企業兼大株主昭和産業東証プライム:2004】「食品業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中の将来に関する事項は、当社グループが有価証券報告書提出日現在において合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の結果とは様々な要因により異なる可能性があります。

◆サステナビリティ基本方針

 昭和産業グループは、グループ経営理念「人々の健康で豊かな食生活に貢献する」を実現するために、多種多様の穀物を扱う「穀物ソリューション・カンパニー」として食の源である穀物を生み出す大地とその環境を守り、穀物を余すことなく最大限に有効活用していくことが社会的使命であり、責任であると考えています。

 社会の公器としてこの責任を果たしていくために、サステナブルな社会の実現と当社グループの持続的な企業価値成長の両立を目指し、ESG経営を推進してまいります。

 当社グループは、こうしたサステナビリティの取り組みとともに、すべてのステークホルダーの皆様とのエンゲージメント深化を通して社会との共生を目指していきます。

 サステナビリティ重点課題

①穀物を生み出す大地とその環境の維持

1)脱炭素社会の実現

2)水資源の有効活用

3)食品ロスの削減

②食を通じた社会的課題解決への貢献

 健康・時短・簡便・おいしさなどの多様なニーズに対応する製品開発

③ステークホルダーとのエンゲージメント推進

 企業の根幹をなす従業員の活躍に向けたダイバーシティと健康経営の推進

(1)ガバナンスおよびリスク管理

<サステナビリティ推進体制>

 社長を委員長とし、全ての部署長を委員とする「サステナビリティ委員会」を設置しています。サステナビリティ委員会の傘下に、当社グループが重要と考える6つの社会的課題(①安全・安心で高品質な製品の提供、②公正な企業活動、③人権尊重、④環境への配慮、⑤社会への貢献、⑥ステークホルダーとの対話・情報開示)に加えて、注力している⑦リスクマネジメントに関わる委員会を設置しています。なお、⑦リスクマネジメント委員会には専門部会としての災害対策委員会と情報セキュリティ委員会を置き、頻発する自然災害への対策や増加するサイバー攻撃への対応を進めています。

 また、サステナビリティ委員会での決議事項は、経営会議、取締役会へ報告され、取締役会の監督を受けております。

(2)戦略

 気候変動および人的資本に関する当社グループの「戦略」につきましては、後述の(気候変動への対応・TCFD提言への取り組み)および(人的資本経営)をご参照ください。

(3)指標及び目標

 気候変動および人的資本に関する当社グループの「指標及び目標」につきましては、後述の(気候変動への対応・TCFD提言への取り組み)および(人的資本経営)をご参照ください。

(気候変動への対応・TCFD提言への取り組み)

 昨今、気候変動が社会、企業活動に与える影響は非常に大きくなっております。当社グループは「穀物ソリューション・カンパニー」として、大地の恵みである穀物を多種多量に取り扱っており、気候変動は社会が直面し、対応が急務である最も重要な課題の一つと認識しております。

 当社グループは「人々の健康で豊かな食生活に貢献する」を経営理念とし、1936年の創業以来「安全・安心な食品を安定的に供給する」という社会的使命のもと、企業の社会的責任を果たす経営に取り組んできております。ステークホルダーの皆様からの期待や社会からの要請に適宜適切に応えるべく、2023年度より新たに設定した「中期経営計画23-25」の5つの基本戦略の③「環境負荷の低減」においても、「環境目標達成に向けた継続的取り組み」「カーボンニュートラル実現に向けたロードマップの検討」を経営のマテリアリティ(重要課題)として設定し、取り組んでおります。

 2021年12月に「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」の提言に賛同を表明し、合わせて同提言に賛同する国内企業等により構成される「TCFDコンソーシアム」にも参画しております。気候変動による事業への影響の低減とともに、気候変動に伴う社会的課題の解決に向けた活動を推進してきており、TCFD提言に則った「ガバナンス」、「戦略」、「リスク管理」、「指標及び目標」の4項目の情報開示を積極的に進め、ステークホルダーの皆様との対話を進めてまいります。

a.ガバナンス

 重要な気候関連のリスク及び機会を特定し、適切にマネジメントするために、社長執行役員が委員長を務め全役員及び全部署長が委員となっているサステナビリティ委員会傘下の環境管理委員会に、専門委員会としてTCFD委員会を設置しております。TCFD委員会は、TCFD提言に基づくシナリオ分析を実施するとともに、関連する委員会やグループ会社各社と緊密に連携し、毎期それらの対応に関する計画を策定し、遂行状況については環境管理委員会に報告し承認を得ております。環境管理委員会はTCFD委員会の活動状況のモニタリングとともにグループ環境目標の進捗管理を実施しており、その結果はサステナビリティ委員会及び経営会議の承認を経て、取締役会に年1回以上報告しています。取締役会は当社グループの環境課題への対応及び実行した施策についての監督を行っております。

b.戦略

 当社グループはIPCC(気候変動に関する政府間パネル)で示されている気候変動のシナリオを参照し、その中から3つのシナリオ(1.5℃、2℃、4℃)について財務的影響及び事業戦略への影響を評価するとともに、気候関連リスク及び機会に対する当社グループの戦略のレジリエンスの確認と追加施策の必要性の検討を目的として、シナリオ分析を実施しております。

 2022年3月期(前年度)はTCFDが提言する気候変動の「リスク」と「機会」の選定、財務インパクトの定性・定量評価、「リスク」と「機会」に対する当社グループの取り組み方針を策定するとともに、当社グループにおいて環境負荷が最も大きい「糖質事業」を対象として分析・評価を行いました。

2023年3月期(当年度)は前年度に続き「糖質事業」の分析・評価を継続するとともに、次に環境負荷が大きい「製油事業(※)」についての分析・評価を行いました。これにより、当該2事業で当社グループ全体のCO2排出量(Scope1・2)の約82%、水使用量の約95%(2019年度にて算出)についての分析・評価を行ったこととなります。

 ※当社グループの報告セグメントである「油脂食品事業」のうち、業務用及び家庭用の食用油、大豆蛋白、

 脱脂大豆、菜種粕、脱脂米ぬかなどの製品・サービスを取り扱う事業範囲を指します。

 当社のシナリオ分析にあたっては、TCFD委員会と各事業に関わる各部門やグループ会社が一体となり議論を行いました。(管理体制の詳細は「c.リスク管理」を参照)

 前年度に実施した糖質事業の分析・評価で培った手順や手法を、当年度に実施した製油事業の分析・評価に活用し複数の事業間で情報を共有することで、本取り組みを当社グループのレジリエンスの強化にも繋げております。

当社が実施するシナリオ分析のステップ

①気候変動が当社グループにもたらす「リスク」と「機会」を特定し、事業に与えるインパクト(事業インパクト)をナラティブに表現。

②事業インパクトの大きさを軸に、「研究開発」「原料調達」「輸送・保管」「生産」「販売・マーケティング」「配送」のサプライチェーンの6項目それぞれに「リスク」と「機会」の重要度を優先順位付け。

③シナリオを定義し、ステップ②で抽出した重要度の高い「リスク」と「機会」を踏まえ、PEST分析や5forces分析等によりシナリオごとの当社グループの世界観を整理。

④社内外のデータを活用し、ステップ③の世界観も踏まえつつ事業インパクトを定量化し、気候変動が及ぼす影響を可視化。

⑤当社グループの「リスク」と「機会」に関する対応状況を整理し、中期経営計画等の事業戦略に反映すべく検討を継続中。

◆当社のシナリオ分析の前提

≪評価・分析に使用した3つの気候変動シナリオ≫

・1.5℃シナリオ(IPCC第6次評価報告書における SSP1-1.9シナリオ)

 脱炭素社会の実現に向けた気候変動政策の導入などにより、2100年までの世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べ1.5℃以下に抑えるシナリオ

・2℃シナリオ(IPCC第6次評価報告書における SSP1-2.6シナリオ)

 脱炭素社会の実現に向けた気候変動政策の導入などにより、2100年までの世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べ2℃未満に抑えるシナリオ

・4℃シナリオ(IPCC第6次評価報告書における SSP5-8.5シナリオ)

 世界的に気候変動対策が充分に進展せず、2100年までの世界の平均気温が産業革命以前に比べ4℃上昇するシナリオ

≪対象事業≫

・当社グループの「製油事業」及び「糖質事業」

≪影響度評価の手法≫

・想定されるリスク及び機会について、事象が発生した際の財務的影響の大きさからその影響度を評価

≪対象年≫

・2030年および2050年までの期間

 当社グループのシナリオ分析に基づく、当社グループが想定する2050年の世界観

 

 

1.5℃シナリオ

2℃シナリオ

4℃シナリオ

 

 

世界規模でのカーボンニュートラルの達成に向けて低炭素化が2℃シナリオよりも強く推進された結果、2100年までの世界の平均気温が1.5℃程度の上昇に抑えられる将来予測。

世界規模でのカーボンニュートラルの達成に向けて低炭素化が強く推進された結果、2100年までの世界の平均気温が2℃程度の上昇に抑えられる将来予測。

気候変動対策への取り組みは現行の政策や規制以上の進展がなく、温室効果ガス排出量が増大し、2100年までの世界の平均気温が4℃以上上昇する将来予測。

各シナリオの主な移行リスクの影響

・炭素税の導入

〇(すべての企業)

〇(大半の企業)

・低炭素製造設備の導入

〇(すべての企業)

〇(大半の企業)

・穀物のバイオ燃料需要の増加による価格上昇

各シナリオの主な物理的リスクの影響

・平均気温上昇による穀物収量減少

 前述の手続きによるシナリオ分析の結果を受けて、下記のとおり各事業における重要なリスクと機会の抽出、財務的評価を行いました。

リスク

製油事業

糖質事業

社会の変化と当社グループが認識する重要なリスク

分類1

分類2

項目

 

重要なリスクのうち、特に影響が大きいリスクの内容

移行リスク

政策及び法規制

炭素税・炭素価格

・規制強化により、当社グループの生産活動やサプライチェーン全体のCO2排出に対し炭素税が課され、コストが増加する。

・生産活動に対して炭素税が課される

・生産工程において、再生可能エネルギーへの転換やCO2削減が求められ、追加の設備投資によりコストが増加する。

・低炭素製造を実現するための設備投資額の増加

脱炭素を促進する新規制

・石油由来プラスチックへの規制強化により、代替品への移行が発生しコストが増加する。

・環境負荷の少ない包装材料の切り替えコストの増加

市場

低炭素需要への対応

・環境意識の高まりによる顧客行動の変化。

・サステナブルな商品の市場シェア増加による当社製品のシェア低下

・環境意識の高まりにより大豆・菜種、トウモロコシ由来のバイオ燃料需要が増加し、原料調達コストが増加する。

・バイオ燃料需要の増加による原料調達コストの増加

評判

投資家からの評価

・気候変動への対応や情報開示の遅れにより、企業価値が低下し、資金調達コストが増加する。

・信用格付悪化に伴う資金調達コストの増加

物理的リスク

急性的

異常気象の激甚化

・風水害の頻発により穀物生産地や工場操業、サプライチェーンに悪影響を与え、操業の停止や穀物生産地への悪影響により収量が減少、品質悪化し、製造・調達コストが増加する。

・風水害の頻発による工場操業の困難化

・穀物生産地への悪影響(品質悪化)による生産効率の低下

慢性的

平均気温上昇

・世界的な気候変動により大豆・菜種、トウモロコシの収量減少や品質の悪化で調達・製造コストが増加する可能性がある。

・穀物生産地への悪影響による原料調達コストの増加

・海上での暴風雨の発生頻度が増加することにより、穀物輸入ルートの変更を余儀なくされ調達コストが増加する。

水不足

・慢性的な水不足により穀物生産地が悪影響を受けた結果、原料調達コストの増加により収益が低下する。

・穀物生産地への悪影響による原料調達コストの増加

リスク

社会の変化と当社グループが認識する重要なリスク

財務影響箇所

財務的影響

重要なリスクに対する対応策

分類1

分類2

項目

重要なリスクのうち、特に影響が大きいリスクの内容

1.5℃/2℃

4℃

2030年

2050年

2030年

2050年

移行

リスク

政策及び法規制

炭素税・炭素価格

・生産活動に対して炭素税が課される

売上原価増加(間接費の増加)

製油:B

糖質:A

製油:A

糖質:A

・省エネ・再生可能エネルギー購入等によるCO2排出量削減

 

・低炭素製造を実現するための設備投資額の増加

 

設備投資

売上原価増加(経費の増加)

製油:C

糖質:C

製油:C

糖質:B

・自社設備による低炭素エネルギー調達比率の増加

・低コストな低炭素エネルギーの調達

脱炭素を促進する新規制

・環境負荷の少ない包装材料の切り替えコストの増加

売上原価増加(直接費の増加)

製油:C

糖質:C

製油:C

糖質:C

・代替素材の利用検討

市場

低炭素需要への対応

・サステナブルな商品の市場シェア増加による当社製品のシェア低下

売上高減少(販売数量減少)

製油:B

糖質:B

製油:A

糖質:A

製油:C

糖質:C

・サステナブルな商品の開発

・バイオ燃料需要の増加による原料調達コストの増加

売上原価増加(直接費の増加)

製油:A

糖質:A

製油:A

糖質:A

製油:A

糖質:A

製油:A

糖質:A

・先物原料相場のプライシングと為替予約によるヘッジ

評判

投資家からの評価

・信用格付悪化に伴う資金調達コストの増加

営業外費用の増加(資金調達コスト増加)

共通:C

共通:C

共通:C

共通:C

・TCFD提言に沿った対応とその情報開示を推進

物理的

リスク

急性的

異常気象の激甚化

・風水害の頻発による工場操業の困難化

売上原価増加(経費の増加)

共通:C

共通:C

・風水害発生時に操業の継続を可能にするための設備投資

・穀物生産地への悪影響(品質悪化)による生産効率の低下

売上原価増加(直接費の増加)

製油:-

糖質:C

製油:-

糖質:C

製油:-

糖質:C

製油:-

糖質:B

・製造効率向上(原料処理・製造時間の短縮)のための製造技術開発

慢性的

平均気温上昇

・穀物生産地への悪影響による原料調達コストの増加

売上原価増加(直接費の増加)

製油:A

糖質:B

製油:A

糖質:A

製油:A

糖質:A

製油:A

糖質:A

・サプライヤーからの穀物生産地情報の入手と一元管理

・原料調達先の分散化の検討

水不足

・穀物生産地への悪影響による原料調達コストの増加

売上原価増加(直接費の増加)

製油:-

糖質:C

製油:-

糖質:C

製油:-

糖質:C

製油:-

糖質:C

 財務的影響評価

 A:財務的影響が20億円以上と想定されるもの

 B:財務的影響が10億円以上20億円未満と想定されるもの

 C:財務的影響が10億円未満と想定されるもの

機会

製油事業

糖質事業

社会の変化と当社グループが認識する重要な機会

分類1

分類2

項目

 

重要な機会のうち、特に影響が大きい機会の内容

機会

市場

消費者嗜好の変化

・消費者の持続可能性に配慮した購買行動の高まりにより、プラントベースフードの市場が拡大し、植物性たん白等の需要が増加する。

・プラントベースフード市場における植物性たん白等の需要増加

取引先要望の変化

・植物油の多目的用途での需要が高まり、環境負荷を抑えて製造した植物油製品への需要が増加する。

・環境負荷を抑えた植物油製品の需要増加

・低炭素エネルギーとしてバイオ燃料素材の需要が増加する。

・バイオ燃料素材の需要増加

機会

社会の変化と当社グループが認識する重要な機会

財務影響箇所

財務的影響

重要な機会に対する対応策

分類1

分類2

項目

重要な機会のうち、特に影響が大きい機会の内容

1.5℃/2℃

4℃

2030年

2050年

2030年

2050年

機会

市場

消費者嗜好の変化

・プラントベースフード市場における植物性たん白等の需要増加

売上高増加(販売数量増加)

製油:C

製油:C

・プラントベースフード市場への拡販と安定供給

取引先要望の変化

・環境負荷を抑えた植物油製品の需要増加

売上高増加(販売数量増加)

製油:C

製油:C

・製品ライフサイクル全体での環境負荷を抑えて製造した植物油製品の販売

・バイオ燃料素材の需要増加

売上高増加(販売数量増加)

製油:C

製油:C

製油:C

製油:C

・製造工程副産物のバイオ燃料への有効利用の推進及び販売

 財務的影響評価

 A:財務的影響が20億円以上と想定されるもの

 B:財務的影響が10億円以上20億円未満と想定されるもの

 C:財務的影響が10億円未満と想定されるもの

◆「財務影響箇所」記載の損益計算書イメージ

売上高

売上原価(直接費、間接費、経費)

売上総利益

販売費および一般管理費

営業利益

営業外収益

営業外費用

経常利益

特別利益

特別損失

税引前当期純利益

法人税等

当期純利益

c.リスク管理

 TCFD委員会が特定した気候変動に関連する当社グループ全体の重要なリスクの評価及び対応計画については、「a.ガバナンス」に記載のとおり、取締役会に報告され監督を受けております。「a.ガバナンス」で記載した体制に加え、TCFD委員会は環境管理委員会内の環境4部会及び事業系戦略推進委員会と連携し、重要なリスク及び機会の特定を行います。また、サステナビリティ委員会傘下のリスクマネジメント委員会は全社のリスク管理を行う委員会であり、TCFD委員会で特定されたリスクの影響額と発生頻度の2軸からリスクをモニタリングし、リスク低減のためのPDCAサイクルと当社グループ全体の目標進捗を確認しております。

・「サステナビリティ委員会」(1年に1回以上)

 サステナブルな社会の実現と当社グループの持続的な企業価値向上の両立を目指し、「安心・安全で高品質な製品の提供」「公正な企業活動」「人権尊重」「環境への配慮」「社会への貢献」「ステークホルダーとの対話・情報開示」「リスクマネジメント」等の課題への対応を包括的に推進する委員会。委員長は社長執行役員。

・「環境管理委員会」(1年に1回以上)

 サステナビリティ委員会傘下の委員会で、主に環境に関する経営課題に取り組む。当社グループの環境基本方針に基づき毎年の環境目標、中長期目標、施策などの決定、進捗管理とともに環境関連データの管理を行う。委員長はコーポレート部門統轄の常務執行役員。

・「リスクマネジメント委員会」(1年に1回以上)

 サステナビリティ委員会傘下の委員会で、主に長期ビジョン達成を阻害する全社リスクについてモニタリングを行う。企業活動のあらゆる場面におけるリスクを継続的に分析し、企業経営および社会、環境などに対して影響額・発生頻度の観点からグループ全体に大きな影響をおよぼすリスクを適切かつ迅速に評価・対応することで、社会から信頼の得られる企業グループとして、持続的に発展していくことを目指す。委員長はコーポレート部門統轄の常務執行役員。

・「TCFD委員会」(随時開催)

 気候変動のリスクと機会をTCFD提言に基づいて整理し、“経営戦略”及び“リスク管理”に適切に反映させる。その上で、この対応状況をステークホルダーに発信し、当社グループが、企業として持続的に成長可能なことを示す。委員長はコーポレート部門統轄の常務執行役員で、副委員長は事業・営業部門の執行役員。

・「環境4部会」

 環境管理委員会内に当社グループのサステナビリティ推進の観点から設置した「CO2排出量削減部会」「食品ロス削減部会」「水使用量削減部会」「プラスチック使用量削減部会」の4つの部会。当社及びグループ会社の実務担当レベルのメンバーで構成され、グループ環境目標達成の取り組みを行う。

・「事業系戦略推進委員会」

 中期経営計画推進にあたり、中長期的な事業毎の課題に対して組織的に対応し、PDCAマネジメントサイクルを確実に回していくことを目的とする。委員長は事業・営業部門統轄の専務執行役員。

d.指標及び目標

 当社グループは、CO2排出量削減については2021年10月22日に我が国の温室効果ガス削減目標が46%削減(地球温暖化対策推進本部)に合わせて、当社グループのCO2排出量削減目標を2030年度に2013年比46%削減に設定しております。

 また、食品メーカーである当社グループとしましては、環境目標としてCO2排出量削減だけでなく、独自に「食品ロス発生量削減」「水使用量削減(原単位)」を目標設定しております。それに加え、2023年2月24日開催の取締役会において、新たな3ヵ年計画「中期経営計画23-25」の策定を決議し、その中で「プラスチック使用量削減(原単位)」についても新たに目標を設定しております。

 環境目標達成のためのさらなる施策の検討と取り組みを引き続き進めてまいります。

◆CO2削減目標進捗状況(製油事業及び糖質事業)

目標値

項目

基準年の

対象範囲

基準

年度

目標

年度

基準年度

の排出量

2022年度

の排出量

評価

CO2排出量

46%以上削減

Scope1,2

(※1)

<製油事業>

当社の製油工場、ボーソー油脂㈱他5社

(※2)

2013年

2030年

10.1万t

(※2)

7.3万t

(基準年度比27.5%削減)

「b.戦略」に記載のとおりです。

CO2排出量

46%以上削減

Scope1,2

(※1)

<糖質事業>

当社の糖質工場、敷島スターチ㈱、サンエイ糖化㈱

(※2)

2013年

2030年

26.6万t

(※2)

18.8万t

(基準年度比29.5%削減)

◆CO2削減目標進捗状況(上記の事業も含む「当社及び子会社」)

目標値

項目

基準年の

対象範囲

基準

年度

目標

年度

基準年度

の排出量

2022年度

の排出量

評価

CO2排出量

46%以上削減

Scope1,2

(※1)

当社及び子会社

(※2)

2013年

2030年

45.8万t

(※2)

33.3万t

(基準年度比27.2%削減)

生産設備及びユーティリティ設備の更新・増強等の取り組みによりScope1、2の排出量は減少しております。

◆食品ロス削減目標進捗状況

目標値

項目

基準年の

対象範囲

基準

年度

目標

年度

基準年度

の発生量

2022年度

の発生量

評価

食品ロス発生量

30%以上削減

当社及び子会社5社

(※3)

2018年

2025年

4.2千t

3.3千t

(基準年度比22.1%削減)

生産活動における需要予測精度の向上、生産品目の切り替え時のロス削減推進により減少しております。

◆水使用量削減(原単位)目標進捗状況

目標値

項目

基準年の

対象範囲

基準

年度

目標

年度

2022年度迄

の削減率

評価

水使用量(原単位)

12%以上削減

当社及び子会社9社

(※4)

2019年

2030年

基準年度比6.2%削減

生産工程での使用水及び洗浄水等の削減活動により減少しております。

◆プラスチック使用量削減(原単位)目標

 次年度以降、目標進捗を情報開示してまいります。

目標『2030年度にプラスチック使用量を25%以上削減(2013年度比)』

※1   Scope3については、引き続き集計・目標設定に取り組んでまいります。

     Scope1:事業者自らの温室効果ガスの直接排出

     Scope2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出

     Scope3:Scope1、Scope2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他社の排出)

※2 実績値集計における電気事業者からの購入電力の排出係数については、毎年直近の調整後排出係数を使用しております。また、併せてデータ集計対象範囲も毎年度見直しておりますので、数値がこれ以前に公表したものと異なる場合があります。

※3 昭和産業㈱及び食品ロス発生量が100t/年以上のグループ会社

※4 水質汚濁防止法、下水道法による特定施設を有するグループ会社

(人的資本経営)

 当社グループでは、2025年度のありたい姿(長期ビジョン)「SHOWA Next Stage for 2025」を実現するため、「中期経営計画23-25」の5つの基本戦略のうちの1つである「基本戦略④:プラットフォームの再構築」の一環として、人的資本経営の推進に取り組んでおります。当社グループでは、“人財”は企業の持続的成長を支える最も重要な経営資本と位置付けており、“人財”への戦略的な投資を積極的かつ継続的に行うことで、「企業の持続的成長」と「従業員のウェルビーイング向上」を実現します。

a.戦略

「人財育成方針」

 ・基本方針

 事業環境の急激な変化に対応し、当社の強みで競争を勝ち抜くためには、穀物ソリューション・カンパニーとして「顧客の課題の真因を捉えその解決に最適なソリューションを提供する力」と「不確実な未来と向き合い未来志向で新たな価値を創造する力」が必要不可欠であります。この二つの力を更に高めていくため、「課題解決力の深化」と「イノベーションの促進」を当社の人財育成におけるコンセプトとして設定し、事業の担い手となる次世代リーダーを計画的に育成していきます。

 ・具体的な取り組み

①人事制度の改定

 当社では2021年4月に人事制度を刷新しました。新たに導入した人事制度では、①当社グループの強みである「課題解決力の深化」と、②未来志向で新たな価値を創造する「イノベーションの促進」の2つのコンセプトを軸として、等級・評価・報酬の各制度や教育・研修プログラムを通じ、効果的な人財育成と経営目標達成に向けた行動の促進を図っています。

 「イノベーションの促進」では、当社グループの事業領域を広げる活動や企業価値の源泉を開拓する活動など、「中長期視点の課題設定と新たな強みの創出」を牽引する人財の輩出と活躍を後押しするための職位「P等級(Planning、Pioneer)」を新たに設けています。P等級は新規事業を立ち上げ、イノベーションを起こしたいという意欲のある従業員が選出される職位で、2022年4月から3名がP等級に選出され、「中期経営計画23-25」の「基本戦略②:事業領域の拡大」を目指した新しい試みに挑戦しています。

②上司・部下間の対話を重視した人財開発

 人事制度においては、評価制度を部下の能力開発のためのマネジメントツールと位置づけています。期首に経営戦略や部門目標に沿った個人目標を設定し、四半期ごとに実施する上司との評価面談を通じて、従業員一人ひとりの目標達成に向けた行動を促進し、成長を支援します。

 また、自身のキャリア(ありたい姿、やりたい仕事)を考える機会として「自己申告制度」を導入し、従業員のキャリア形成や人財の最適配置に活用しています。年に1回、経験してきた仕事、自身の強み・弱みを棚卸しし、その内容について上司と面談を行うことで、従業員一人ひとりに気づきを与え、成長を促進します。

③研修制度により人財の成長をサポート

 当社の研修制度の中心は階層別研修で、「自律型人財の成長をサポートし、次世代リーダーを育成すること」を目的に行っています。各研修は、人事制度や他のキャリア開発諸施策と相互に連動しており、自身および部下のキャリア開発を行う上での道標の役割を果たしています。また、階層別研修とは別に、経営方針の理解や当社の従業員として必要な知識の習得を目的に、グループ会社を含めた全従業員教育として「昭和塾」を毎年開催しています。

※2023年度教育体系図

 ・今後の施策

①人的資本の可視化

 経営戦略に基づき求める人財要件を明確化し、タレントマネジメントシステムを通じて従業員一人ひとりのスキルを可視化した上で、適財適所の実現を推進します。必要に応じてスキル習得や育成手段を短期的または中長期的な視点で策定・サポートします。

②自律的なキャリア形成

 節目となる年齢(40歳、50歳)で年代別キャリア支援研修を実施し、マインドセットとスキルの棚卸しを行うことで、従業員がそれぞれの強みを再確認し、より多くの職務遂行上の選択肢を提供できるようサポートしていきます。

 従業員一人ひとりが当社グループ内で、自身が望むキャリアパスを明確にし、会社が教育・異動等により成長の機会を提供することで、貢献意欲の向上と効率的なスキル習得を促します。

③次世代経営層の人財育成

 人事制度において早期選抜・登用を行い、次世代経営人財あるいはイノベーション人財候補者を育成します。

 次世代経営人財に対してはキーポジションへの配置を、イノベーション人財に対しては高度なミッションを与え、挑戦と貢献(成果・業績等)を通じた評価とフィードバックを行い、成長への支援を行います。

「社内環境整備方針」

 ・基本方針

 当社グループでは、2018年に策定した「昭和産業グループダイバーシティ経営宣言」のもと、「中期経営計画23-25」の「基本戦略:⑤ステークホルダーエンゲージメントの強化」の重点項目として、「ダイバーシティ&インクルージョン(以下、D&I)のドラスティックな推進」を位置づけております。多様な人財が安心して働き、互いに影響し合うことで、個々の能力を発揮しやすい環境を提供し、従業員のウェルビーイング向上と個人・チームとして高い成果を追求できる組織風土を醸成します。

 ・具体的な取り組み

①INCポリシーの制定

 当社グループでは、従業員一人ひとりが健康で生き生きと働けるよう、「昭和産業グループダイバーシティ経営宣言」を策定し、様々な取組みを行っています。「昭和産業グループダイバーシティ経営宣言」では3つの基本的な考え方である「INCポリシー」を掲げ、従業員一人ひとりの行動基準としています。

・Inclusion  :従業員一人ひとりの多種多様な価値観や考え方を受け入れ、その違いを活かし、イノベーションを生み出していきます。

・Normalization:従業員一人ひとりの個性を尊重し、特別ではなく、全てが当たり前のこととし平等に輝ける職場を実現します。

・Co-operation :従業員一人ひとりが互いに対等な立場で企業理念を共有し、同じ目標に向かい、共に力を合わせて積極的に成長します。

②女性活躍の推進

 当社では、女性活躍推進を経営の重要課題の一つと位置付け、「一人ひとりが能力を最大限発揮し、貢献することのできる職場環境の構築」と「女性従業員の経営参画の多様化実現」を目標に、部署横断型の「女性活躍推進タスクフォース」を組織して、施策の検討やイベントの実施など、様々な取り組みを行っています。

 女性管理職の人数(管理職に占める女性の割合)は2022年3月末に19名(7.2%)、2023年3月末では22名(7.9%)と推移しています。

③障がい者雇用の推進

 当社では、2019年1月にダイバーシティ経営推進の専担組織である「INC推進室」(現「D&I推進室」)を人事部内(現 人財戦略部内)に設置し、その活動の第一弾として障がい者雇用のさらなる推進に取り組んできました。障がいのある従業員が働きがいを持って、日々そして末永く当社グループで活躍できるよう、一人ひとりに適した職場への配属や職域開発を行っています。

 2023年3月末の障がい者雇用率は2.7%と昨年度に引き続き法定雇用率の達成を実現しました。

 ・今後の施策

①D&Iの更なる推進

 多様性を「活かす」組織に変革するため、人財戦略部内にD&Iの専担組織「D&I推進室」を設置し、D&I推進に係る施策を統合的に検討し実施していきます。

②健康増進

 2017年に策定した「昭和産業健康宣言」に定める「従業員ファースト」の理念を更に高度化させ、セルフケアの促進と職場環境の改善を行います。

③従業員エンゲージメントの向上

 2022年度に実施したエンゲージメントサーベイの結果を基に、各部門にて行動計画を策定・実行することでエンゲージメントの向上を図ります。

 心理的安全性の高い人間関係に基づく職場づくり、それらを促すマネジメント層へのマネジメントスキルの習得を通じ、従業員一人ひとりのウェルビーイングを高め、会社に対する貢献意欲の向上を図ります。

b.指標と目標

 当社は、「中期経営計画23-25」の「基本戦略:④プラットフォームの再構築」および「基本戦略:⑤ステークホルダーエンゲージメントの強化」において、以下のKPIを設定しております。目標達成のため、更なる施策の検討と取り組みを引き続き進めてまいります。

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