企業デルソーレ東証スタンダード:2876】「食品業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1) 経営方針

 当社は、日本におけるピザのパイオニアとして1964年に創業しました。以来、ナン・ピタ・トルティーヤなど世界のおいしいパンの製造、チーズ加工などに業務を拡大、さらにお客様に直接お届けできる外食・中食事業を展開し、「トータルフードサービス」へと成長してまいりました。

 この間、経営理念としている「食と食の文化を通じてお客様に満足と幸せを提供する」ことを一貫して追い求め、「食の安全・安心」を第一に掲げて、業績の向上と財務体質の改善を図り、経営基盤の強化に取り組んでおります。

(2) 経営環境および優先的に対処すべき課題

 新型コロナウイルス感染症の「5類移行」により、その影響は限定的になると考えられる一方で、引き続き原材料・資源価格の高騰・高止まりが見込まれており、また為替変動や地政学リスクによる経済活動への影響も懸念されます。消費者の生活防衛意識はさらに強まると想定される中で、食品・外食事業を取り巻く環境は、より厳しさを増すものと思われます。

 当社は2024年11月に創業60周年の節目を迎えます。こうした外部環境やライフスタイルの変化を、当社の強みを活かして新たな戦略を構築するチャンスととらえ、「国内営業」「生産・品質管理」「海外」「R&Dマーケティング」「サステナビリティ」の基本戦略を軸とした、2023年度から2026年度までの事業運営に関する「中期経営計画2026」を策定いたしました。

<<対象期間>>

2023年度(2024年3月期)から2026年度(2027年3月期)までの4年間

<<目標(2027年3月期)>>

 売上高:185億円 営業利益:10億円

 本中期経営計画を指針として、以下に掲げた7つの重点課題に対し、「“おいしい”で世界をつなぐ」をミッションに、今後とも食を担う企業としての社会的責任を果たしつつ、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現してまいります。

① 「食の安全・安心」を最優先にした品質管理体制機能の充実

 当社はISO22000の認証を全工場で取得し、HACCPシステムを取り入れた食品安全マネジメントシステムに従って、製品の安全管理に努めております。さらに、多摩工場および千葉工場では2023年4月24日にFSSC22000認証を取得し、国際基準に従った食品安全管理に努めております。

 引き続き製品に使用する原材料の安全性確認、衛生的な製造環境の維持管理、製造工程の管理・検証を通じて、安心して召し上がって頂ける製品をお届けしてまいります。

② 食品事業における、

 a. 国内営業:取引先・品目毎の営業方針明確化による競争力強化、「デルソーレ」ブランドの浸透

 b. 製造開発/販売管理:生産ライン特性を活かした価値創造・生産性向上、物流効率化

 食品事業における主要取引先である外食業界におきましては、2022年末を境に持ち直しの兆しが見え始めましたが、当事業年度より続く原材料価格、エネルギー価格の高騰により、依然として先の見通しが立ちにくい状況が続いております。一方、食品スーパー・生協等の小売市場におきましては、食料品・日用品を中心に急速な価格転嫁により、消費者の生活防衛意識が高まり、買い控えに繋がるといった現象が顕著に表れています。

 こうした状況を踏まえ、取引先・品目毎の営業方針に基づく組織再編を実施し、チーム営業の強化と複層階コミニュケーションの徹底により、販路・ビジネス領域の拡大、及び営業組織活性化を図ります。また、多彩な生産ライン特性を活かした、販売・製造開発の連携による高付加価値製品の提案や、生産性向上と物流コスト削減も含めた効率化を進めます。

 また、「デルソーレ」ブランドの浸透を図るため、アンテナショップである「デルソーレSHOP」の戦略的活用、オンラインショップの強化、SNSによる情報発信等、様々な施策を展開してまいります。

③ 外食事業における、テイクアウトブランド「おめで鯛焼き本舗」、「京鳥」(焼き鳥・鶏惣菜)を中心とした事業ポートフォリオの再設計

 新型コロナウイルス感染症の「5類移行」等により、徐々に売上の回復が進んでいますが、食材原価や諸コストの上昇に加え、人手不足や居酒屋業態に対する需要変化もあり、依然として厳しい経営環境が続いております。

 このような状況の中、投資効率・トレンド・当社の独自性(強み)を鑑み、テイクアウトブランド「おめで鯛焼き本舗」、「京鳥」(焼き鳥・鶏惣菜)を外食事業の成長ドライバーとして位置づけ、ポートフォリオの再設計を図ります。新規出店はテイクアウト業態に集中するとともに、FC展開の拡大、SNSの活用等により、安定した収益確保を目指します。

④ 海外パートナー企業との協力体制強化、新規海外事業開拓

 北欧リトアニアの海外パートナー企業との取り組み・関係の深化により、日本の顧客ニーズに合った付加価値の高い機能性に優れた商品の共同開発、ラインアップの充実を行い、ヨーロッパの本格的な冷凍パンの販売を強化します。経時変化に強く、再加熱にも適したアメリカ産冷凍チーズについては、惣菜・ベーカリーを中心に「時間が経過してもおいしそうな見た目と焼き立てのような伸び」が高く評価されています。また、輸出についても、国内事業者経由のみならず、グローバル企業との協働により海外マーケットへの参入を図ります。

 こうした取り組みを通じ、海外事業を当社の主軸のビジネスの一環として育成すべく、新たな市場・分野の開拓に努めます。

⑤ 「ONE DELSOLE」を行動軸とした、経営資源の最適配分と人的資本活性化

「“おいしい”で世界をつなぐ」というミッション実現のためには、事業・セグメント単位ではなく、「デルソーレというひとつの組織=ONE DELSOLE」という行動指針のもと、お客様を最優先に、収益を軸とした全体最適を図っていく必要があると認識しています。このため、2023年4月より、旧「食品事業ユニット」及び旧「外食事業ユニット」の営業組織を一元管理するため、「営業ユニット」を新設のうえ、管下組織を統合・再編しました。ヒト・モノ・カネの経営資源の最適配分の実現と、よりスピード感をもった実行力ある組織体制を目指します。

 また、事業環境の変化に対応し続けることが当社の持続的成長を支えるとの認識のもと、従業員各自の特性やスキルを最大限に活かせるよう、ダイバーシティの確保や柔軟なキャリア形成に向けた環境整備、業態を超えた人材育成、活用に努めます。

⑥ システム化、データ活用等による強固な管理体制構築と経営の効率化

 先行きの不透明な事業環境が続く中、消費者ニーズや価値観の多様化への対応が求められております。引き続きシステム化、データ活用等による業務の標準化、可視化を進めることで、営業活動・業務の効率化、生産・販売の連携強化、工場生産性の向上を図っていきます。あわせて、情報セキュリティ・BCP対応、拡張性等も意識した経営管理システムの高度化に努めてまいります。

⑦ ガバナンス体制及び内部統制の充実による経営の健全性の確保

 経営の健全性、透明性がより一層求められる経営環境の中、当社は法令遵守を基本として、事業目的や経営の意思決定が迅速かつ確実に伝達され、業務執行が効率的に行われるためのガバナンス・組織管理体制を充実していきます。また取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保する体制の整備にも取り組んでまいります。

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