企業兼大株主エフピコ東証プライム:7947】「化学 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営方針・経営戦略等

 当社グループは、「現場主義」「顧客第一主義」を経営理念に掲げ、常に「環境、安全、安心、健康」を追求し、お客様の立場に立った製品づくり、お客様のご期待にお応えする提案とサービスの提供を実践しております。また、循環型社会の構築に向けて「エフピコ方式リサイクル(トレーtoトレー)(ボトルto透明容器)」の普及に努めております。

 当社グループは、「食品トレー容器を通じて、お客様の快適な食生活を創造する企業グループ」を目指し、メーカーとして「もっとも高品質で環境に配慮した製品を」「どこよりも競争力のある価格で」「必要なときに確実にお届けする」を追求しております。マーケティング・製品開発力・提案力・生産技術力・物流ネットワーク・SCMによる安定供給・リサイクル・ITシステムが互いに補完するバリューチェーンをより強化し、お客様の価値を創造し続けることで、持続的成長と中長期的な企業価値の向上を目指した経営に努めております。

(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは連結経営目標として、売上高3,000億円、経常利益300億円の達成を目指しております。目標とする連結経営指標は、売上高経常利益率10%以上、1株当たり当期純利益250円とし、株主還元方針としては、当社グループの親会社株主に帰属する当期純利益に対して、連結配当性向30%を目途としております。

(3) 経営環境

 食品容器市場は、近年、単身世帯や共働き世帯の増加を背景に、弁当・惣菜を中心とした中食市場の拡大と共に成長を続けてきました。今後、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い定着したテイクアウト・デリバリー市場、長期保存が可能な冷凍食品市場や高齢者向けの宅配給食など病院介護食市場の更なる拡大が見込まれます。

 一方で、食品小売業界においては、人手不足に対応した効率化・省力化が求められるとともに、原材料費、人件費や物流費等のコスト増加、食の安全・安心といった衛生面での要求の高まり、CO2削減や海洋プラスチック問題への関心の高まりなど、大きな変化を迎えております。

 このような状況下、安全・安心な食生活を支える当社グループは、容器によってお客様の生産性向上に貢献すること、容器によってお客様の価値を創造すること、結果、お客様の収益拡大に貢献するご提案を行っております。

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

① 環境経営の推進

 当社グループは、業界のリーディングカンパニーとして、エフピコ方式のリサイクル「トレーtoトレー」「ボトルto透明容器」を柱にした事業活動により、循環型社会の実現による持続可能な社会の構築を目指しております。

CO2の削減については、2050年のカーボンニュートラル達成を目指す中長期目標を定めており、目標達成に向けたガバナンス、戦略などについてTCFD提言に基づき公表しております。当社事業拠点におけるCO2排出削減の施策として、再生可能エネルギーや省エネ設備の導入などに取り組むとともに、サプライチェーン全体におけるCO2排出削減に関しては、再生原料を使用しない石油由来製品と比較して30%のCO2削減効果を持つエコ製品の販売を推進しております。

 再生可能エネルギーの導入については、関東地区及び中部地区の自社工場に設置した太陽光発電設備が稼働しており、2024年3月には関西地区にも太陽光発電の導入を予定しております。これにより使用済みトレーリサイクル工場における再生原料製造工程をすべて再生可能エネルギーでまかなうことが可能となり、エコトレーのCO2削減効果が30%から37%に上昇する見込みです。

 引き続き、技術は進歩するという前提のもと、各種リサイクル手法の調査研究や紙・バイオマスなどの新素材の情報収集を進めるとともに、環境配慮設計による業界トップクラスの環境負荷の低い容器の開発を通し、事業活動に伴う廃棄物の発生抑制及び再資源化の取り組みを進めます。加えて、2020年3月に創設したエフピコ環境基金を通じて環境保全等をテーマに活動するNPO団体等への助成を行っております。当社グループ社員も助成先団体の活動に参加することにより、地域の皆様とともに持続可能な社会の構築を目指しております。

② 人材の確保と定着

 当社グループは、事業の継続にあたっては、優秀な人材の確保・定着が最も重要であると考えております。過去数年間の取り組みとして、退職金制度の見直しやグループ製造会社における各種手当の改定などを行ってまいりました。2023年4月からは、グループ製造・物流会社における現場社員の給与水準について平均10.7%の大幅な引き上げ及び製造会社における休日日数の増加を決定しております。また、製造・物流現場における自動化設備の導入や空調機器の設置、住環境については快適に暮らせる単身者用社宅(ピコハウス)を整備するなど、社員の待遇改善を図っております。

③ 技術革新と製品開発

 当社グループは、最新鋭の生産設備の導入と更新を行うとともに、製品の軽量化、新機能開発、新素材開発など、総合的な技術革新を推し進め、高品質で高付加価値な製品、機能性を高めた製品等、お客様のニーズに対応した製品を開発しております。

④ マーケティングと価値創造の提案

 当社グループは、テイクアウト・デリバリー市場の定着や、冷凍食品市場の拡大など変化を続ける食市場に対し、お客様のニーズや課題を把握し最適な提案を行うとともに、新製品の開発に繋げております。

 また、CO2削減による環境への取り組みや人手不足に対応した作業生産性向上のための改善提案、流通コストの削減に対してエフピコのもつ物流ネットワークの提供等、小売業界が抱える問題に対しトータルで提案しております。

⑤ 供給体制の強化

 当社グループは、全国を網羅する生産・物流ネットワークやサプライチェーンマネジメントシステムの運用により、安定供給及びトータルコストの最適化を目指しております。2023年1月の関西工場・関西ハブセンターの稼働により、当社拠点配送センターから半径100㎞圏内で主要都市を含む全人口の85%をカバーする生産・物流ネットワークが完成いたしました。また、生産部門における産業用ロボットの導入、物流部門における音声ピッキングシステムの導入、無人搬送車(AGV)・無人フォークリフト(AGF)の導入や自動ソーター出荷システムの配置など、省人化を図るとともに作業生産性を向上させております。

⑥ 社会的責任を重視した経営

 当社グループは、食品容器の製造や回収した使用済み食品容器の選別など基幹業務において、障がいのある人材の活用を進めるとともに、お取引先様を中心に、障がい者雇用を創出するサポートも行っております。

 また、お客様の事業活動の継続に寄与するため、全国の主要物流22施設すべてに非常用発電設備を設置し、72時間の電力を確保できる体制を整えております。災害などによる停電の際にも物流機能を維持し、食のインフラを支える企業として安定供給に努めております。

⑦ 知的財産権の強化

 当社グループは、製品の独自性・差別化を市場においてより確実なものとするため、特許や実用新案・意匠登録などの申請を進め、知的財産権の取得により企業価値を高めております。

⑧ ディーセントワークの推進

 当社グループは、社員一人ひとりが個々の能力や特性を最大限に発揮してその役割を果たし、やりがいや充実感を持ちながらいきいきと働ける環境を作ることが、企業価値の向上につながる経営課題の一つであると考えております。このような考え方の下、時差出勤制度の導入、5日間の連続有給休暇取得の義務化、時間単位の有給休暇制度導入、定年年齢を60歳から65歳までの間で選択できる選択式定年制度の導入などにより、自身のライフスタイルに合わせ、様々な働き方ができる取り組みを進めます。さらに、「健康経営優良法人(ホワイト500)」の認定を目指すとともに、当社子会社においても「健康経営優良法人(中小企業法人部門)」などの認定を受けられるよう、エフピコグループ全体で健康への取り組みを強化しております。

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