企業兼大株主ラサ工業東証プライム:4022】「化学 twitterでつぶやくへ投稿

  • 早わかり
  • 主な指標
  • 決算書
  • 株価
  • 企業概要
  • 企業配信情報
  • ニュース
  • ブログ
  • 大株主
  • 役員
  • EDINET
  • 順位
  • 就職・採用情報

企業概要

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、「信頼と誠実を大切にし、ものづくりを通じて新たな価値の創造と豊かな社会の実現に貢献する」という企業理念のもと、創業以来手がけた数多くの事業経験を財産としつつ、時代の流れとともに変化する事業環境へ、常に前向きでしなやかな対応を心掛け、先見性と進取の気質を持った活力ある企業体としての発展を目指しております。また、企業の社会的責任を認識し、株主をはじめとする全てのステークホルダーに喜んでいただける会社として成長していきたいと考えております。

(2)中期的な会社の経営戦略

 当社グループは、上記の基本方針をベースにした製品戦略として、特に「電子産業分野」、「ファインケミカル分野」、「リサイクル分野」をターゲットとした商品展開を志向しております。

 これらの三分野は、それぞれが重なり合って展開していることもありますが、「電子産業分野」の製品といたしましては、電子工業向け高純度燐酸、高純度無機素材をはじめとする製品群を扱っております。「ファインケミカル分野」の製品といたしましては、光学レンズ向けや、コンデンサー向けの材料や、放射性ヨウ素吸着剤などの機能性材料にも注力しております。「リサイクル分野」は、電子工業向けエッチング液の回収・再生、機械事業のリサイクルプラザ向け再資源化機器、その他事業の石油精製用触媒の再生などを事業化しております。

 また、当社グループは、2021年度を初年度とする中期経営計画2023(2021年度~2023年度)に基づき、「次世代への変化に対応した事業戦略の推進と将来に向けた事業基盤の更なる強化」を基本方針として、収益力の向上、持続的成長に向けた新事業の育成、DXなどの経営課題に対して、次に掲げる事項を主に取り組んでおります。

①「既存事業の強化・領域拡大」

5G・IoT・AI分野需要の着実な取り込みや既存事業の中長期ビジョンを踏まえた方針の明確化と実行、設備投資の着実な実行と投資回収、設備の維持保全の推進による安定供給などにより、既存事業の強化・領域拡大とともに収益力の向上をはかってまいります。

②「グローバル市場への対応強化」

 サプライチェーンの分散化への機敏な対応や原料調達及びデリバリーの安定確保の強化を行うとともに、ポストコロナ社会における海外営業のスタイルの見直しを行い、グローバル市場への対応強化をはかってまいります。

③「新規事業の探索・育成」

 製品開発と営業の連携強化により、成長が期待できる製品のユーザー拡大と高付加価値化に努め、成長事業の拡大と新製品の早期市場投入をはかってまいります。

④「財務体質の更なる強化」

 設備投資に対する収益性・投下資金回収の慎重な検討や、コスト削減努力を継続するとともに、グループでの資金管理の効率化やキャッシュ・フローを意識した収益管理の強化をはかってまいります。

 なお、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等として、中期経営計画2023(2021年度~2023年度)における最終年度目標である連結営業利益33億円、連結自己資本比率55%を目指しております。

(3)経営環境

 今後の経済見通しにつきましては、世界的な金融不安やインフレ抑制に伴う景気減速懸念、長期化するウクライナ情勢等の地政学的リスクなどから、不透明感が強い状況が続くと見込まれます。

 このような経済状況の中、当社グループの経営環境としては、化成品事業では、電子部品関連市場の調整局面はしばらく続くものと見ておりますが、期の後半からは緩やかながらも、徐々に回復すると見込んでおります。機械事業では、下水道関連の掘進機が、足下の受注・引き合い状況から、海外向けの販売が回復するものと見込んでおります。また、破砕関連機械は、プラント工事の売上が増加すると見込んでおります。電子材料事業では、ガリウムなど高純度無機素材はユーザーの在庫調整の影響が想定されるものの、高純度赤燐は需要が引き続き堅調に推移すると見込まれます。

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社グループといたしましては、引き続き中期経営計画2023に掲げる「次世代への変化に対応した事業戦略の推進と将来に向けた事業基盤の更なる強化」を基本方針として、収益力の向上、持続的成長に向けた新事業の育成、DXなどの経営課題に取り組んでまいります。

 事業別には、次に掲げる事項に取り組んでまいります。

① 化成品事業

・燐系製品のマーケットシェアの安定化

・燐系製品の海外生産拠点との連携強化

・コンデンサー向け原料の増産体制整備と省力化

・原料調達と製品供給体制の安定化

② 機械事業

・除染およびリサイクルに関連するプラント設備の受注継続

・海外販売網との関係強化による掘進機輸出の拡大と、建設機械の新規開拓

・バイオマス関連分野への微粉体関連機械の販売強化

・精密機械加工における半導体・有機EL分野からの受注拡大

③ 電子材料事業

・放射性ヨウ素吸着剤の国内及び海外への継続的販売の実現

・高純度無機素材の市場拡大を踏まえた増産体制の整備

・既存製品の新規関連需要の開拓とシェア拡大

④ その他の事業

・石油精製用触媒再生事業の安定操業と顧客情報の把握による再生需要に対する的確な対応

・不動産事業における資産の有効活用の推進

 研究開発分野では、今後大幅な増加が期待される半導体及び電子部品需要を視野に入れた素材の開発への注力、放射性ヨウ素吸着剤関連の開発や既存商品の高機能化に取り組んでまいります。また、脱炭素化を志向したバイオマス関連向け機械装置の市場開拓や、当社製品のリサイクルに関連した商品開発にも重点を置き、地球資源の有効利用とCO2排出削減を推進する企業として存続していきたいと考えております。管理面では、引き続き自己資本の充実への注力や、グローバル化、デジタル化に対応した人材の育成やESGへの対応推進を行ってまいります。

PR
検索