企業技研製作所東証プライム:6289】「機械 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループのサステナビリティに関する考え方および取り組みは、次の通りであります。

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)サステナビリティ全般に関するガバナンスおよびリスク管理

 当社グループは創業以来、社会課題を解決する独創的な「物」「方法」を創造し、事業そのものをサステナビリティと位置づけ、社会貢献を果たしてきました。しかし、外部環境が急速に変化し、不確実性が高まる中、持続可能な経営基盤の構築や事業成長、価値創造の継続に向け、これまで以上にサステナビリティの取り組みの進化と推進が求められています。当社は、変化に対応するレジリエンスを備えるとともに、「工法革命」の推進と収益拡大、SDGs等に対する貢献の好循環を持続させるため、「サステナビリティ委員会」においてマテリアリティの特定を進めております。

①ガバナンス

 当社は、サステナビリティに関する取り組みを推進するため、代表取締役社長の直下組織「サステナビリティ委員会」を設置しております。サステナビリティ委員会は、気候変動への対応をはじめとしたサステナビリティに関する重要な事項について審議し、代表取締役社長に対する報告や提言、施策のフォロー等を行っています。取締役会はサステナビリティ委員会の活動に関する報告を受けるなど適切に監督を実施しています。

②リスク管理

 当社は、企業活動を取り巻くリスクを把握、管理することが持続的な成長と社会的責任を果たすことにつながると考え、グループ全体を統括するリスク管理体制を構築、運用しています。

 重要度の高いリスクに関しては取締役会で事案ごとに特定・評価し、対策の妥当性を審査することでリスクの最小化、顕在化の抑止を図っています。サステナビリティに関する重要なリスクに関してはサステナビリティ委員会で議論のうえ取締役会に報告され、必要に応じて審議が行われます。各部門は業務プロセスに顕在、内在するリスクを把握したうえで対策を講じており、リスク管理状況について内部監査室の監査を受けています。

(2)個別テーマ

①気候変動

 当社グループは、気候変動に関連するリスク・収益機会の特定と対処を経営上の重要な課題の一つと捉えており、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言に沿った取り組みと情報開示を進めております。

(a)戦略

 気候関連のリスクと機会が当社の事業、戦略、財務計画に及ぼす影響の評価、およびそれに対する対応策を検討するために、以下の前提を用いて、シナリオ分析を実施しました。

 分析にあたり、対象は連結決算ベースの全事業、時間軸としては2030年を選択しました。また、シナリオについては、産業革命前に比べ2100年までに世界の平均気温上昇が2℃未満に抑制される「2℃未満シナリオ」と、4℃上昇する「4℃シナリオ」を選択しました。「2℃未満シナリオ」ではIEAのSDSシナリオ(Sustainable Development Scenario)とIPCCのRCP2.6等を、「4℃シナリオ」ではIEAのSTEPシナリオ(Stated Policies Scenario)とIPCCのRCP8.5等を選択しました。

 シナリオ分析の前提

分析前提

対象

事業範囲

全事業

企業範囲

連結決算ベース

分析対象

2031年8月期時点

選択シナリオ

気温上昇幅

移行シナリオ

物理シナリオ

2℃未満

IEA※1SDS

IPCC※2RCP2.6等

気温上昇幅

移行シナリオ

物理シナリオ

4℃

IEA STEP

IPCC RCP8.5等

※1 IEA(International Energy Agency:国際エネルギー機関)

※2 IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change:気候変動に関する政府間パネル)

 まず、気候変動がもたらすと思われるリスク・機会を幅広く洗い出したうえで、影響度が大きくなると予想される項目に絞り込みました。次に、影響度の試算に必要なパラメーターを収集し、2030年頃における財務インパクトについて、2℃未満シナリオと4℃シナリオそれぞれに基づいて試算を行いました。試算の結果に対して、組織戦略におけるレジリエンスを高めるための対応策を検討しました。

 気候変動がもたらすリスク

分類

リスク項目

影響度

主な対応策

2℃未満

4℃

移行リスク

政策と法

カーボンプライシングの導入

炭素税導入に伴うエネルギーの調達コスト増加

● 再生可能電力への切替

● 工場設備の電化

● 省エネルギーの推進

● 環境負荷を軽減した原材料の調達とその製造方法をもつサプライヤーの選択

国境炭素税導入による輸出製品のコスト増加

炭素税の導入などによる原材料コストの増加

テクノロジ

低炭素技術、製品への置き換えコスト増加

機械の電動化及びグリーン電力への転換によるコスト増加

● 製造方法の技術革新による生産性向上で生産コスト減

物理的リスク

急性

異常気象の

激甚化

台風・竜巻・洪水によって起こる従業員・工場への被害、操業停止・生産減少・設備の復旧への追加投資

● 災害時のBCP対応強化

● 生産拠点の増強と分散

● 主要生産工場への浸水対策

慢性

平均気温の上昇

従業員の労働環境悪化、生産性低下、人材不足加速、健康リスク対応へのコスト増加

● 自社研究開発を進め、省人化施工の実現

 気候変動がもたらす機会

分類

機会項目

影響度

対応策

2℃未満

4℃

機会

製品とサ丨ビス

低炭素排出に寄与する製品およびサービスの開発・拡大

電動ジャイロパイラーをはじめとした環境規制をクリアする製品の開発・市場投入により圧入工法の需要が拡大、収益が拡大

● 電動化製品の追加投入

● 排出ガス削減に向けた高効率システムの開発

● 代替燃料への置換

 (バイオ燃料)

市場

新市場の開拓と新商材の積極展開

環境負荷を軽減した移動手段に欠かせない駐車、駐輪スペースを都市に確保するEVエコパーク、エコサイクルの需要が拡大、収益が拡大

● エコパークの対応EV車種拡充

● EVエコパークの営業展開

防災・減災・国土強靭化への取り組み

激甚化豪雨に対する事前対策、土砂災害復旧等、防災、復旧に対するインプラント工法をはじめとした最適ソリューションの提供機会が増加、需要が拡大、収益が拡大

● 防災、早期復旧を可能とする技術提案活動の強化

● 機能停止なく老朽化インフラを更新する工法の普及推進

● 海外での工法推進展開

レジリエンス

レジリエンス

対応事業の推進

災害未然防止の取り組みとしてガード工法などの当社工法および当社機械の需要が増加、収益が拡大

● 事前防災の案件を増やすための工法普及活動を展開

● 海外での工法推進展開

(b)指標及び目標

 技研グループサプライチェーンのCO2排出量を指標とし、削減目標として2021年8月期の排出量を基準に、2031年8月期にScope1,2で42%、Scope3で25%それぞれ削減することを設定しております。

区分

基準排出量

目標削減率

排出量実績

(基準排出量からの削減率)

事業年度

2021年8月期

2031年8月期

2022年8月期

Scope1,2

3,257 t-CO2

▲42%

2,589 t-CO2

(▲20.5%)

Scope3

234,351 t-CO2

▲25%

218,640 t-CO2
(▲6.7%)

②人的資本

 当社にとって社員は「人財」であり、さらに社員と家族の「幸福度の向上」は創業来何よりも大切にしてきたものです。今後も社員一人ひとりが豊かな人生を送ることができるように働きがいや働きやすさを実現し、持続的発展に向けてモチベーションを上げるため、また優秀な人材を確保するため、さまざまな形で企業価値創造の源泉である「人的資本」に対する投資を行っていきます。

(a)戦略

 当社は「GIKEN GOALS 2031」の達成に向け、以下の人材の確保および育成を進めております。

・圧入市場を創造する人材

・圧入業界を成長させる人材

・経営・開発を支える人材

 また、当社は人材の多様性がイノベーションや価値創造の源泉と考え、さまざまな属性の社員が生き生きと能力を発揮できるとともに、多様な個のライフに寄り添う職場環境の構築をグループ一体となって目指しています。

(b)指標及び目標

 当社では、上記に記載した人材育成および社内環境整備に関する方針について、次の指標および目標を設定しています。

指標

対象

目標
(2027年8月期)

実績

(2023年8月期)

管理職に占める女性労働者の割合

当社

12.0%

8.3%

新卒採用者に占める女性比率

25.0%以上

25.0%

男性労働者の育児休業取得率

100%(維持)

100%

※ 男性労働者の育児休業取得率は、目標の対象期間を2026年4月1日~2027年3月31日、実績の対象期間を2022年4月1日~2023年3月31日としております。

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