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【東証スタンダード:3845】「情報・通信業」
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企業概要
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営方針
当社は、経営の透明性の向上とコンプライアンスを重視した経営を徹底するため、コーポレート・ガバナンスの充実を図りながら、経営環境の変化に迅速かつ柔軟に対応できる組織体制を構築することが重要な課題と位置付けた上で、組織改革を継続的に実施しております。また、当社は、企業倫理の徹底を経営方針に掲げており、企業倫理を社内に普及・浸透させるために様々な施策を講じております。
当社では、経営責任を明確にする組織体制の構築と、経営の効率性を一層向上させることにより、企業としての社会的責任を果たしたいと考えております。
(2) 目標とする経営指標
当社が重要と考えている経営指標は、営業利益であります。この経営指標を持続的に向上させることで、企業価値の向上を実現してまいります。しかしながら、中長期で継続的に企業規模を拡大するためには、新規事業及び既存事業への積極的な投資、事業拡大を支える人材・組織・体制等の経営基盤の強化も不可欠であると考えております。
このことから、個別案件ごとに十分な検討を行った上で、投資効果を考えながら事業展開してまいります。
(3) 今後の見通し
今後の経営環境につきましては、堅調な企業業績等を背景とした雇用・所得環境の改善が進み緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、物価上昇や資源・エネルギー価格の高騰、国際情勢の不安定化、米国の政策動向等の影響により、依然として先行きは不透明な状況が続いています。また、当社が属するIT業界におきましては、企業の事業拡大や人手不足対策等のためのDX及びAI投資が活発化しており、今後市場規模がさらに拡大することが予測されています。
当社におきましても、上記各要因を踏まえて今後の事業への影響を見通すことは困難ではありますが、事業・組織体制を盤石なものとしながら事業を進めてまいります。
コンテンツ事業では、今後の継続的な成長を続けるために、BtoC向けの新しい知育アプリの開発及びその施策に注力するとともに、絵本・IPコンテンツなどの資産を活用しつつ、生成AIなどの新たな技術も掛け合わせたコンテンツを展開していくことで、更なる事業成長を目指してまいります。
DX事業では、生成AI、データサイエンス、クラウドコンピューティング等の各専門分野の人材育成を進めながら、既存取組案件における商流改善を実施し、より収益性の高い案件の獲得に努め、事業の成長を目指してまいります。
(4) 対処すべき課題
当社は、成長性・競争優位性の確立(既存事業の収益性向上及び差別化戦略、新規事業の創出やM&Aの推進など)、収益構造の見直し(コスト削減や事業・経営効率化など)、経営基盤の強化・確立(人員の最適化、人材育成や財務基盤の強化など)に取り組み、持続的な成長及び企業価値向上を目指しております。
今後の更なる成長を実現する上で、知育アプリや電子絵本サービス等の企画・制作・運営、キャラクターの企画・制作等を提供する「コンテンツ事業」、ITエンジニア派遣、受託事業等を行う「DX事業」の2事業において、以下の項目を対処すべき課題として認識しております。
<コンテンツ事業>
① コンテンツユーザー数の拡大と継続利用促進及びユーザー基盤の確立
当社が事業展開するコンテンツ市場は競争や変化が激しく、市場ニーズや技術動向も急速に変化しております。このような環境下において、当社がユーザーのニーズに合致したサービスを適切に提供できなくなった場合は、ユーザー数の減少から当社業績に影響を与える可能性があります。このような競争の激化や変化に対応し、コンテンツ事業が持続的に成長するためには、市場の変化に迅速に対応し、ユーザーニーズを的確に捉え、サービスの認知度向上と新規ユーザーの獲得を継続的に推進し、ユーザー基盤を拡大することが不可欠です。また、既存ユーザーに対しては、ニーズに基づいた質の高いコンテンツを継続的に提供することで、さらなる満足度を高め、利用継続を促進いたします。これらの取り組みを通じて、新規ユーザーの獲得と既存ユーザーの維持・活性化を図り、強固なユーザー基盤を確立しサービスの利用率向上を図ってまいります。
② デジタルコンテンツ資産及びノウハウの多角展開と新規顧客開拓
当社は、創業以来20年以上にわたるコンテンツ制作・運営を通じて、当社がライセンスを保有する多くの質の高いデジタルコンテンツを確保してまいりました。当社は、これらのコンテンツ資産を有効活用することで、コンテンツ業界における優位性を強化することが重要であると認識しております。当社が保有するデジタルコンテンツ資産の活用先として、コンテンツ制作に関する協業パートナー拡大により個人のみならず法人顧客の獲得に努めることで、コンテンツ事業の利益確保を目指してまいります。
③ 新技術への対応及び活用
近年における急速な技術革新は社会全体に大きな変化をもたらしており、当社を取り巻く事業環境も例外ではありません。当社はAIやARといった先進的な技術を積極的に活用し、サービスの提供を行っております。今後もより魅力的なサービスを提供し、その普及を加速させていくためには、高度化の一途を辿るAIや関連デジタル技術について、当社の事業との親和性を見極めたうえで、利用価値のある技術を継続的に取り入れ、その有効性を最大限に引き出すことが不可欠かつ重要であると認識しており、引き続き先進的な技術への対応及び活用を進めてまいります。
<DX事業>
① 人材の確保及びエンゲージメント向上
当社が長期的・継続的成長を実現するためには、その源泉である従業員1人1人の存在が最も重要となります。労働人口の減少が進行する中、優秀なエンジニアの確保は事業継続と成長に不可欠な要素であり、業務上必要とされるエンジニアの雇用ができない場合、円滑なサービスの提供や積極的な受注活動が阻害され、業績に影響を及ぼす可能性があります。このような認識のもと、当社は継続的な採用活動を通じて、必要なスキルと意欲を持つ人材の確保に努めております。採用活動と並行して、既存のエンジニアが最大限の能力を発揮し、長期的に活躍できる環境を整備することが重要と考えております。研修制度の充実や資格取得支援等を行い成長機会の提供、また、満足度を高める制度・体制の整備を続け、働きがいや能力が発揮できる場を提供し、定着率の更なる向上を図ってまいります。
② 営業体制の強化による事業拡大と収益性向上
DX事業の継続的な成長には、既存取引関係の関係強化に加え、顧客の新たなニーズの発掘と案件創出が不可欠です。そのため、迅速な顧客対応を可能にする営業体制を整備・強化し、顧客満足度向上を図るとともに、顧客情報の組織的な連携強化による提案力向上、新規顧客開拓の強化を通じて、受注案件の拡大を行ってまいります。さらに、既存顧客に対しては、専門性の高いエンジニアの稼働による技術サービスの質向上、商流改善及び単価向上を図り、適正な収益を確保することで営業利益の拡大を目指してまいります。
③ 技術力の強化
当社は、エンジニアの技術力を向上させることが企業価値の源泉であると認識しております。そのため、エンジニアに対する入社研修、その後の定期研修を実施しております。また、研修内容を充実させることにより、エンジニアのキャリアチェンジを可能にし、多様化する顧客ニーズにあったサービス提供を図ってまいります。
④ 稼働率維持・向上
エンジニアの稼働率低下は、売上減少に直結し、業績に影響を及ぼす可能性があります。特に、当社のように人的リソースを主要なサービス提供の基盤とする事業においては、稼働率の維持・向上は収益確保のために極めて重要であると認識しております。そのため、組織的営業戦略と営業体制の強化、人材育成によるスキルアップ等を行い、稼働率の維持向上を行ってまいります。
<コンテンツ事業及びDX事業共通>
機密情報及び個人情報の漏洩の危険について
当社は、業務遂行において顧客企業の機密性の高い情報に触れる機会があるため、各種情報の漏洩や不正使用などの事態が生じた場合、損害賠償請求や社会的信用失墜等により当社業績に影響を与える可能性があります。そのため、情報セキュリティ規程を定め、適正な情報管理を行うための体制を整え、全社員を対象とした教育・研修を継続的に実施することにより、情報管理レベルの向上に努めております。
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