オカダアイヨン
【東証プライム:6294】「機械」
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企業概要
当社グループの研究開発活動は、油圧ショベルの先端に取付け、土木建設、解体、スクラップ処理、産業廃棄物処理、砕石等の作業に使用する解体環境アタッチメントと木材の伐採、造材、集材等の作業に使用する林業機械を2つの柱として、これらの分野における専門メーカーとしての豊富な経験と技術の蓄積をもとに優れた商品を開発することを基本方針としております。
国内、海外の各営業拠点からの顧客ニーズ、市場動向の情報等をもとに、新商品具体化の研究開発を推進すると共に成熟期にある商品群については、その高品位化、高品質化、高付加価値化を目指し、競争力のある商品開発をテーマに取り組んでおります。
当社グループの研究開発活動は、国内セグメント、海外セグメントに区別せず実施しております。
なお、研究開発は大阪本社と㈱アイヨンテック朝霞工場、㈱南星機械熊本本社の3拠点で行っており、当連結会計年度の研究開発費は214,272千円であります。
(1) TOPシリーズ油圧ブレーカ
当社グループの油圧ブレーカは市場ニーズに応え、世界戦略モデルTOP-Jシリーズのラインナップ化を行ってまいりました。
2024年度は、国内においては、需要の減少により若干の販売台数が減少いたしましたが国内シェアは前年とほぼ同数となっております。海外においても、アメリカのレンタル在庫調整の影響で台数は伸び悩みました。
一方で本年、世界最大の建設機械展示会bauma2025において本機を展示し、ヨーロッパ市場での発売を開始いたしました。今後、TOP-Jシリーズの全世界での発売を機に年間5,000台を販売目標としてまいります。
協力会社のベトナム工場も順調に稼働しており3機種の製造を行っておりますが、今後の販売計画を踏まえ、1機種を増やし現在4機種の製造を始めており国内・海外に出荷を行っています。
油圧ブレーカの需要は中国を除いた世界で70,000台強と開拓の余地はあり、当社の販売台数は増やすことが可能であると考えております。
当社グループといたしましては『MADE IN JAPAN』の油圧ブレーカTOP-Jシリーズの全ラインナップを全世界に投入してシェア拡大を図ってまいります。
(2) サイレントTS-Wクラッシャー・TS-Wカッター・TSRCクラッシャー
多くのさまざまな解体現場で好評を得ております大割機TS-Wクラッシャーについては、耐久力を向上させ、メンテナンス性能にも優れた新型WDシリーズへのモデルチェンジを進めております。顧客ニーズを反映し、細分化したシリーズ展開を行い超小型機種TS-WB250から超大型機種TS-WD2800Vまでの豊富な14機種のラインナップ化により、顧客ニーズへのきめ細かい対応が実現できました。昨年度はシリーズ中最もロングセラーでありフラッグシップの役割を担っていたTS―WB1100Vに更なる進化を加えたTS-WD1100Vを開発した他、同様の改良を加えたTS-WD1400V・TS-WD1700V-2も開発、販売を開始し確実に販売実績を伸ばすことが出来ました。
鉄骨カッターのクロスカッターシリーズでも、昨年度は新たに世界最大級の超大型機TS-W2300XCVとTS-WS1000Vの2機種を受注しており順調に開発が進んでおります。当該機においては従来の建物以外の大型船舶解体という新たな分野でも活躍が期待され完成が待ち望まれております。今年度も新たな機種開発によりラインナップの拡張を推進いたします。
従来機では解体が困難な鉄筋・鉄骨とコンクリートが混在しているSRC構造の建物解体に適したTSRCクラッシャーも引き続き高い評価を頂いており、シリーズ拡張も検討しております。
(3) アイヨンカプラー
油圧ショベルの大型化に伴い、アタッチメント交換の際に重い取付けピンを抜き差しする作業は危険を伴い多くの時間が必要となっていました。当社では短時間で安全にアタッチメントの交換が行える、20t~200tショベル用のアイヨンカプラーSE200~SE2000のシリーズ5機種を市場導入し高い評価を頂いております。耐久性強化対策に加え細部に渡る改良を施すことで更なる信頼性アップと解体現場環境の安全に貢献しております。
昨年度は大量受注もあり生産能力の増強に努めている最中でございます。
今後さらに現場環境の改善、安全性の向上と省力化を実現する商品の開発を進めてまいります。
(4) 海外向けアタッチメント
海外市場ではスタンダードとなっている破砕歯交換式圧砕機に関しては、耐摩耗性を考慮した破砕歯の新設計を行うと共に、旋回式機能を加えたORC-280Bを開発し、bauma2025にて発表しました。
また海外仕様の多目的バケット(ソーティング・グラップル)のODシリ-ズについて設計を行い、販売開始へと進めています。
(5) O-ATTA(アタッチメント稼働状況管理システム)
油圧ショベル側システムに依存することなく、アタッチメントの「状態(稼働・停止)」「位置」「記録(稼働時間)」を把握でき、アタッチメントの効率的な管理と適切なメンテナンス実施に寄与するオリジナルデバイスと管理ソフトを開発しています。量産仕様に沿って製作したデバイスの数百台を協力会社を募って試験配布し終わりました。利用頻度の高い会社を優先的に調査、分析を行い、効果的な活用方法,改善点,精度の評価をまとめる段階に移っています。実装に向けて仕様の確定を行っていきます。
(6) 大型破砕機(大型環境機械)
中低速破砕機BIG BASSシリ-ズ最小クラスのSRS-475Cを自社開発いたしました。エンジン搭載試験を主とした各種試験もクリアーし、試験段階での改善点を盛込み販売を開始いたしました。
ユーザ-の更なるニーズに応えるべく 市場投入後のフィードバックを反映し改良、改善に努めてまいります。
(7) 小割機(OSC)
既にシリ-ズ化を終えて成熟期に入ったOSCシリ-ズですが新たにパワ-アップしたDシリ-ズの開発を行いました。
主力の20tクラスの機種よりスタ-トし従来の機能に加えて耐久性の向上、メンテナンス性の見直し、部品点数の削減等を盛り込んだ設計を行い、フィールドテストを行いました。
さらに24V仕様のマグネット付きコワリクンでの展開を行い量産化へと進めております。
(8)ハイブリッドバケット
農林水産省も推奨する高性能林業機械で、伐倒・根掘り・集積・地均しなど何役もの作業が可能なハイブリッドバケットですが、すでに販売中である12トンクラスのOHB-120、20tクラスのOHB-200に加え新たに6tクラスのOHB-60を発売し幅広いユーザーに対応することが出来ました。
また伐倒機能を排除し根掘り、集積・地均しに専用化した、6tクラスのOHB-50の開発を終え販売を開始しました。また同じく12tクラスのOHB-100の開発、20tクラスのOHB-180の試作も終え、フィールドテストの実施を予定しております。
今後もユーザーからの要望、意見を取り入れさらに高評価頂けるよう改良してまいります。
(9) 林業用グラップル
NSW-10の後継機として、安全性、メンテ性、扱いやすさを向上させた1.5tクラスのNSW-15を開発いたしました。
(10) グラップルソー
6~7tショベルに搭載するNWG-70RPSの玉切り能力を向上させたNWG-72RPSを開発いたしました。
(11) 油圧オートカプラ対応プロセッサ
油圧オートカプラにて瞬時に付け替え可能な、ローラー式プロセッサNPG-40Rとストローク式プロセッサNPG-45Sのモデルを開発いたしました。
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