プレシジョン・システム・サイエンス 【東証グロース:7707】「精密機器」 へ投稿
企業概要
当連結会計年度の研究開発活動におきましては、研究開発費375百万円(前年同期比2.7%減)を費用計上し、様々な開発テーマに取り組んでまいりました。
(直近の開発テーマ)
企業理念に基づいた研究開発指針として、「PSSバイオシステムコンセプトの提案:シンプルな技術ゆえに可能となった、高精度、コンパクト、汎用性が高く、メンテナンスが容易なシステム。多様な分野におけるユーザーフレンドリーかつオープンシステムを創造していきます。」を掲げており、その実現のために直近の「当社新規技術による製品化重点開発3テーマ」は、以下のとおりであります。
(1) Magtration®技術の応用展開 : Swing “Magtridge” Technology
血液等試料中の当該物質を濃縮・精製する目的で、DNA/RNA(核酸)抽出や免疫測定システムに実績のあるMagtration®技術を発展改良させた”Magtridge”の開発に着手します。従来の技術では困難であった微量な糖タンパク質や細胞・エクソソーム等の抽出・精製システムの実現を目指します。 ①アルツハイマー病診断システム、②がんの診断システムへの展開を視野に入れた開発を行ってまいります。
(2) 全自動PCR検査システム(geneLEAD)の高速化 : “Sprint” PCR Technology
全世界50ヶ国の臨床医療現場で約2,000台の販売実績がある当社の全自動PCR検査システム(geneLEAD)を高速化して新たな市場ニーズに対応するものです。技術利用用途としては、迅速かつ正確な陰性、陽性判定PCR検査が要求される①空港出入国管理、②コロナ等の感染症スクリーニング検査を想定しています。
(3)DNA/RNA(核酸)抽出装置の高付加価値化(全自動PCRプレパレーション) :“magLEAD 24 Technology”
24検体同時DNA/RNA(核酸)抽出から世界標準である96マイクロプレートへのPCR試薬調製までの全自動化を目指したシステムであり、各研究、検査室の所有する既存のサーマルサイクラーとの円滑な作業連携が行えます。世界のOEMメーカーを含めて約4万台の販売実績を持つ当社DNA/RNA(核酸)抽出技術を高付加価値化した製品となります。
(中長期開発テーマ)
直近の開発テーマと当社が保持する約100件の特許技術を活かした要素技術開発の推進
様々な病院、検査室、研究機関等の臨床検査現場の検査ニーズに応えられるよう、当社が保持する特許技術を活かした要素技術開発を行ってまいります。具体的には、免疫細胞群から目的細胞を回収する技術を確立し、がん、その他細胞に由来する疾患の早期発見に役立てたいと考えております。
また、タンパク質、遺伝子に加え、第三のマーカーである糖鎖をターゲットにして回収することで、従来のタンパク質で診断していた情報より、詳細な情報がわかるようになります。例えば、アルツハイマー病については、タンパク質の表面にある糖鎖をみることで、初期状態がわかる知見が得られています。そのため、当社は、タンパク質の表面にある糖鎖を回収する技術についても確立したいと考えております。
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