企業兼大株主しまむら東証プライム:8227】「小売業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 1)会社の経営の基本方針

 当社は、次の経営理念により、信頼性の高い誠実な企業運営を続けることを基本方針としています。

「商業を通じ消費生活と生活文化の向上に貢献することを基本とする。

 常に最先端の商業、流通技術の運用によって高い生産性と適正な企業業績を維持する。

 世界的視野と人間尊重の経営を基本とし、普遍的な信用、信頼性をもつ誠実な企業運営を続ける。」

 2)経営環境

 わが国の今後の経済状況は、米国新政権の政策について不確実性が大きいものの、2025年の賃上げ率は2023年・2024年に続いて高い伸び率で着地するとみられます。一方、個人消費は、エネルギー支援策の縮小や食料品価格の高騰による物価高が消費の重しとなると考えられます。

 小売業を取り巻く環境は、賃金上昇を背景に消費者の値上げ許容度が高まるものの、生活必需品への節約志向は依然として強く、価値と価格のバランスが取れた商品施策がより重要視されることが予測されます。また、サプライチェーンにおける環境や人権問題などの社会的意識の高まりにより、サステナブル商品の需要は更に増加し、販売面では実店舗とECを融合したオムニチャネル施策が加速すると考えられます。

 3)目標とする経営指標

 当社は、小売業としての適切な営業利益率を10%として意識し、連結営業利益率についても10%が適切と認識して

 おります。このためにグループ全体を統合した物流システム、情報システムを基本に調達・運営・組織の高度化を

 図り、新しい企業構造への仕組みの構築を進めております。

 4)中長期的な会社の経営戦略

 当社は、経営理念に基づいた企業運営を行うため、「社員」「お客様」「取引先」「株主」「社会」にとって「いい会社」を造ることを、長期に渡る経営ミッションとして掲げております。また、本業を通じてESG課題にも取り組み、全てのステークホルダーに対して価値を創造することで、持続可能な社会の実現、企業価値の向上を目指していきます。

 ①長期経営計画2030

 当社グループでは、長期的かつ持続的な成長を実現するために、2030年2月期に向けた成長戦略として「長期経営計画2030」を策定しています。長期ビジョンのテーマを「日々の暮らしにワクワクを」とし、既存店事業の伸長と積極的な出店を通じて商圏シェアを拡大し、地域のお客様に対して“ワクワク”する商品とサービスを提供することで、日々の暮らしに楽しさをお届けします。「長期経営計画2030」の骨子は以下の通りです。

a.成長戦略では、事業ポートフォリオの再構築、既存店売上の伸長、新規出店の強化と既存店改装の推進、EC事業

 の拡大、新たな海外展開を含む新規事業の研究を進めます。

b.基礎と基盤の強化においては、労働力不足への対応や人事労務制度の見直しを進め、教育体系も改善します。ま

 た、デジタル化の推進により業務効率を向上させ、物流網の再構築では新規商品センターおよびECセンターの設

 置を進めます。

c.資本政策では、店舗・商品センターや人的資本への成長投資を継続し、長期的・安定的な株主還元と適正な規模

 の内部留保を維持します。

d.ESG活動では、プラスチックごみの削減や環境に配慮したサステナブル商品の開発を推進し、サプライチェーン

 における環境・人権への配慮も強化します。また、社員のダイバーシティ推進とガバナンス体制の更なる強化も

 図ります。これらの戦略のもと、2030年2月期に売上高8,000億円以上、営業利益率10%、ROE9.0%以上の実現

 を目指します。

②中期経営計画2027

 当社グループでは、長期ビジョンの実現に向けて、2025年2月期から2027年2月期までの3ヵ年を対象とした中期経営計画を策定しています。2027年2月期に売上高7,250億円、営業利益率9.2%を目標とします。基本方針は「ネクスト・チャレンジ(成長への挑戦)」とし、社員全員の創意工夫で様々な課題に挑戦し、当社グループの強みを更に強固なものとします。また、既存店業績の伸長と積極的な出店により事業規模を拡大し、効率的な運営で収益性を高めます。

 5)会社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

2025年度のグループ統一テーマは、“ネクスト・チャレンジ2nd『限界を改め更なる高みへ』”とします。昨年はこれまで当たり前と思われてきた各分野にメスを入れ、今まで私たちが限界と思っていたラインも様々なチャレンジによって更に上へと引き上げることが出来ました。今年も様々な挑戦を通じて、限界を上に引き上げていきます。

①重点課題

a.商品力の強化

 ヒット商品の開発と自社ブランドの進化、企画商品のブラッシュアップにより、ブランド力の更なる向上を図り

 ます。また、ラインロビングによる顧客ターゲット層の拡大とデータ分析の高度化による新規商品の発掘を進め

 ます。

b.販売力の強化

 販促手法の多様化とデジタル化の推進に加え、店舗特性や地域特性に応じた販促の最適化を進めます。また、イ

 ンストアプロモーションのデジタル化とVMDを強化します。

c.基礎と基盤の強化

 デジタル化による店舗オペレーションの再構築で労働生産性の向上を図ります。出店戦略では、都市部への出店

 強化、店舗の再配置、既存店の改装とファッションモール化を進め、店舗の収益力を向上させます。商品調達で

 は、リスクヘッジが可能で、優位性および継続性があるサプライチェーンを再構築します。人材育成では、働き

 やすく、働きがいのある「いい会社」を実現するための人材戦略を推進します。ESG課題への取り組みでは、本

 業を通じた持続可能なESG活動を推進します。EC事業では、オンラインサイトを統一することで利便性を向上さ

 せ、EC売上の拡大を図ります。また、海外事業では台湾事業の拡大を図るとともに、新規海外事業への研究を進

 めます。

②主力のしまむら事業

20代から60代の女性とその家族をターゲットとするしまむら事業では、お客様が気軽に楽しく選べる品揃えと売

 場の進化を目指します。商品力の強化では、PBでのヒット商品の開発、高品質商品の拡大、JBのブラッシュアッ

 プを推進します。販売力の強化では、天候や気温に左右されにくい販売手法の拡大、地域対応の強化、デジタル

 販促の拡大、実店舗とオンラインストアの連動によるEC売上の拡大を進めます。

2025年度は、16店舗の開店と8店舗の閉店を予定し、年度末には1,424店舗とする予定です。

③アベイル事業

   10代から40代の男女をターゲットとするアベイル事業では、トレンドからベーシック、キャラクターまで幅広く

 旬な品揃えを提供するために、商品力と販売力の更なる強化を図ります。トレンド商品では、インフルエンサー

 企画の拡大による新規顧客の獲得を目指し、ベーシック商品はトレンド+機能性商品の開発による商品グレード

 の向上を図ります。キャラクター商品では、オリジナルや限定感のある企画によるファン層の拡大を目指します。

 また、オンラインストアでは、企画・生産スピードの速さを活かして、高効率な売上作りを進めます。

   2025年度は、12店舗の開店と3店舗の閉店を予定し、年度末には325店舗とする予定です。

④バースデイ事業

   「ベビー・子供用品の総合専門店」として国内No.1を目指すため、JBの企画力の強化、出産準備用品の品揃えの

 改善、プレミアムラインへの挑戦、親子・姉妹のリンクコーディネート企画の提供を進めます。同時に、短期生

 産が可能な生産背景の確保と貿易部の活用拡大に取り組み、生産背景の強化を図ります。販売力の強化では、店

 舗イベントの最適化、顧客データ分析に基づく販促方法の改善を進めるとともに、デジタルカタログの充実やオ

 ンラインストア販売の品揃えの拡大を進めます。

   2025年度は、12店舗の開店と6店舗の閉店を予定し、年度末には342店舗とする予定です。

⑤シャンブル事業

   10代から60代の女性をターゲットとした「雑貨&ファッション」の専門店であるシャンブルは、お客様へのライ

 フスタイル提案を強化するために、JBのブラッシュアップ、ラインロビングの拡大、ギフトアイテムの充実を進

 めていきます。販売力の強化においては、2024年型レイアウト店舗の完成度を高めるとともに、店舗限定クーポ

 ンの活用を進めます。

   2025年度は、5店舗の開店と1店舗の閉店を予定し、年度末には127店舗とする予定です。

⑥ディバロ事業

   「足元を含めた着こなし提案の店」をコンセプトとしたファッショングッズ専門店のディバロでは、20代から50

 代の婦人をターゲットに、靴を中心としたトータルコーディネートの完成度を高めていきます。また、販売力の

 強化においては、下期にオンラインストアをオープンし、認知度の向上と新規顧客の獲得を図ります。

   2025年度は、5店舗の開店を予定し、年度末には21店舗とする予定です。

⑦EC事業

   2020年度に実店舗との相互送客を目的としてオープンしたオンラインストアは、2025年度下期にディバロを加え、

 各事業で独立していたオンラインストアを統合してモール化することで、集客力の強化を図ります。更に、オン

 ラインストアで注文した商品は、全事業の店舗で全事業の商品を見て触ってから購入できるサービスを導入します。

⑧思夢樂事業

 台湾全域で店舗を展開する思夢樂は、20代から60代の女性とその家族をターゲットとした総合衣料の専門店とし

 て、日常で必要なソフトグッズが欲しい時に揃う店舗の実現に向けて、事業の育成を進めています。商品力の強

 化においてオリジナル商品とラインロビングの拡大を進めるとともに、販売力の強化では、インフルエンサーの

 活用拡大、台北市のファッションエリアへの出店、自社ECの導入を進めます。

   2025年度は、2店舗の開店と1店舗の閉店を予定し、年度末には45店舗とする予定です。

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