オーミケンシ
【東証スタンダード:3111】「繊維製品」
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企業概要
当社グループでは、企業理念である「人と地球へのやさしさ」を具現化していきます。レーヨンの製造からは撤退しましたが、セルロース総合企業を目指し、セルロースを中心に研究開発活動を行っていきます。
繊維部門におけるレーヨンは、ダイワボウレーヨン社の協力のもと、従来からもつ練り込み技術を応用して、独自成分を練り込みした「機能レーヨン」をアパレルやテキスタイルメーカー数社と共同開発を進めており、化粧品メーカーの桃谷順天館と共同開発した機能レーヨン「モイストファイバー」を使用した繊維製品の化粧品化を視野に入れた製品開発に取り組んでまいります。原綿の加工による新規機能素材として、芽胞形成菌担持した抗カビレーヨンの開発を行い、更なる新商品の開発に取り組んでまいります。
また、海外のメーカーとの技術提携も視野に、新商品の開発も検討を継続し、美容フェイスマスク用不織布向けとして椿、アボガド、ひまわりなどの植物オイルを練り込んだ機能レーヨン「ボタニフルシリーズ」が、海外のアパレルメーカーで採用が増加しております。不織布や製紙ユーザーとの取り組みで培った技術を応用し、顧客の要望するものづくりの企画・設計を行い、取り組みをより具現化する開発も実施し、レーヨンの販売促進を進めております。
「タイヤコード用CNT複合溶剤法セルロース繊維の開発」につきましては、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「脱炭素社会実現に向けた省エネルギー技術の研究開発技術・社会実装促進プログラム」の実証開発での支援を受け、タイヤコードの実証プラントを設置し、タイヤメーカーでの評価、製造時の消費エネルギーの評価、変動費コストの評価を実施し、事業化に向けた技術開発に取り組んでおります。また、実証開発で得た技術で新型セルロース繊維を開発し、タイヤコード以外の用途での開発も実施しており、既存のセルロース繊維より高評価を得ております。
環境省の補助事業「環境研究総合推進費」に採択された「海洋生分解性セルロースナノファイバーコンポジット」の材料開発は、プラスチックやPFASを一切含まない安全で環境負荷の少ない次世代のナノテク紙素材として、用途開発を進めており、加えて、紙素材としてだけでなく、食品容器や包装材料としての最終製品にまで至る総合的な提案に向けて、生産技術の向上に取り組んでおります。
食品分野では、現在市場で展開している「可食セルロース」について、大学とそのポテンシャルについて研究を実施しており、動物実験により持久運動能力の増加、コレステロールの低下、腸内細菌の変化などの効果がみられ、学会での報告を行いました。引き続き機能性について、研究開発を進めてまいります。
今後当社では、「タイヤコード用CNT複合溶剤法セルロース繊維の事業化に向けた技術開発、新型セルロース繊維の用途開発」、 「プラスチックやPFASを一切含まない安全で環境負荷の少ない次世代のナノテク紙素材の用途開発」や「可食セルロースの機能性追求」の取り組みなど、「人と地球へのやさしさ」の具現化に対応した研究開発を進めていく所存です。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は、164百万円であり、主として繊維であります。
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