企業兼大株主神栄東証スタンダード:3004】「卸売業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針、経営戦略および目標とする経営指標

 当社グループは、2022年3月期(2021年度)から2024年3月期(2023年度)までの3年間を対象とする中期経営計画「神栄チャレンジプロジェクト2023」において、環境変化にも適切に対応し安定的に連結経常利益10億円を創出できる企業・収益体質を構築することを目標に掲げ、すべてのセグメントが収益を拡大しつつバランスの取れた事業ポートフォリオを構築することを目指し、最終年度である2024年3月期(2023年度)の連結経常利益1,250百万円を計画して取組みを進めてまいりました。

 連結経常利益については、2023年3月期(2022年度)に1,340百万円を計上し、1年前倒しで計画値に到達したうえ、2024年3月期(2023年度)にはさらに伸長して1,909百万円を計上いたしました。

 一方、事業ポートフォリオについては、食品関連・物資関連が大幅に収益が伸長した一方で、電子関連は苦戦し、繊維関連は事業基盤の確立を目指したものの赤字から脱却できず、今後の事業拡大が見込まれる一部事業を除き撤退を決断することとなり、計画していた事業ポートフォリオの構築には至りませんでした。しかしながら、不採算事業の撤退により、新たな中期経営計画のスタートに向けて、今後の企業成長に結び付く、より収益力を強化した事業ポートフォリオへと転換させることにつながりました。

 このような取組結果を踏まえ、2025年3月期(2024年度)から2027年3月期(2026年度)までの3年間を対象とする新たな中期経営計画「神栄チャレンジプロジェクト2026~創立140周年に向けた新たなアプローチ~」においては、2031年3月期(2030年度)に連結経常利益25億円以上、ROE12%以上維持の達成を目指す中、数値目標(連結)として以下のとおり、経常利益に加え、自己資本比率、ROE、配当性向、有利子負債残高およびPERを掲げ、利益目標のみならず、財務体質強化と収益性や株主還元とのバランス、資本コストや株価を意識した指標といたしました。

 

2019年度

実績

2020年度

実績

中期経営計画
「神栄チャレンジプロジェクト2023」

新中期経営計画
「神栄チャレンジプロジェクト2026」

2021年度

実績

2022年度

実績

2023年度

実績

2024年度

計画

2025年度

計画

2026年度

計画

経常利益(百万円)

272

676

634

1,340

1,909

累計 5,500以上

期末自己資本比率(%)

7.3

12.6

14.6

19.3

28.7

35以上

ROE(%)

△30.5

23.2

15.5

23.5

27.0

15以上

配当性向(%)

17.1

19.7

30程度

期末有利子負債残高
(百万円)

15,604

14,096

15,188

14,684

13,823

12,000
以下

期末PER(倍)

9.80

7.06

3.66

4.16

12以上

(参考)期末株価(円)

558

1,284

861

854

1,684

 

(注)期末有利子負債には、割引手形の期末残高を含む。

(2) 優先的に対処すべき事業上および財務上の課題

今後の世界経済は、ウクライナや中東における紛争の収束が見通せないなど地政学リスクが高止まりし、インフレ圧力による影響が引き続き懸念される中、わが国経済においても、円安の長期化、原油をはじめとする資源高、人件費増加に加え、物流業界におけるいわゆる「2024年問題」への対応が本格化するなどの各種コストアップ要因により、先行きの見通しは依然不透明感が拭えない状態が続いております。

当社グループでは、2027年3月期(2026年度)までの3年間を対象とする新たな中期経営計画「神栄チャレンジプロジェクト2026~創立140周年に向けた新たなアプローチ~」を策定いたしました。今以上に健全で強靭な企業体質を持った状態で期間終了直後となる2027年5月の創立140周年を迎える準備のための3年間として、プロアクティブな人材の育成を通じて収益基盤・収益体質のさらなる強化を図ることとし、本中期経営計画の3年間累計の連結経常利益55億円以上を目標としております。

セグメント別の取組みとしましては、食品関連においては、強固なサプライチェーンをベースにさらなる業容拡大を図り、成長ドライバーとして神栄グループを力強くけん引してまいります。特に国内冷凍食品事業においては、多様なニーズに対応した商品開発の推進や、調達・販売ルートの拡充を進めることで収益力のさらなる強化を図ります。物資関連においては、日本の優れた技術・製品の輸出により米国産業への貢献をさらに進め、またアゼルバイジャンにおける社会インフラ関連の調査・分析からソリューションの提供により社会課題解決につなげる一方、建築金物・資材分野においては市場の隙間を埋め、収益基盤の維持・拡大に取組みます。電子関連においては、産業・物流・車載用途向けのより付加価値の高い製品の開発・販売へのシフトや、システム・サービス事業の展開を進めるとともに、医薬品物流分野での安定した収益を確保するなど、高収益事業モデルへの転換を成し遂げ、収益力回復と成長に向けた基礎固めを着実に進めます。

また、従来の繊維関連を事業開発関連に再編し、社会課題の解決やサステナブルな社会の実現を目指した新規事業および新たなビジネスモデルの開発をこれまで以上に強力に進めるとともに、アパレル通販事業および日本産食品の海外輸出事業の事業基盤の確立・拡大を図ることで、競争力のある事業ポートフォリオの組成により安定した収益を確保してまいります。

さらに、事業戦略と連動した人材戦略を柱とした人的資本経営やサステナブル経営を引き続き推進するとともに、DXの推進やデジタル技術の活用による生産性改善・業務効率の向上も継続いたします。財務面においては、安定した収益確保や総資産の効率的運用により自己資本比率をさらに向上させつつ、資本コストを上回る収益性を維持してまいります。加えて、利益に応じた株主還元を実施するとともに、株主や投資家の皆さまに当社グループをよりご理解いただくための情報発信(IR)を進めてまいります。

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