企業クリヤマホールディングス東証スタンダード:3355】「卸売業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは約85年の歴史で培った技術と信頼を基に、「顧客の信頼をもとに、たゆまなく発展する会社」の経営理念と以下のグループ基本方針の実践によって、株主、顧客、地域社会、全従業員との良好な信頼関係を築き、環境、安全のコンセプトを守りながら社会的貢献に努めてまいります。

<クリヤマグループ基本方針>

 1. 多様な人財の価値を活かし、地域に根差したグローバル経営を推進する

 2.KURIYAMA VALUEのもと業界をリードする創造性を発揮する

 3.環境問題とステークホルダー全体に配慮した企業行動

 北米におきましては、ホースメーカーとして、研究、開発、製造、販売を含めた一体型の経営を推進してまいりました。また、北米全土の物流拠点の拡充により、供給機能の改善を通じた顧客満足度の更なる向上に挑戦しております。欧州及び南米におきましては、ゴム製レイフラットホースの製造販売を行っており、北米事業や新設するオセアニア事業との融合を図りながらグローバル展開を加速させてまいります。一方、日本国内では、建機・農機のTier1サプライヤー、スポーツ施設、鉄道・文教・商業施設向け床材の販売及び施工、スポーツアパレルの販売と多角的に事業を展開しており、高い品質と迅速な顧客対応力を強化し、事業ポートフォリオの最適化を図り、安定した収益確保を実現してまいります。

 加えて、グループの中核として再編する研究・開発機関において、当社グループの競争力の源泉である研究・開発機能を強化してまいります。

 また、当社グループは、地域社会に身近な幅広い分野の製品を取り扱っているため、持続可能な社会の実現を目指し、地球環境や人々の安全・安心を追求した製品の開発と拡販、ダイバーシティの推進、コーポレートガバナンス改革やSDGs「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」及びESG「Environment(環境)」、「Social(社会)」、「Governance(ガバナンス)」に関わる取組みを進めてまいります。グローバル企業として経営成績を高め、経営を安定させるためにも、海外グループと連携を深め、自然体でSDGs及びESGを推進できるグローバルカンパニーを目指してまいります。

(2)目標とする経営指標

 目標とする経営指標につきましては、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益を掲げております。通期(2024年12月期)の連結経営目標は、対米ドル為替レートを140円と想定し、売上高730億円、営業利益44億円、経常利益49億円及び親会社株主に帰属する当期純利益33億円としております。

 なお、当連結会計年度の経営成績におきましては、売上目標710億円に対し0.9%増の716億72百万円となり、営業利益は目標42億円に対し5.5%減の39億71百万円、経常利益は目標46億円に対し1.7%減の45億20百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は目標33億円に対し14.9%増の37億93百万円となりました。

(3)経営環境

 世界経済の成長は、金融引き締めによる需要押し下げの効果が顕在化する等、減速が予想されます。加えて、地政学リスクの拡大、急激な為替変動、中国経済の低迷長期化等、内在する様々な不確定要素により状況が変化することが懸念されます。

 このような環境下において、当社グループは100年企業を見据えた持続的な企業価値向上を目指し、グループを横断した研究開発機能の集約、DX推進、次世代を担うグローバル人財の育成と従業員エンゲージメント向上のための人的資本投資を強化してまいります。

 アジア事業の産業資材事業では、建機・農機のグローバルTier1サプライヤーの地位を確立するため、当該市場における尿素SCR用モジュール・タンク等の更なるシェア拡大に取り組んでまいります。また、北米地域の未開拓市場へ参入するための事業基盤を整備することで産業資材事業のグローバル展開を加速してまいります。

 スポーツ・建設資材事業では、競技性に加えて保温性やクッション性に優れた「タラフレックス」(弾性スポーツシート)の拡販に注力し、防災拠点となる体育館等の文教施設への採用件数増加に努めてまいります。また、循環型社会に貢献する商品開発を推進し、鉄道施設の安全対策強化や商業施設等の再開発事業での需要を的確に捉え、スポーツ・商業施設等の総合床材No.1ブランドを目指してまいります。

 その他事業のイタリアのスポーツアパレルブランド「MONTURA」では、トップアスリートとのスポンサー契約による市場認知度向上を図りながら、国内固有のニーズに沿った商品ラインナップを拡充することで市場への波及効果を高めてまいります。

 グローバルホース事業では、産業用総合ホースメーカーとして品質と信頼のNo.1ブランドを目指した取り組みを推進してまいります。

 北米事業では、本社物流倉庫の移転・拡張等による物流機能の最適化を図り、顧客満足度向上と機会損失回避のための事業環境を整備してまいります。また、米国インディアナ州にて消防用ホースの内製化に着手することで、米国消防機関における商圏拡大を推進してまいります。

 欧州・南米・オセアニア事業では、地産地消による市場優位性を活用し、スペイン、ポルトガルをはじめとした欧州域内及びアルゼンチンの消防機関向けや灌漑を含む農業分野のシェア拡大に取り組んでまいります。また、欧州から北中米・南米、中近東、アフリカへの輸出に加え、オーストラリアに新設した子会社を起点にオセアニア地域における固有ニーズを満たす供給体制を構築し、収益基盤の拡大と生産稼働率の向上に努めてまいります。

(4)中長期的な会社の経営戦略

 当社グループは「100年企業」を見据え、以下のグローバル戦略を掲げ、更なる成長と発展を目指しております。

 <グローバル戦略>

 1.建機・農機のグローバルTier1サプライヤーとしての地位を確立する

 2.産業用総合ホースメーカーとして品質と信頼のNO.1ブランドを目指す

 3.現地生産・現地販売を推進し、各国の経済発展に貢献する

 また、当社の社是に「企業の生命は、社員の成長と発展によって支えられる」を掲げており、人的資本投資を経営戦略の1つとして捉え、人財育成、ダイバーシティ及び職場環境整備を推進しております。

 加えて、営業面、製造・物流面の自動化、効率化による収益力強化を通じた企業価値向上を目指し、DX推進に積極的に取組んでおります。

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社グループがさらに収益力向上、また企業体質の強化を図るためにも、下記の重点課題に対し、全力をあげて取り組んでまいります。

◆アジア事業

[産業資材事業]

① 建設機械、農業機械、トラック市場向けに排ガス規制関連商品(尿素水識別センサー及び尿素SCR用モジュ ール・タンク等)の開発及び販売強化

② 脱炭素化により広がる電動化案件の受注強化

③ メーカーとしての品質向上及び顧客対応能力強化

④ 各種センサーにおける次世代新商品の研究・開発強化

[スポーツ・建設資材事業]

① ユニバーサルデザインと融合した床材の新規開発と販売強化

② 体育館等の文教施設向けインドア施設用床材「タラフレックス」の新規及び改修物件受注強化

③ 鉄道施設等の安全対策に伴う設備投資需要の取り込み

④ 商業施設向け、都市開発案件における大判セラミックタイル「スーパー・マテリアルズ」等の受注強化

⑤ 中国の関連会社及び協力会社との連携強化を図り、高品質且つ安定した供給体制の確保

[その他事業]

① 広告宣伝活動によるイタリアのスポーツアパレル「MONTURA」の市場認知度向上と販売強化

② グループ会社連携によるダストコントロール関連事業の商品販売、提案強化

◆北米事業

① 物流体制の再構築による顧客満足度及び収益性の向上

② 製販一体による迅速なサービスと変化する需要に対応した適切な在庫保有によるホース市場でのシェア拡大

③ 地産地消に基づく消防用ホースの内製化促進

④ 欧州・南米事業とのシナジー効果によるグローバル展開の加速

⑤ 廃材リサイクルの推進

◆欧州・南米・オセアニア事業

① グループ会社連携による欧州、南米、オセアニア地域における販売網拡大

② 生産効率の更なる向上による収益力強化

③ 中近東、アフリカ地域等の未開拓市場への深耕

 また、グローバルベースで付加価値ある技術・製品・人財を生み出す研究・開発機関を再編し、グループ横断で情報・技術・知財を集約することで、上記取組みの実効性を高めてまいります。

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