エステー
【東証プライム:4951】「化学」
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企業概要
当社グループの研究開発活動の大部分は当社によるものであり、「こころに響くアイディアで、ふとした瞬間を、ふふっと笑顔に。」というパーパスのもと、新製品の開発と既存製品の改良、さらには商品競争優位性の源泉となりえるコア技術研究の強化に注力しています。商品設計においては、原料や素材、それらの組み合わせからなる処方、空間への拡散方式の3つの要素を融合させることで、お客様のニーズを満たす機能実現や情緒価値提案を行っています。
またコア技術領域における今期の主な取り組みは、嗅覚のメカニズムを利用したネコの尿臭を感じにくくする香料の研究、月経前症候群(PMS)の精神症状へのトドマツ精油の香りによる緩和効果の確認、空間におけるニオイ・香り成分の拡がり方の検証などを行い、ヒトウェルネス領域におけるかおりの機能価値提案を進めました。さらに継続的な取り組みとして、悪臭の分析、新規消臭成分ライブラリーの充実化、製品の環境負荷軽減処方検討は、大学などの研究機関や他企業とのオープンイノベーションを活用して進めており、「聞いてわかる、見てわかる、使ってわかる」製品づくりを実現し、高付加価値化を図っています。今後もこれらの研究開発活動を継続し、社会環境の変化に柔軟に対応しながらお客様のニーズにタイムリーに応えることができるユニークなモノづくりを実践してまいります。
なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は、895百万円となっています。その主なものは人件費であり、490百万円となっています。
また、当社グループは「生活日用品事業」の単一セグメントですが、カテゴリー別の主な研究開発活動の概要は次のとおりです。
当社の売上主要カテゴリーであるエアケア(消臭芳香剤)において、主力ブランド「消臭力」を中心に若年層をターゲットとした新規なかおり価値提案と環境に配慮した製品仕様改良を通じて、エアケア全体の市場を活性化するだけでなく、初めての当該市場シェアNo.1に導く商品施策を行いました。
① 「消臭力 トイレ用 携帯タイプ」を外出先でのにおい悩みを気軽に解消でき、更に気持ちの切り替えに繋がる商品として「においも気分もこそっとリセット!」というコンセプトにリニューアルしました。商品愛称を「トイレのフレグランスミスト・COSOTTO・」にし、デザインにサンリオキャラクターの「クロミ」と「マイメロディ」を起用したことで、お気に入りのコスメのような存在で、見ているだけで元気をもらえる商品にしました。パッケージ素材をプラスチックから紙へと変更し、エステー独自の環境配慮基準をクリアし「みんなでエコ」を表示し、プラスチック削減をアピールしました。
② 「消臭力 Premium Aroma」に新シリーズとして「サボン」をラインナップしました。忙しい日々の中でも自分を労わる時間を大切にしている生活者に、日常のあらゆる瞬間を特別に演出する香りを提案しました。もともと日本人に親しみがあり、近年では等身大の自分を大切にする若年層に好まれる「せっけん系」として新規顧客の獲得を図りました。
③ 「脱臭炭」ブランドからは、ゴミ箱のフタ裏に貼るだけで活性炭と脱臭パウダーのW効果で、香りを使わずに生ごみ臭を強力脱臭する「脱臭炭ゴミ箱用」を発売し、新用途への拡張を行いながら脱臭炭ブランド全体の拡大を目指す取り組みを行いました。
④ 業務用で発売した「消臭力業務用 For Powder Room リキッドタイプ・スプレータイプ」には、事業者のイメージアップ意識の高まりに合わせ、シンプルで洗練されたデザインとトレンドの香りを取り入れました。また、大容量ニーズに合わせて「消臭力 業務用ビーズタイプ 特大 本体 1.8kg」を発売し、品揃え強化により幅広い顧客ニーズ取り込みを実施しました。
衣類ケア(防虫剤)では、売上げNo.1のカテゴリーリーダーとして、お客様が求める理想の収納空間を実現するための新価値提供に取り組み、カテゴリー全体の活性化施策を行いました。特に、若年層の衣類ケアニーズに応えるため、清潔感のある理想の収納空間を提案する「ムシューダ NOTE」ブランドに「ムシューダ NOTE 引き出し・衣装ケース用」を新たにラインナップに加えました。また、若年層を中心に人気な香りとして浸透しつつある金木犀の香りに着目し、上質でトレンド感があり、より本物の金木犀の香りにこだわった「ムシューダ Premium Aroma」〈金木犀〉を新たに投入しました。さらにダニよけカテゴリーでは、生活者の未充足ニーズである安心感と効果感の両立に応えるべく、殺虫成分を使用せずに気になる場所に置くだけでダニを捕獲する大判サイズのダニ捕りシート「ムシューダ ダニさん集まれ! ダニ捕獲シート」を新たに発売し、市場の活性化を図りました。
ホームケア(フードケア・クリーナー他)では、“泡”でふき取るだけのスニーカー専用洗剤「洗浄力 水のいらない スニーカークリーナー」の洗浄力UP処方改良を行い、さらに店頭導入を促進させるフック穴付き仕様変更と合わせてさらなる使用者拡大に向けた取り組みを実施しました。
グローバル展開におきましては、各国に対応した商品開発体制を強化しています。
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