エヌエフホールディングス
【東証スタンダード:6864】「電気機器」
へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、創業以来「ユニーク&オリジナル」をモットーに、お客様に満足いただくことを行動指針の第一に掲げ、当社が得意とするアナログ技術をベースに、特色のある製品を提供することによって、エレクトロニクス産業の発展とこれを通じた社会への貢献を目標にしてまいりました。
事業への地道な取り組み実績を各方面から評価いただき、現在では家電・自動車・航空宇宙から電力などの社会インフラにいたる幅広い産業分野を対象に事業を展開しております。
最近は創業以来培ってきた独創技術を核として「計測・制御の独創技術で未来のテクノロジーを支えます。」とのミッションステートメントのもと、先端技術開発に貢献できる製品開発とトータルソリューション営業体制を確立し、「市場から期待される企業」を目指しております。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、技術開発力の向上、営業力の強化及びコスト競争力の改善に取り組むことで、持続的な売上成長と安定して売上高営業利益率10%以上を目指し、経営環境の変化に強靭で中長期的に安定した企業成長の実現に力を注いでまいります。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
① 当社は計測制御デバイス関連、電源パワー制御関連、環境エネルギー関連の3事業を柱として幅広い顧客市場に、独創技術を核とした競争力の高い製品を提供することで、設備投資の影響を受けにくいビジネスモデルの構築等を通じて、経営基盤を更に磐石にすることを目指しています。
② 既存事業領域においては市場の大きな伸びが期待できない中で市場シェアアップに向け技術開発と営業力の強化を図ってまいります。また、新たな事業領域開拓に向けた技術開発と市場開拓に注力し、着実な成長を図ってまいります。
③ 生産ネットワークの活用・刷新と生産子会社の生産改革等により、生産効率の向上、コスト体質の強化を一層図ってまいります。
(4) 会社の対処すべき課題
当社を取り巻く経営環境は、資源・資材価格を始めとする各種コストの高止まりや、米国関税政策が本邦製造業の生産・投資環境に影響を及ぼす懸念等、引き続き先行き不透明な状況が続くと見込んでおります。更に、ウクライナや中東における地政学リスクの動向に加え、金融市場、為替相場動向にも、収益環境が左右される状況が続くと予想されます。その一方、脱炭素化は、足許では米国のパリ協定脱退表明といった化石燃料回帰の動きが見られるものの、中期的には引き続き産官学での研究開発や設備投資需要の拡大が見込まれます。また、今後、ライフサイエンス市場においても、当社が得意とする計測制御技術の活用シーン拡大が見込まれております。
当社グループは、「人々に共感を持たれる新しい価値を創造し提供することにより、社会からその存在を認められ期待される"計測・制御のリーディングカンパニー“」をビジョンとして掲げ、これに向けた取り組みを継続的に実施してまいりましたが、次期におきましては、特に以下の取り組みを強化していくことを経営方針としております。
まず事業開発面では、「計測制御デバイス関連分野」や「電源パワー制御関連分野」において、高機能計測機器や高性能電源機器を、研究・試験用途に加え、装置への組込といった生産設備への実装用途にも幅広く提供してまいります。また、これまで蓄積してきた計測制御デバイスや電源パワー制御関連技術の更なる深化を通じて、宇宙航空関連事業や水素関連事業の展開、国産量子コンピュータを支える超高性能機器や医用計測機器の提供も強力に推進し、足元事業の強靭化を図るとともに将来成長基盤の構築に繋げる方針です。一方、「環境エネルギー関連分野」においては、一般消費者向け家庭用蓄電システムの市場・競争環境はいよいよ厳しさの度を深めるとみられますので、当期から取り組んでいる事業再構成により、ビジネスの選択と集中を進めていくとともに、同事業で培った技術や経営資源を再生エネルギー用電源システム等に応用していくことで、引き続き当社グループの環境ビジネス展開を維持発展させていく方針です。
次に生産面では、山口県におけるグループ会社の生産拠点を中心に、資材供給、製造、物流までの効率向上を図る生産計画と原価低減、商品の安定供給と納期短縮を図ってまいります。
営業面では、自動車・電子電機産業市場、宇宙航空関連市場、量子科学技術関連市場への販売はマクロの経営環境の変化はあるにしても今後も堅調に推移すると見込んでおり、計測、電源関連市場での販売強化、産官学連携も梃子にした水素製造関連市場向けソリューション販売強化、ライフサイエンス市場向け販売などにも取り組んでまいります。
また、2025年4月1日付の株式会社エヌエフ回路設計ブロックと株式会社NF千代田エレクトロニクスの合併を契機として、営業、生産を含む業務全般の更なる効果・効率向上を通じた販売力、生産力、開発力の強靭化に一層努め、両社商品・技術の融合による再生エネルギービジネスの新展開と合わせて、足許の収益力強化と中長期的な企業価値の向上にも繋げてまいります。
更に、強靭で創造性の高い企業体質の維持向上のために、引き続き優秀な人材の採用と持続的な人材育成とに注力し、グループ会社間をも含む人材ローテーション等を通じた専門性の強化・深化に加えて拡大にも注力してまいります。
- 検索
- 業種別業績ランキング