企業兼大株主内海造船東証スタンダード:7018】「輸送用機器 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループにとってのサステナビリティとは、事業活動を通して社会課題の解決に寄与することであり、当社グループの持続的な成長が、社会全体の持続的な発展に貢献することである。「技術と誠意で社会に役立つ価値を創造し豊かな未来に貢献する」という企業理念のもと、すべてのステークホルダーの皆様の声を真摯に受け止めながら、サステナビリティを重視した経営を実践していく所存である。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。

(ガバナンス)

 毎月、瀬戸田工場、因島工場の両工場において「環境保全委員会」を開催し、環境に関する重要な課題については取締役会へ報告をしている。

 また、環境を除く全社に影響を与えるリスクについては、「損失の危険の管理に関する規程」に沿って、内部監査室が社内の各部署から情報を集約し、経営及び業務執行の健全かつ適切な運営強化のため、年2回「内部統制推進委員会」を開催するとともに、内部監査室長が取締役会へ出席し、内容の説明を行っている。

(リスク管理)

 当社グループの事業環境に影響を与える主要なリスクについては、「第2 事業の状況 3事業等のリスク」に記載のとおりであるが、重要な損失の発生可能性及び損失発生時の影響が想定される場合には、その対応策について、経営層及び取締役会からの承認を受けた上で実施している。

 サステナビリティ課題について、重要であると判断した項目についての方針、取組みについては、以下のとおりである。

  ●気候変動関連

 当社グループは、国際的な枠組みである気候変動問題に関するパリ協定目標の実現及びIMO(国際海事機関)の温室効果ガス削減目標に貢献するため、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言に沿った開示を行い、事業活動を通して積極的に温室効果ガスの削減に取り組んでいく方針である。

 (具体的な取組み方法)

 気候変動への対応を含む環境目標については、期初において、当社の「環境安全衛生部」が主体となり開催している「環境保全委員会」において、年度の環境目標を設定し、代表取締役社長が承認している。

 環境目標の達成に向けては、社内の関連部門が中心となり、活動を実行している。目標の進捗については毎月委員会を開催し、代表取締役社長へ報告している。

 特定した気候変動リスク・機会は、ISO14001のPDCAサイクルに沿って管理している。

 具体的には、環境マネジメントシステムは、社内の各部門の活動と連携した環境保全活動を推進(DO)するために、中期ならびに毎年の「環境目標」を決定(PLAN)し、その実現に向けた重点施策や実施計画を策定して事業活動に反映させている。さらに各部門における取組み状況や課題を確認する「環境監査」を行う(CHECK)ことで、環境保全活動の継続的な改善・強化(ACT)へつなげている。

 これらの活動内容については、毎年2回「環境保全推進委員会」においてレビューを行い、経営層に報告して承認を受けている。

(1)戦略

 当社グループでは、以下の取組みによって、温室効果ガスの削減をはじめとする環境保全活動を行っている。

①環境性能の高い船舶及び温室効果ガス排出量の低減に向けた船舶の開発や、製造方法の検討、既存船の環境対策工事等の修繕に関する取組み

②工場内の設備更新に伴い、環境性能の高い設備への移行

③ISO14001の環境マネジメントシステムによる環境保全活動の推進

(2)指標及び目標

 国際海運については、IMO(国際海事機関)が設定する温室効果ガス削減目標

①2030年までにCO2排出量40%以上削減(輸送量あたり、2008年比)

②2050年までにGHG排出量50%以上削減(2008年比)

③今世紀中なるべく早期の排出ゼロ

 内航海運については、国土交通省が開催している「内航カーボンニュートラル検討会」で示された

2030年CO2排出量181万トン削減(2013年度比17%減)

 当社としては、上記目標に向けて取組みを進めており、国土交通省が2020年度から運用している船舶の省エネ及び省CO2排出性能の評価基準「内航船省エネルギー格付制度」において、当社建造船18隻が最高評価「5つ星」を獲得し、造船所別で最多となった。

 また、「エネルギーの使用の合理化等に関する法律」(昭和54年法律第49号)に基づき、2015年から実施している「事業者クラス分け評価制度」においても、4段階評価の最上位「Sクラス」を4年連続で取得している。

 今後については、より環境性能の高い船舶の研究開発を進めるとともに、各種指標等(Scope1、2、3排出量等)の情報開示について、準備ができ次第、当社ホームページ等において、情報開示を行っていく。

  ●人的資本・多様性関連

  (1)戦略

<採用>

①新卒採用活動

 ものづくりがしたいという学生を国籍、性別、理系・文系、を問わず、積極的に採用することにより、仕事のやり方や考え方に新たな視点を取り入れることができ、新卒の受け入れ部門全体による新規採用者への指導を通じ、職場雰囲気の醸成にもつながるため、安定的、継続的に新規採用を行っていく方針である。

 また、造船という特殊な産業の技術を後世へ伝承するという点においても新規採用は欠かせないものであると認識している。

 具体的な取組みとしては、高校、大学への訪問、リモートでの面談を基本とし、外部団体の企業説明会、ホームページの充実、求人サイトを活用しながら採用活動を行っている。

②中途採用活動

 即戦力及び異業種経験者の積極採用を進めることは、企業風土に新たな知見が加わり、多様性の観点からも重要なものであると認識している。

 具体的な取組みとしては、求人サイト及びハローワークに対する募集をはじめとし、従業員の紹介による採用(リファラル採用)等の採用制度を導入している。

 採用活動の結果、当社に興味を持ってもらった求職者については、工場の立地が瀬戸内海の島であることや、製造業とはどのようなものかを実際に工場を見学してもらうことにより体感してもらい、ミスマッチの解消を図っている。

<育成>

 県外からの採用者の生活基盤を安定させるための独身寮等の設備の整備、新卒者1人に指導員1人を配置し、公私ともに相談ができる環境を整えることによって、離職率の低下に努めている。

 新規採用者については、当社グループ全体の業務内容及び部門横断的な関連性の理解のため、入社後2ヶ月、各部署からの研修担当者から新規採用者研修を受講し、その後担当部署へ配属している。

 各職場に配属となった後にも、育成の一環として、業務に関連する資格取得やセミナーの受講を積極的に行うことによりスキルアップの機会を提供している。

 さらに、新規採用者については、入社後3年間、総務課によるフォローアップ面談を年1回実施し、仕事の面だけでなく、私生活についてのフォローも行っている。

 また、1999年から地方自治体及び地域の造船事業者と共同で当社の因島工場内において職業訓練校(因島技術センター)を設立し、当社の新規採用者をはじめ、全国各地から研修生を受け入れている。

<社内環境整備等>

 従業員並びにその家族が健康でいることは企業の成長に必要不可欠であるとの認識のもと、ワーク・ライフ・バランスの充実に向けて、例えば介護休業制度を365日取得可能(「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」において義務付けられているのは93日まで)とすることをはじめとして、各種休暇、休業制度の拡充、短時間勤務や年次有給休暇の時間単位の取得制度等、社内環境の整備、点検を行っている。

 また、健康保険組合と共同し、健康情報提供サービスを使用した健康診断履歴情報の閲覧やウォーキングラリーの開催等、従業員1人1人の健康に対する意識の醸成、健康への取組みの後押しを行っている。

 さらに、感染症の拡大状況に応じて、感染リスクが高い地域の支社等については、リモート勤務を原則とし、出社が必要な場合においても、時間差での出社等を可能とする等の対策を行っている。

  (2)指標及び目標

 当社グループは、従業員の多様性の確保の観点から、国籍、性別、採用ルートの条件の制約は設けておらず、女性・外国人・中途採用者の管理職への登用において、現時点においては具体的な人数の目標は定めていない。

 女性管理職比率が1.6%であることについては、女性の求職者が少なく、正規雇用者全体に対する女性の正規雇用者の割合が5.9%と低いことが大きな要因となっており、対応策としては、女性職員の継続採用を行うことだけでなく、産前産後休暇、育児休業制度について本人及び所属部門への周知徹底、総務課による職場復帰後のフォロー体制を構築する等、離職率の低減についても取り組んでいる。

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