企業大研医器東証スタンダード:7775】「精密機器 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 当社は、ステークホルダーのみなさまとの対話を尊重し、「明日の医療の創造を通して社会に貢献します」という経営理念の実践を通じ持続可能な社会の実現ならびに企業価値の向上を目指すうえで、下記のとおり、サステナビリティ基本方針を策定しております。

1.地球環境問題を見据えた独創的な製品の提供を通じて社会の持続的な発展に貢献します。

2.人材の多様性を尊重し国籍、性別、年齢等を問わない人材を採用、育成、活用することにより企業価値の創出に努めます。

3.法令や社会規範等を遵守し公正な企業活動を行うことにより企業価値の向上に努めます。

 上記サステナビリティ方針に基づき、地球環境問題やダイバーシティの問題に継続的に取り組んでおります。具体的な取り組み事項としては、気候変動に係るリスク対応としてのCO2排出削減、プラスチックごみの削減や女性、外国人の管理職への登用等であります。とりわけ気候変動への取組みは、気候変動が当社の財務に与える影響に適切に対処するため、気候変動のリスクと機会を正確に把握し、適切な目標を設定した上で必要な対策を行っております。TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の提言に従い、ガバナンス、戦略、リスク管理、指標と目標について積極的な開示を推進してまいります。

(1)ガバナンス

①気候関連のリスク及び機会に関する取締役会の監視体制

 当社は、2008年にリスク管理規程を定め、役職員が中心となり会社に対するリスク管理体制を整備してまいりました。この体制において役職員はコンプライアンスに関するリスク、品質・研究開発に関するリスク、内部統制・財務報告・情報システムに関するリスク、事務手続に関するリスク、(機密)情報漏洩に関するリスク、インサイダー取引に関するリスク、環境・災害・事件等に関するリスク、反社会的勢力に関するリスク等を認識し、その分析及び排除を徹底するという方針を定めております。特に部門長はリスクの洗い出し及び防止に努め、総合的な調整を行う必要があると判断する場合には、代表取締役社長を筆頭とする内部統制委員会に報告することとしております。今後、社内のリスク管理を強化するため、取締役会が内部統制委員会からのリスクに関する報告を受け、その対応策を決定するようなリスク管理体制の構築を検討してまいります。

②気候関連のリスク及び機会を評価・管理する上での経営者の役割

 当社代表取締役社長は、前述のとおり、内部統制委員会の長として当社のリスクのうち総合的な調整を行う必要があるものについて報告を受け、各部門長に対して対応策の実施を指示するという役割を担っております。気候関連のリスク及び機会の評価・管理は、会社全体の総合調整を要するものであり、内部統制の対象となります。

(2)戦略

 当社は、気候変動に関する政府間パネル(IPCC: Intergovernmental Panel on Climate Change)、国際エネルギー機関(IEA: International Energy Agency)の世界エネルギー展望(World Energy Outlook)、その他関連情報に基づき、気候変動のリスク及び機会による組織のビジネス戦略や財務計画への影響を識別しております。その際、気候変動の対策が採られる2℃シナリオと、その対策が行われない4℃シナリオを想定し、各シナリオについてリスクと機会の影響を把握するよう努めております。その上で、識別したリスクと機会に対する対策を講じる体制を整えることで気候変動に対する強靭性を高めていきます。

(短期・中期・長期における気候関連リスク及び機会)

 気候変動に関するリスクと機会には様々なものがありますが、リスクには大別して移行リスクと物理的リスクがあります。移行リスクとは気候変動に順応するうえで生じるリスクであり、政策・法規制リスク、技術リスク、市場リスク、評判リスクがあります。また、物理的リスクは、文字通り物理的に生じるリスクをいい、急性リスクと慢性リスクに分けることができます。反対に、機会は気候変動によって生じる正の影響であり、資源の効率性、エネルギー源、製品・サービス、市場、強靭性に分類することができます。当社では、これらの分類ごとに、当社の調達と売上に対する短期(1年)、中期(3年)、長期(10年)の財務的影響を定性的に評価・分析しております。

 2021年度の分析結果は以下のとおりであります。

<2℃シナリオ>

リスク・機会

指標

サプライ

チェーン

影響度

(短期)

影響度

(中期)

影響度

(長期)

移行リスク

政策・法規制リスク

CO2排出規制

調達

売上

技術リスク

新規施設・機材の入替

調達

売上

市場リスク

コスト増・需要減

調達

売上

評判リスク

製品・サービスへの悪評

調達

売上

物理的リスク

急性リスク

自然災害

調達

売上

慢性リスク1

気温上昇

調達

売上

慢性リスク2

海面上昇

調達

売上

機会

資源の効率性

交通・流通・建物の効率性増

調達

売上

エネルギー源

低炭素エネルギー源増

調達

売上

製品・サービス

新製品・サービスの開発

調達

売上

市場

新市場の登場

調達

売上

強靭性

省エネ・資源代替

調達

売上

 2℃以下シナリオでは、温室効果ガスを排出する業界への規制が強化され、技術革新や新たなエネルギーへの転換が進むと想定されております。また、世界経済フォーラムが指摘するように、気候変動対策は必ずしも順調に進んでおらず、今後、大幅な物価上昇や自然災害の影響を受けるリスクがあります。こうした変化に伴う当社のリスクとしましては、一部の原材料価格の高騰により当社が購入する機器のコストが中期的に増加することが考えられます。また、長期的にはこうした市場価格の変化が当社の顧客である医療機関の運営にも影響を与え、当社の財務に対するリスクになると予測しております。同時に気候変動による正の影響もあり、輸送手段の効率化、新製品、新市場の進展は当社の調達先における製造コストを抑制し、当社のコスト減にもつながると予測しております。

<4℃シナリオ>

リスク・機会

指標

サプライ

チェーン

影響度

(短期)

影響度

(中期)

影響度

(長期)

移行リスク

政策・法規制リスク

CO2排出規制

調達

売上

技術リスク

新規施設・機材の入替

調達

売上

市場リスク

コスト増・需要減

調達

売上

評判リスク

製品・サービスへの悪評

調達

売上

物理的リスク

急性リスク

 

自然災害

調達

売上

慢性リスク1

気温上昇

調達

売上

慢性リスク2

海面上昇

調達

売上

機会

資源の効率性

交通・流通・建物の効率性増

調達

売上

エネルギー源

低炭素エネルギー源増

調達

売上

製品・サービス

新製品・サービスの開発

調達

売上

市場

新市場の登場

調達

売上

強靭性

省エネ・資源代替

調達

売上

 4℃シナリオでは、気温上昇の影響により、降雨地帯では降雨量の増大による洪水被害などが進み、乾燥地帯では干ばつの被害が大きくなるといわれております。また、この影響は短期のみならず中長期にわたると予測されております。当社に関しては、自然災害の影響により調達先における原材料価格が上昇し、当社の財務に負の影響を与えるリスクがあると認識しております。他方、自然災害やそれに伴う食料供給の悪化は人々の健康に影響し、医療機関へのニーズを増加させる可能性があり、これは結果として当社の財務に対する正の影響を及ぼす可能性もあると考えております。

(3)リスク管理

(気候関連リスク及び機会を識別・評価・管理するプロセス)

 当社では、先述の内部統制体制において、気候変動に関連するリスク及び機会を識別・評価・管理しております。そのプロセスは各部門におけるリスクの識別、部門長への報告、部門長の評価を経て内部統制委員会への報告、同委員会における対応策の決定・各部門長への指示、部門長から各部門への指示、各部門における対応策の実施というプロセスで管理されております。また各部門では常時リスクの識別を行い、リスクのうち総合的調整が必要となるリスクが把握された場合、その都度内部統制委員会に付議しております。このように当社では常時リスクのモニタリングを行い、リスクの発生に応じて対応する体制を整えております。

(4)指標及び目標

①スコープ別温室効果ガス(GHG)排出量と関連リスク

 当社の温室効果ガス排出量に関し、GHGプロトコルに基づき、2021年度(2021年4月~2022年3月)における当社のサプライチェーンにおけるスコープ1、2、3全項目のCO2 排出量を算定しております。ただし、スコープ3カテゴリ1については、その傾向を把握するため、主要製品の原材料のみ算定対象に含めております。その結果、スコープ1及び2は全体の5%に過ぎませんでしたが、スコープ3が全体の95%と最大の割合を占めることとなっております。スコープ3では、カテゴリ1の原材料購入に伴うCO2排出量が最大となり、次がカテゴリ4の上流輸送による排出量となっております。スコープ3は、当社にとって、サプライチェーンにおける間接的なCO2排出であり、その削減には、取引相手の削減努力が必要となります。しかし、取引相手企業におけるCO2削減にはコストがかかり、そのコストが当社の購入する製品や原材料価格に転嫁される可能性があることから、調達価格の上昇につながるリスクがあると認識しております。

Scope1

203.23 t-CO2eq

Scope2

728.46 t-CO2eq

Scope3

16,623.14 t-CO2eq

Scope3(上流)

16,597.93 t-CO2eq

Scope3(下流)

25.20 t-CO2eq

総排出量

17,554.83 t-CO2eq

※1 上記数値は第三者保証を受けていない概算値であります。

※2 本算定は、GHGプロトコルに基づき、外部専門組織であるカーボンフリーコンサルティング株式会社の監修 により実施しました。

②気候関連リスク及び機会を管理する目標及び実績

 上記温室効果ガス排出量の算定結果を踏まえ、当社では、2030年までにスコープ1及び2の温室効果ガス排出量(CO2相当量)を2021年比で50%まで削減することを目標としております。この目標達成のため、社内施設及び設備の省エネ化を進めており、すでにLED電球の導入を進めております。今後は、使用電力の再エネ化や非化石証書の購入などを通じてさらなるCO2排出削減策を講じていく予定であります。

 スコープ3につきましては、カテゴリ1の算定対象が限定的であることから、今後、スコープ3全体を算定する体制を整え、その後、全体の算定結果に基づき目標設定を検討してまいります。

(5)人的資本・多様性への取組

 当社の人材育成方針、社内環境整備方針は下記のとおりです。

人材育成方針

 社員は重要な経営資源、社員の育成は重要な経営投資と位置づけ、「明日の医療の創造を通して社会に貢献します」という経営理念のもと、個の力を強くすることにより企業価値の向上、企業の競争力の強化を目指します。

1.部下育成は上長の最も重要な責務のひとつと位置づけ業務を通じたOJTを実施します。

2.中長期的な育成の観点から計画的な教育や人事異動を実施します。

3.人材の質をより高めていくために研修制度の構築を行います。

社内環境整備方針

 社員が長く働きやすい職場環境を整備するため、職場の安全と心身の健康を守るとともに、差別のない健全な職場環境の確保に取り組みます。

1.健康診断やストレスチェックを実施し、相談窓口を設け社員ひとりひとりの心と身体の健康保持・増進に努めます。

2.各種ハラスメントの禁止を周知徹底すると共に、相談窓口を設置することで職場における良好なコミュニケーションを確保します。

3.有給休暇の時間単位の取得を制度化し、より働きやすい環境を整備します。

指標

目標

実績(当事業年度)

管理職に占める女性労働者の割合

2027年6月までに15%

0%

男性労働者の育児休業取得率

2027年6月までに50%

16.7%

年次有給休暇取得率

2027年6月までに80%

30.6%

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