材含有グラノーラの摂食が腸内環境と気分状態に与える影響を検証するとともに、食物繊維と時間栄養学に関する研究も進めております。さらに透析患者と慢性腎臓病患者に対しては、グラノーラにより塩分摂取が減り、血圧が下がる効果に加え、透析患者においては腸内細菌叢の改善および腸内毒素の低減効果が確認され、これらの成果は論文に掲載されました。多くの研究機関と連携を取りながらグラノーラを支えるエビデンス構築に寄与する研究を進めています。
製品開発の分野では、国内、海外の消費者の変化や多様な嗜好への対応、またサステナビリティを重視した新たな製品開発等を行っております。ポテトチップス、「Jagabee」「miino」において食塩不使用で素材の味わいをそのまま楽しめる製品を発売しました。また、愛犬と一緒に食事やおやつを楽しみたいというご要望に対して、ユニ・チャーム株式会社との共同開発により「グラン・デリ ワンチャン専用 サッポロポテト」を発売いたしました。
技術開発の分野では、新たな素材・製法による付加価値の提供と加工技術の探索を行っております。素材の彩りとおいしさがそのまま残るネオオーブン製法(ノンフライ)を用いた「フルーツスナックフルッツ」では、フルーツのおいしさを手軽に楽しめる食シーンの提案をしています。同製法による製品として、1歳からのお子様を対象にした「べじふるりんぐ」の食感を見直し、再発売しました。また、包装容器については、2031年3月期までに石油由来プラスチック包装の代替・削減50%(2019年3月期比)、2051年3月期までに環境配慮型素材100%使用とすることを目標として、包材や包装技術の開発を進めております。2025年3月期は、食べきりサイズのスタンドパック製品の一部を対象に、チャックのない新包装形態へ順次切り替えました。本取り組みにより、年間約40トンの石油由来プラスチック使用量削減を見込んでいます。
今後さらに新たな食領域への拡充を目指して、2024年5月に米国のペガサス・テック・ベンチャーズとイノベーション創出に向けた協業を開始しました。オープンイノベーション分野でのグローバルネットワークを活用し、次世代の製品開発の種となる技術・サービスを発掘し、新たな価値を創出していきたいと考えています。
なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は、4,232百万円であります。
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