NANO MRNA 【東証グロース:4571】「医薬品」 へ投稿
企業概要
(1)経営方針
当社の主たる事業は、最先端のサイエンスをいち早く治療現場へ届けるため、世界中の製薬企業にIP(知的財産)を提供し、世界の人々の健康に貢献することです。
新たな治療技術として注目されるmRNAに特化し、効率的に複数のmRNA医薬の創薬及び知財獲得を進め、後期臨床開発ステージに入る時点までに、臨床開発を実施可能な製薬企業にライセンスアウトいたします。
(2)目標とする経営指標
当社は、非臨床試験を実施して得られた研究シーズを製薬会社等に導出し、市場に高品質のmRNA新薬を効率的にもたらすmRNA創薬ビジネスを2023年1月から開始しておりますが、現時点では継続的な事業利益を計上する段階には至っておりません。
当社は、mRNA創薬を目指すアカデミアやバイオベンチャー、企業との共同研究を推進し、当社のmRNA創薬にかかるノウハウを活かしIPを創出、非臨床試験まで実施し、mRMA医薬候補のアセットとして、大規模な臨床開発が実施可能な大手製薬企業等に導出(ライセンスアウト)します。アセットの導出時に、マイルストーンを受領し、また開発に成功し販売に至った場合には、ロイヤリティを受領します。
開発候補品の選定については、世界の大手製薬企業のニーズ情報を取得し、共同開発などを含めて導出確率を高めたIP取得の積み上げを図り、複数のアセットを継続的に導出し、早期に継続的な黒字化を実現することを中長期的な目標としております。
(3)経営環境及び対処すべき課題
当社は2023年1月に治療モダリティをmRNA医薬に絞り、非臨床段階で製薬企業へライセンスアウトし収益を得るIP創出型のビジネスモデルに転換しました。大きな資金及びリソースの投入が必要な後期臨床開発を行わずにリターンを得る「IP Generator」型企業として成長を目指します。第28期(2024年3月期)におきましては、当社の成長戦略として、「mRNA医薬のIP Generatorへのパラダイムシフト」を掲げ、以下の3項目を重点目標としています。
①mRNAシーズの探索と取り込み
mRNA医薬のパイプラインを拡充し、医療の現場から求められるライセンス候補の創製を推進いたします。その為に、mRNA医薬のシーズ或いは技術基盤を保有する世界中のアカデミア、バイオベンチャー等とのオープンイノベーションを進め、速やかにIPを獲得し、ライセンス契約を成立させることを目標としてまいります。
②アクセリードグループとの連携強化
創薬の初期段階から非臨床試験及びmRNA製造の専門家集団であるアクセリードグループとの協業により、迅速にmRNA医薬候補の創製を進めることが可能となりました。また同グループの情報網を利用し、製薬会社の創薬ニーズを正確に把握し、新規mRNA医薬のライセンスアウトの成功確率を高めてまいります。このように、外部リソースの最大限活用により、研究開発に係る固定費を削減し、IP導出までのサイクルを効率的に回し、持続的にマイルストーン収入を得て、さらなる成長を目指します。
③医師主導治験の実施
臨床試験の実施については、競争的資金の獲得或いはパートナーからの開発資金提供を条件として、資金投入の効果を見極めながら当社による実施の可否を判断いたします。この方針に従い、既にAMED資金を獲得した以下の2つのパイプラインについて第28期中の医師主導治験開始を目指してまいります。
・RUNX1 mRNAは、アクセリードと共同で設立したPrimRNAが主体となり、変形性関節症(OA)に対する機能維持治療法の開発を目指した研究開発プロジェクトです。
・TUG1 ASOは、脳腫瘍の中で最も悪性度の高い膠芽腫に対する治療薬として名古屋大学との共同研究開発プロジェクトです。
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