企業ヤマシタヘルスケアホールディングス東証スタンダード:9265】「卸売業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

 当社グループは、「地域のヘルスケアに貢献する」という経営理念を掲げ、地域医療の充実と安定、医療の品質向上に資する様々な商品及びサービスの開拓と提供を通じて、その実現を図ってまいりました。

2017年12月に持株会社体制に移行したのち、2022年2月に現在の事業会社6社体制となりました。持株会社体制を活かしたグループ力の向上に向けた活動により、ステークホルダーの真の満足度を高め、地域及び社会へ貢献を果たすべく、グループを挙げて取り組んでおります。また、新型コロナウイルス感染症の影響による活動制限を受けながらも、地域医療体制の継続を支援すべく、物流体制の維持や物品の供給を行っております。

(2) 中期経営計画

 ① 新中期経営計画の策定

 前中期経営計画の終了を受けて、2021年7月に2022年5月期(前期)を初年度とする3ヵ年の中期経営計画を策定しました。本計画では、基本方針を「持続成長可能な体制構築を目指し、継続的な収益拡大に向け、ヘルスケア領域でのグループ力の向上を図る」と定めております。各事業会社が更に本業に専念できる環境を整えることで継続的な収益拡大を目指し、グループの企業価値の最大化を図るため、重点事業領域を拡充しながらグループ力を向上させる活動により、最終年度の業績目標を達成するとともに、地域及び社会へ貢献に取り組んでまいります。

② 業績目標について

 新中期経営計画最終年度(2024年5月期)の主要業績目標は以下の通りです。

 連結売上高   52,000百万円

 連結営業利益    620百万円

    連結経常利益    680百万円

 なお、2022年5月期より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)等を適用したことから、上記の目標は当該会計基準等に基づいた目標となっております。

③ 目標の達成状況について

 当期(2023年5月期)は新型コロナウイルス感染症の波が断続的に発生し、依然として厳しい状況で推移したものの、主力商品分野の積極的提案に加え、コロナ対策補助予算等による医療機関の設備投資需要にも適切に対応する他、グループ全体の収益力強化や顧客基盤の拡大等に向け、各種施策に取り組んでまいりました。その結果、中間年度ではあるものの、連結売上高、連結営業利益、及び連結経常利益のいずれも、最終年度目標を達成することができました。

(3) 目標とする経営指標

 当社グループは、上記の経営理念のもと、安定的に収益が確保できる組織体制の確立・強化を図り、事業収益力の継続的な向上を目指しております。そのため、当社グループでは、事業収益力と経営の効率性を示す指標として、ROE(自己資本利益率)を重要視し、中期的には10%以上を目標にしております。

(4) 当社グループを取り巻く経営環境

 当社グループの中核事業である医療機器販売業の主要マーケットである九州地区においては、地域ごとに濃淡はあるものの、地域医療体制の改革が進む中、各医療機関の機能変化や集約化が進みつつあります。当社グループでは、それぞれの地域の変化に適応しながら、各地域の中核となる高度急性期医療機関に対する営業や製品供給を引き続き推進してまいります。また、超高齢社会において、地域になくてはならないリハビリ機能や介護機能、“各地域の中での幅広い範囲の医療供給(プライマリケア)”体制、それらの連携である医療・介護ネットワークなどへ対し効率的かつ継続的に製品・サービスを提供していくことにより、経営理念の実現を実践してまいります。

 次期の売上面につきましては、医療機関における検査・手術件数が引き続き緩やかに回復することが期待されるほか、医療の質向上と効率化に寄与する医療機器やITシステムの需要が底堅く推移するものと考えております。一方、前期から当期にかけ、ひっ迫する医療機関等の医療供給体制を維持支援するため、国が交付したコロナ対策補助予算等による一時的な対策需要の増加(特需)がありましたが、次期においてはそれが見込めていないことなどから、減収を予想しております。また、利益面につきましては、売上減少に伴う売上総利益の減少により、営業利益及び経常利益は減益を見込んでおります。なお、今期発生した特別損失を次期は計上しないことなどから、親会社株主に帰属する当期純利益は増益を見込んでおります。

(5) 対処すべき課題

 ① グループの一体化と戦略機能の強化

 持株会社と事業会社間において、迅速な情報収集や情報の共有および相互補完を図りながら、事業会社が本業に専念できる環境を構築し、グループ全体の事業収益を継続的に拡大していき、持続成長可能な推進体制構築の実現を目指します。また、グループ経営機能の明確化を図るとともに、グループ内の経営資源の効率的な運用を進め、収益力の向上を目指してまいります。

 ② 重点事業領域の拡充

 現在、外部企業と業務提携して、新型輸液装置のレンタルや、医療機関向けICTインフラサービス、注射調剤・監査支援システム、乳がん検査デバイスなど、新規商材の取り扱いを推進しております。いずれも将来の成長が期待できる商材であるため、早期に市場への浸透を図り、当社グループの事業の多角化を目指してまいります。

 今後も、持続的な成長を目指し、グループの企業価値の最大化を図るため、外部企業とのアライアンスを含め、新規事業分野への投資を積極的に行い、事業領域の拡充を図ってまいります。

 ③ 人的資本経営の実践

 持続的成長を支える根幹は人的資本にあると認識しており、事業会社6社を含むグループ7社の人材情報を統合的にマネジメントする体制を構築し、採用から、研修、キャリア形成を一体的に捉える戦略的な人事管理体制の推進を図ってまいります。併せて、業務関連研修の他、階層別研修、新任管理職研修、コンプライアンス研修等、多様なカリキュラムによる従業員研修を実施し、当社グループ事業を支える人材育成に取り組んでまいります。また、従業員が健康的に働くことができる職場環境の整備に努め、時間外労働の削減や有給休暇の取得促進、全従業員の健康診断受診等、健康経営を積極的に実践し、組織の活性化を図ってまいります。

 ④ 物流体制の更なる強化

 コロナ禍においても、従業員の感染防止を図りつつ、中核子会社のMAL(Medical Active logistics)事業部を中心に、物流体制の維持に万全を期し、医療資材の安定供給を確保してまいります。

 また、当社グループの持つ物流ネットワークを有効的に活かし、物流の更なる効率化と顧客対応のスピードアップにより、物流面における競争力強化を図ってまいります。

 ⑤ デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進

 顧客視点での価値創出に向け、ビジネスモデルや業務プロセス、企業文化の改革を行いながら、当社グループの企業価値を高めるツールとしてのDXを推進してまいります。営業や物流のみならず、全ての業務プロセスに対し検討を行ってまいります。

 ⑥ ガバナンスと内部統制の強化

 当社グループは、法令遵守はもとより、企業倫理への取り組みの重要性を認識するとともに、変動する企業環境に対応した迅速な経営意思決定と経営の健全性向上を図ることによって、企業価値を継続して高めていくことを経営の最重要課題の一つとして位置付けております。その実現のために、株主の皆様をはじめ、お客様、取引先、地域社会、従業員等のステークホルダーとの良好な関係を築くとともに、株主総会、取締役会、監査等委員会、会計監査人等、法律上の機能制度を一層強化・改善・整備しながら、コーポレート・ガバナンスを充実させてまいります。また、中核子会社において当期に発生した債権取立不能事案を踏まえ、再発防止策を策定し、与信管理、債権管理の強化を図ってまいります。

 株主・投資家の皆様へは、迅速かつ正確な情報開示に努めるとともに、幅広い情報公開により、経営の透明性を高めてまいります。

 ⑦ ESG/SDGs視点での経営基盤の強化

 当社グループは、環境的・社会的・経済的側面に配慮しながら、トータルヘルスケアサービスの事業活動に取り組み、地域とともにサステナブルな社会を実現し、企業価値向上を目指すことを重要課題と位置づけ、「ESG基本方針」を策定しております。当社グループの経営理念「地域のヘルスケアに貢献する」は、SDGsが目指す「誰ひとり取り残さない社会の実現」と強く結びついており、掲げるESG基本方針をもって、経営の推進やステークホルダー皆様に対する情報開示を行っております。

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