企業シナネンホールディングス東証プライム:8132】「卸売業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

(1)サステナビリティ

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は次のとおりであります。

 なお、文中の詳細に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 当社グループは、「エネルギーと住まいと暮らしのサービスで地域すべてのお客様の快適な生活に貢献する」を企業理念に掲げ、創業以来90年以上にわたって、お客様にエネルギーをお届けしています。

 昨今、国連サミットでのSDGsの採択やCOP21におけるパリ協定の発効などを契機に、サステナビリティ・脱炭素に関する企業への対応要請が高まっており、事業やビジネスモデルの変革が必要不可欠となっています。

 そういった状況の中、当社グループは、持続可能な社会の実現に貢献し、ステークホルダーの皆様の信頼に一層応えるべく、サステナビリティ基本方針を2022年5月、下記のとおり策定し、2022年6月には、金融安定理事会が設置した「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」による提言への賛同を表明しています。

 シナネンホールディングスグループは、「エネルギーと住まいと暮らしのサービスで地域すべてのお客様の快適な生活に貢献する」という企業理念に基づき、お客様、お取引先、株主・投資家、従業員、地域社会などあらゆるステークホルダーを尊重し、企業活動を通じて「持続可能な社会の実現」に貢献するとともに、当社グループの「持続的な成長」と「企業価値の向上」を目指してまいります。

 

1.脱炭素社会の達成に向けて、社会・環境問題の解決へ真摯に取り組みます。

2.お客様・お取引先との相互の信頼と透明で公正な関係を築きます。

3.個人の人権、多様な価値観を尊重するとともに、働きがいのある職場環境を実現します。

4.安全安心な製品・サービスの提供により、社会生活基盤を支え、持続可能な社会の実現に貢献します。

5.経営情報を適時・適切に開示し、経営の透明性を高めます。

6.法令や社会規範を遵守し、公正、誠実な企業活動を実現します。

 また、2023年4月からスタートした第三次中期経営計画の非財務目標を設定するにあたっては、国際的なガイドラインを参照しつつ、当社グループとステークホルダーの皆様にとって重要と考える社会課題を、網羅的にリストアップしました。そのリストアップした課題について、当社グループのミッションとバリューを踏まえ、課題の重要度と緊急度の両面から検証を行った後、経営陣での議論、取締役会の決議を経て、気候変動への対応として「脱炭素社会に対応した事業構造への転換」を、人的資本経営の一環として「社員の市場価値の向上」の2つを、第三次中期経営計画の非財務目標に設定いたしました。なお、サステナビリティへの取組みとして、当社グループのマテリアリティ(重要課題)についても、同じ内容を掲げています。

①ガバナンス

 当社グループでは、気候変動への対応を重要な経営課題と捉え、当社代表取締役社長を委員長とした「サステナビリティ推進委員会」を2022年度より設置し、サステナビリティ全般に関する課題をグループ全体で把握し、具体的な対応策や目標設定について協議を行っています。

 サステナビリティ推進委員会は、リスク・コンプライアンス委員会の委員長であるチーフ・コンプライアンス・オフィサーを副委員長とすることでグループ全体のリスク管理の網羅性を高め、グループ全体の取り組みを管掌する関連部門責任者を委員とすることで、事業との連動性を強化する体制としています。

 委員会での議論・決定内容は取締役会に適宜報告し、取締役会においては対応策の承認と必要な助言を行う体制としております。

 また、委員会の取り組み進捗状況については年1回以上委員会より取締役会に報告する体制としています。

<サステナビリティ推進体制図>

②戦略

 当社グループでは、気候変動への対応を重要な経営課題として認識しており、気候変動におけるリスク及び機会のシナリオ分析を実施しています。分析の対象は想定される財務インパクトの大きさから、当社グループ売上高の80%以上(2021年度実績)を占める石油事業、ガス事業としています。

 分析の時間軸は、移行リスク、物理的リスクが大きく顕在化する2050年を分析時間軸と設定し、4℃・2℃それぞれのシナリオについて分析を行っています。

 リスク分析の手法としては、SDGs目標やTCFD推奨開示項目から当社グループの事業と関連が深い項目を特定し、移行リスク、物理的リスクのそれぞれの算定を行っています。

 分析作業は事業への影響度が高い移行リスクを中心とし、物理的リスクでは主に自社で所有する不動産に対する自然災害の影響度合いを算定しました。

 各項目に対してリスクと機会を整理し、発生時期を短期・中期・長期、影響度を小・中・大に分類しています。

区分

項目

リスク

機会

発生時期

影響度

移行

リスク

政策

規制

炭素税・炭素価格の導入

・炭素価格導入による化石燃料の需要減

・炭素価格導入による燃料調達コスト増

中~長期

脱炭素目標の設定

・未達時のクレジット購入コスト増加

・達成時のクレジット販売による収益増加

中~長期

市場

エネルギーミックスの変化/エネルギー価格の増減

・運送費のエネルギー調達コスト増

・エネルギー価格高騰による需要減

・再生可能エネルギー事業の収益拡大

・石油代替燃料の販売拡大

短~中期

脱炭素製品の市場シェア向上

・電気自動車、水素自動車の普及によるガソリン需要減

・LPガスの低炭素燃料推進

短~中期

技術

脱炭素・低炭素新技術登場

・バイオプラ等、脱炭素素材の普及による石油等の売上減

・環境対応の車両等の機器導入コストの増加

・環境配慮車両の燃費向上、物流効率化に伴うコスト減

・スマートメータ導入・配送効率化による運送費の削減

短~中期

中~大

新技術開発への投資リスク

・再生可能エネルギー等の投資対象における、投資コスト増加および投資対象の陳腐化

・再生可能エネルギー等への投資における収益拡大

中~長期

レピュテーション

消費者の脱炭素選好による需要変化

・石油・ガス事業へのダイベストメントが加速する事による資金調達コスト増加

中~長期

ステークホルダーからの懸念の増加

・気候変動対応の要請増による対応コスト増

中~長期

小~中

物理的

リスク

急性

リスク

台風/豪雨による水害の発生

・保有資産の毀損復旧費・対策費・保険料の増加

・営業可能日利用制限による収益減少

・配送遅延・事故の増加に伴うコスト増加

・サプライチェーン分断による事業継続への影響

・浸水リスクの高地域の物件の資産価値減少

・ライフライン分断にともなうLPガスの備蓄増加

短~中期

慢性

リスク

海面水位の上昇

・湾岸エリア等に所在する工場、施設への浸水

・物件の移転コスト

中~長期

平均気温の上昇

・平均気温・水温上昇に伴う、ガス需要の低下

中~長期

 リスク・機会の評価の中で選定した項目のうち、影響度が高い以下の項目について、関連するシナリオとパラメータの選定を行い、4℃・2℃それぞれのシナリオに関する財務インパクト評価を行っています。

 シナリオ分析により特定した項目については、リスクの最小化、機会の最大化を実現すべく、中期ビジョン(2023~2027年度)に反映させており、今後戦略のレジリエンスを高めてまいります。

<影響度が高い項目>

気候変動による売上の変化

気候変動による費用の変化

需要減に伴う販売量減少
・炭素税・炭素価格の導入によるエネルギー価格の高騰とそれによるエネルギー需要減
・水素・電気自動車等の普及に伴う需要減
・脱炭素素材普及に伴う石油等の需要減
・気温上昇・水温上昇に伴うガス需要減

炭素税・炭素価格の導入に伴う費用の増加
・炭素税・炭素価格の導入による費用の増加
・炭素排出量未達に伴う炭素クレジットコストの費用増加

再エネ事業の販売拡大

運送費の増加
・エネルギー価格(ガソリン代、軽油代等)の高騰に伴う運送費の増加
・EV車両等の設備投資と運送コストへの価格転嫁による運送費の増加

化石代替燃料の販売拡大

設備投資の増加
・台風・洪水等の水害に伴う設備費の増加

③リスク管理

 当社グループは、気候変動関連の規制や事業への影響等のリスク要因を幅広く情報収集・分析しています。

 留意すべき重要な機会とリスクについては「サステナビリティ推進委員会」で評価・特定を行い、事務局である成長戦略部が監督・モニタリングを実行します。

 また、チーフ・コンプライアンス・オフィサーがサステナビリティ推進委員会の副委員長とリスク・コンプライアンス委員会の委員長を兼任し、両委員会で問題を共有することで、組織のリスク管理を統合しています。

④指標及び目標

 当社グループは、気候変動のリスク及び機会を評価・管理するための指標としてGHG排出量と炭素生産性の2つを設定し、事業成長とGHG排出量の削減を同時に実現してまいります。

<GHG排出量>

 Scope1~3全体の排出量を算定した上で、削減目標としては自社努力による削減余地が大きいScope1、Scope2に対象を絞り目標を設定しています。

対象年度

削減目標

2030年度

Scope1+Scope2 50%削減(2016年度対比)

2050年度

Scope1+Scope2 カーボンニュートラル(排出量実質ゼロ)

<炭素生産性>

 事業成長と共に環境負荷が低い企業グループへと変革を遂げるべく、より少ない炭素排出量で効率的な企業活動を行う指標として設定しています。

対象年度

削減目標

2027年度

6%向上(2016年度対比)

※炭素生産性=売上総利益÷GHG排出量(Scope1~3)

Scope1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)

Scope2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出

Scope3:Scope1、Scope2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他社の排出)

 なお、当社グループの気候変動に関する考え方及び取組の詳細は以下をご参照ください。

 https://sinanengroup.co.jp/sustainability/environmentalinitiatives/responsetotcfd/

(2)人的資本

 当社グループの人的資本に関する考え方及び取組は次のとおりであります。

 なお、文中の詳細に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

①戦略

 当社グループは2027年に創業100周年を迎えます。2020年に有志社員の声から始まった風土改革の活動の中で、100周年の組織ビジョンをSpiral Up Company(選ばれ続ける人と組織へ)と定めました。組織ビジョンを達成するために、意識・行動・コミュニケーションの面から変革を推進するための風土改革と、仕組みの面から変革を推進する働き方改革に取り組んでいます。取り組みの本質は社員個人の尊重を前提とした社員一人ひとりの“個の成長”であり、「社員の市場価値の向上」が企業価値向上につながるとの考えを基に活動を進めています。

<社員の成長を推進する取り組み>

(人財戦略)

 当社グループでは、事業拡大を実現していくうえで、「人財」を最も重要な財産の一つと位置づけています。2020年には、年功序列を見直し役割を重視した新たな人事制度への改定を行い、適材適所を重視した人員配置を行うと共に、優秀な人財の確保に努めています。育成面については、多様性を重んじ、機会差別のない階層別研修・選択型研修に加えて、意欲と能力を優先した選抜型研修を整備しています。

 今後も引き続き、多様な人財が仕事と生活の調和を図りながら、最大限の能力を発揮できる職場環境や企業風土の醸成に取り組んでいきます。

(風土改革)

 当社グループの風土改革の本質は社員一人ひとりの“個の成長”です。これは風土改革が始まった初年度から一貫して発信されており、当社代表取締役社長と社員が直接話す機会(Face to Face Session)では、3年間で全国の拠点約100拠点以上、累計550名ほどの社員との会話の中で繰り返し伝えています。また、心理的安全性の確保を通して、社員の意見やアイデアを歓迎し、自由闊達な組織風土を形成、アントレプレナーシップを持った社員を育成していきます。

(働き方改革)

 働き方改革における最上位目的を“世の中から選ばれ続ける人と組織へ”と定め、これを実現するために、①ワークライフバランス実現、②多様な働き方推進、③キャリア開発、④仕事の質向上の4つのテーマに対し、施策を進めています。2019年度に48%だった有給休暇取得率は、2022年度に57%まで増加しました。

 また、社員の成長に資する働き方改革の一環として、5つの新制度(副業制度、育児休業取得中の社員を対象とした学習支援、70歳までの再雇用制度、治療と仕事の両立支援、自己都合退職者再雇用制度)の構築に取り組みました。特に、育児休業取得中の学習支援制度については、女性社員のキャリアアップの壁となる出産育児期と昇格時期の重なりをどうすれば解消できるかを考え、企画を進めました。今後は、業務効率化・各種制度の整備やデジタル化の推進などを通じて働きやすさを向上させると共に、社員一人ひとりが自らの人生や働き方を見つめ直し、主体的にキャリアを形成していける機会を創出し、働きがいも向上させていきます。

参考リンク

 プレスリリース 働き方改革の一環として新たに5つの人事制度を2023年4月より導入

https://sinanengroup.co.jp/news/hd/230411617

(人財育成)

 2020年度に人事制度の見直しを実施しました。この取り組みは、組織の効率性と競争力を向上させることを目的としており、社員のモチベーション向上や能力開発に焦点を当てています。2022年度まで3年間の運用の中で出てきた課題は、都度プロセスを見直し、社員の成長を促進する仕組みとなるよう改善に取り組んでおり、優れた成果を上げる社員を適切に評価し報いる仕組みを構築しています。また、育成体系については、経営人財育成のための仕組みとして人財パイプラインの考え方を2022年度に導入し、一般社員の上位層から課長級、部長級、経営層につながるそれぞれの階層ごとにカスタマイズした研修を実施しています。

(配置転換)

 適材適所の配置転換を実現するために、年に1回自己申告書を用いて上司部下間でキャリア志向を共有しています。新たに取り組みたい業務内容や働く場所について、上司との面談を実施し、翌年の配置計画に活かしています。また、2022年度から、社内の募集に対し、自ら手を挙げて応募できる社内公募制度を開始しました。今後は、キャリア開発研修や社内公募制度の拡充を行うことで、さらに社員が自律的にキャリアを構築できる仕組みづくりを推進していきます。

(女性活躍推進)

 創業100周年である2027年度を目標に、女性管理職の比率を20%にすることを掲げ、女性活躍の推進に取り組んでいます。2022年度には、グループ内の女性社員で構成されるコミュニティを立ち上げ、女性社員自身がキャリアアップや働きやすい環境について意見を交わし、半年間の活動を通じて、会社への提案としてキャリア研修の企画や社内留学制度など、成長を重視した施策をまとめました。これらの提案は経営層にプレゼンテーションされ、翌年度以降の人事施策に取り入れる予定です。今後は、将来的に女性社員が組織の意思決定に関与する機会を増やすために、ダイバーシティ推進の体制を強化し、生き生きと自分らしく働ける環境づくりに取り組んでいきます。

参考リンク

 コーポレートサイト ダイバーシティ&インクルージョン

https://sinanengroup.co.jp/sustainability/social/employee/di.html

②指標及び目標

 当社グループでは、社員の成長を促すための施策と、成長した社員に選ばれ続ける組織であるための職場環境整備を同時並行で進め、企業価値の向上につなげていきます。また、その中でも特に重要と考える「エンゲージメント」「ダイバーシティ&インクルージョン」「教育投資」の観点から、それぞれ下記の目標を設定しています。

「エンゲージメント」

 会社の存在意義や事業の社会貢献性、ミッション、ビジョンなどを魅力的に発信し、学ぶ意欲のある社員には教育機会を与えキャリア形成を仕組み化し、多様な社員が活躍できる環境を整備することで、エンゲージメント指数(組織風土調査における「満足度」指数)を、2022年度の3.3から、2027年度に4.0以上へ向上させていきます。

「ダイバーシティ&インクルージョン」

 ダイバーシティを推進し新たな価値を創出すべく、まずは女性社員を積極登用し多様な視点を経営に反映させるため、女性管理職比率を2022年度の5.1%から2027年度に20.0%へ向上させていきます。

「教育投資」

 成長する個人を会社の仕組みとしてサポートすべく教育機会を拡充させるため、社員一人当たりの年間教育訓練時間を、2022年度の16.4時間から2027年度に25.0時間まで増加させていきます。

指標

実績

目標

エンゲージメント指数

2023年3月期

3.3

2028年3月期

4.0以上

女性管理職比率

2023年3月期

5.1%

2028年3月期

20.0%

社員一人当たりの

年間教育訓練時間

2023年3月期

16.4時間

2028年3月期

25.0時間

<今後の展開>

 2023年度からスタートした第三次中期経営計画の非財務目標として 「社員の市場価値向上」を掲げています。当社グループでは社員の成長が企業価値向上へつながるという考えを根本として、社員の能力開発や組織全体のパフォーマンス向上を図り、持続可能な成長に貢献します。具体的には、

①成長意欲のある社員に対し、学ぶ機会を増やすこと

②自律的なキャリアの構築を支援するために、キャリア開発研修だけでなく、公募制度の拡充など人事制度の見直しを実施すること

③社員のエンゲージメントを向上させるため、職場環境の整備やビジョン・方針をわかりやすく伝達すること

④社員が健康で活気に満ちた働き方ができるよう、健康経営を推進し、健康経営優良法人 大規模 ホワイト500認定の取得を目指すこと

⑤女性活躍や障がい者雇用に留まらず、多様な価値観をイノベーションにつなげるため、ダイバーシティ&インクルージョン施策の充実を行うこと

 以上の施策を推進していきます。

参考リンク

■第三次中期経営計画の詳細に関するお知らせ

https://ssl4.eir-parts.net/doc/8132/tdnet/2279313/00.pdf

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