企業兼大株主エスペック東証プライム:6859】「電気機器 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

(1)サステナビリティ全般に関する考え方及び取組

 企業理念THE ESPEC MINDには二つの重要な考え方があります。一つは「企業は公器」であることです。私たちは事業や企業活動を通じて社会に貢献する企業でありたいと考えています。二つ目は、エスペックは「ステークホルダーとの価値交換性の向上を目指す」ということです。これは、ステークホルダーのみなさまとの間で、お互いにとってより良い関係を築いていきたいということです。当社のサステナビリティ経営はTHE ESPEC MINDの実践であり、ESPEC Vision 2025の達成に向けた取り組みそのものです。当社は、こうした企業理念の実践と長期ビジョンの実現に向けた事業活動により「経済的価値」と「社会的価値」の創出と向上を図り、持続的成長を目指してまいります。

ESPEC Vision 2025/将来像

■エスペックの姿

・グローバルに〈環境〉をインテグレートするエスペック

・先端技術の安全・安心に貢献する企業

・クリエイティビティとバイタリティにあふれる成長企業

■エスペックの事業

・世界の先端技術にとって不可欠な存在となっている

・新ニーズへの一番乗りとなっている

・世界の市場における強力な販売・サービス体制を持っている

■エスペックの文化

・冒険心にあふれた構成員の活動によって、より「プログレッシブ」な文化が実現している

エスペックの「サステナビリティ経営」

 企業理念の実践と長期ビジョンの実現に向けた事業活動により「経済的価値」「社会的価値」の創出と向上を図り、持続的成長を目指してまいります。

サステナビリティ方針

・企業理念「THE ESPEC MIND」の実践により、「経済的価値」と「社会的価値」の創出と向上を図ります

・ステークホルダーとのより良い価値交換により持続的成長を目指します

・ESPEC Vision 2025のもと、「環境創造技術」をかなめとした事業活動を通じて地球環境や社会課題の解決に貢献します

・サステナビリティに関する情報開示を積極的に行います

エスペックのステークホルダー・エンゲージメント

 私たちは社会に貢献する企業であり続けるためにステークホルダーとのエンゲージメントを大切にしています。そのため、エスペックが2025年までに果たしたい「約束」をステークホルダーごとに設定しました。これをもとに、各ステークホルダーとの対話を重視し、日常のさまざまな機会や仕組みを通じてコミュニケーションの活性化に取り組んでいます。私たちはステークホルダーとの価値交換性を高めるために重要なことは何かを常に考えながら活動し、お互いにとってより良い関係を築いてまいります。

ESPEC Vision 2025/ステークホルダーとの約束

■エスペックと従業員

・貢献に応じた明瞭な分配と待遇

・意欲と能力ある人材への多彩な「成長支援」と「活躍機会の提供」

・多様なワークスタイルに対応する環境の整備

■エスペックと顧客

・どこよりも最適な機能のひと足早い提供

・常に進化し続けるパートナー

■エスペックと株主

・成長機会の永続的探求

・現在と将来の的確な発信

・「説明できる経営」の堅持

■エスペックと取引先

・フェアな取引

・提案・意見の歓迎

■エスペックと地域社会

・地域社会の文化と伝統の尊重

・能動的かつ良質なコミュニケーション

※ステークホルダー・エンゲージメントの主な取り組み(ステークホルダーごとの主な対話の方法・機会)に関する詳細は、サステナビリティレポート2022をご参照ください。

エスペックのマテリアリティ(重要課題)

 マテリアリティ(重要課題)の特定にあたっては、まず、GRIスタンダードやSDGs(持続可能な開発目標)、外部調査などを参照し社会課題を抽出しました。次に、抽出した課題について、THE ESPEC MINDやESPEC Vision 2025との整合性などの観点から、持続的成長を図るために取り組むべき課題の選定を行いました。これらの選定した課題について執行役員会で協議・決定し、当社のマテリアリティとして特定しました。

 なお、当社は長期ビジョンESPEC Vision 2025の達成に向けて、2022年度から最終ステージである中期経営計画「プログレッシブ プラン2025」を推進しています。「プログレッシブ プラン2025」の策定にあたっては、当社が特定したマテリアリティを各経営戦略に落とし込んでおり、社会課題の解決に貢献する事業の強化と、E(環境)S(社会)G(ガバナンス)に視点をおいた経営基盤の強化に取り組んでおります。

 マテリアリティとSDGs目標

①ガバナンス

 2019年度にサステナビリティ推進室(2022年度よりサステナビリティ推進本部)を設置し、サステナビリティの推進やSDGsの達成に貢献する取り組みを強化しております。2022年6月には、サステナビリティ推進本部長に取締役が就任いたしました。サステナビリティ推進本部は、サステナビリティ方針やマテリアリティ(重要課題)の策定・見直し、中期経営計画および環境中期計画への反映、サステナビリティ情報開示の役割の中心を担っており、サステナビリティの取り組みに関する進捗と課題について取締役会および執行役員会にて報告を行っています。取締役会は本報告を受け、サステナビリティの取り組みについて議論・監督を行っております。また、サステナビリティ推進本部は、内部統制システム委員会、情報開示委員会、全社環境管理委員会と連携し、全社におけるサステナビリティ経営を推進しております。

②リスク管理

 当社は、サステナビリティに関連するリスクを識別・評価するためリスク管理委員会を設置し、内部統制システム委員会と一体で運用し、サステナビリティ推進本部と連携することでリスク管理の徹底を図っております。リスク管理委員会はリスクについて影響の高さと対策状況に応じて4つの象限に分類し評価を行っております。また、象限ごとに対応方針を決定し、主管部門の活動に反映しております。

(2)地球環境に関する考え方及び取組

 当社は2022年度より第8次環境中期計画(計画実施期間2022~2025年度)をスタートし、特に地球温暖化対策と生物多様性保全活動を中心に取り組んでおります。

<地球温暖化対策>

 環境負荷低減に向けた技術を開発されるお客さまへの製品・サービスの提供を通じて、温室効果ガス排出量の低減に貢献してまいります。また、低GWP(地球温暖化係数)冷媒の搭載や省エネなど環境配慮型製品の開発を進めるとともに、取引先に対し、2025年までにSCOPE 1・2排出量を20%削減することを要請するなど取引先と一体となった活動を強化しております。さらに、当社は2020年より再生可能エネルギーの事業所への導入を進めており、2021年度に国内拠点への導入を完了しております。今後は自家発電比率の向上や海外拠点への再生可能エネルギーの導入を進めてまいります。

 当社は2021年12月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言への賛同を表明し、気候変動に関する情報を開示しております。また、国際的な非営利団体CDPが公表した「CDP気候変動レポート2022」において、3年連続Bスコアに認定されるとともに、「サプライヤーエンゲージメント評価」において最高評価のAスコアとなり「サプライヤー・エンゲージメント・リーダー」に初めて選定されました。

<生物多様性保全活動>

 森づくりや水辺づくりなど環境保全事業を通じて生物多様性保全に取り組む企業の活動を支援してまいります。また、当社の生物多様性保全活動の拠点である神戸R&Dセンターでは、社員と家族が在来苗木を植栽し育てた森やビオトープ、地元六甲北部の植物で構成した屋上草地を設置しており、生物多様性に配慮した事業所として第三者認証「ABINC(いきもの共生事業所)認証」の取得や、緑化優良工場等表彰制度(通称:全国みどりの工場大賞)「近畿経済産業局長賞」の受賞など社外より高い評価をいただいております。

 2022年11月には、創業75周年事業として、林野庁「法人の森林制度」を活用した新しい生物多様性保全活動「エスペック50年の森」をスタートいたしました。苗木を植樹し、生物多様性豊かな森を育むことで環境への貢献を目指すとともに環境教育の場としても活用してまいります。なお、2022年8月には、兵庫県立大学と「SDGs推進」に関する協定を締結いたしました。生物多様性保全や環境・エネルギー問題の解決に連携・協力してまいります。

■気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)への対応

 当社は2021年12月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言への賛同を表明いたしました。TCFDの提言に基づき積極的に情報開示を行ってまいります。

a.ガバナンス

 代表取締役執行役員社長を委員長とする全社環境管理委員会において、四半期ごとに環境課題に対する実行計画の策定と進捗管理を実施しております。取締役会は本委員会の報告を受け、環境課題への対応方針などについて議論・監督を行っております。代表取締役執行役員社長は執行役員会の議長を担うと同時に、諮問委員会である全社環境管理委員会の委員長を担っており、環境課題に係る経営判断の最終責任を負っております。

b.戦略

2℃未満および4℃シナリオにおける気候関連のリスク(移行リスク・物理的リスク)と機会について、短期・中期・長期の視点で事業影響や財務影響を評価しております。この評価をふまえ当社戦略のレジリエンスを検証しております。

 気候関連リスク・機会に対する事業インパクト(財務影響と事業リスク)評価と当社の対応

 影響時期:短期10年以内、中期10年~30年、長期30年超

 財務影響度:★1億円以内、★★1億円~10億円、★★★10億円超

c.リスク管理

 リスク管理委員会と全社環境管理委員会および環境マネジメントシステム(ISO14001)において、リスクの識別・評価を実施し、発生頻度やインパクトから優先順位付けしたうえで対策を決定し、進捗を管理しております。重要リスクについては取締役会に報告し、取締役会による監督体制のもと当社戦略に反映しております。

d.指標・目標

2030年までのグループ全体の温室効果ガス排出量削減目標を4カ年ごとに設定する環境中期計画に展開しております。

・SCOPE1+2  2030年までに60%削減、2025年までに55%削減(2019年度比)

・SCOPE3   2030年までに30%削減、2025年までに10%削減(2019年度比)

※TCFDに基づく情報開示に関する詳細は、サステナビリティサイトをご参照ください。

https://www.espec.co.jp/sustainability/env/climate/tcfd.html

(3)人的資本・多様性に関する考え方及び取組

人権の尊重

 当社は企業理念THE ESPEC MINDの「宣言」において、人権の尊重を表明しております。また、エスペックに所属する全ての役員・社員に適用する「エスペック行動憲章・行動規範」においても「基本的人権を尊重し、社内外において、性別・年齢・国籍・人種・民族・宗教・信条・社会的身分・障がい等による差別的取扱、言動は一切行わない」旨を定め、毎年の社内教育を通じて周知徹底を図っております。

人事方針

 会社の盛衰は「人」で決まります。会社にとって「人」が中心であり「人」重視の経営こそが会社発展の原動力です。「社員が主役の会社でありたい」というのが基本的な考え方です。また、高いモチベーションと品格を兼ね備え、チャレンジ精神に富む良質な人材の開発・育成に取り組むことで「社員能力・活力の最大化」を目指しております。

ダイバーシティの推進および中期経営計画

 当社は「ダイバーシティの推進・人権尊重」をサステナビリティにおけるマテリアリティ(重要課題)の一つとして特定しており、意欲や能力のある社員が働きやすく活躍できる組織づくりに力を入れております。2013年度より女性の活躍推進を強化するとともに、シニア社員や外国人など多様な人材の活躍推進に取り組んでおります。

 中期経営計画「プログレッシブ プラン2025」では、基本方針「個と職場の慣性と惰性を打破し、先端技術の実用化に貢献する」のもと、創造性と活力にあふれる組織、自律的な社員が活躍する組織へと改革に取り組み、IoTや次世代自動車分野の技術課題の解決への貢献を目指しております。中期経営戦略の一つである組織開発・人材開発戦略では、社員一人ひとりが自律的に行動し成長できる組織改革を推進しています。2021年度は、個人の能力や資質を人的資本として客観的に測定・フィードバックし、自己開発につなげることを目的として、執行役員と管理職を対象とした360°サーベイと人材アセスメントを実施しました。また、2022年4月には、社員への「貢献に応じた明瞭な分配と待遇」の実現に向け、新たな賃金制度を導入いたしました。

①戦略

 多様性の確保に向けた人材育成方針と社内環境整備方針は以下の通りです。

人材育成方針

 意欲と能力ある人材への多彩な「成長支援」と「活躍機会の提供」

 自身の成長は自分の意志と意欲に大きく左右されます。まさに成長は自分自身のテーマといえます。当社は成長意欲や能力のある従業員に対して、多彩な成長支援やチャレンジできる機会を提供します。

社内環境整備方針

 多様なワークスタイルに対応する環境の整備

 従業員が、安心して思う存分能力を発揮できる環境を会社が整えることは重要であると考えます。人々が望むワークスタイルは時代とともに変化します。当社は適切な範囲の中で、時代の要請する多様なワークスタイルに対応する先進的な職場環境の整備に努めてまいります。

 女性の活躍推進については、目指す姿を明確にし、3つの施策に取り組んでおります。

女性活躍推進の目指す姿

1.管理職となる女性社員、高い専門性を持つ女性社員が多数活躍している

2.女性社員が幅広い職種で活躍している

3.全社的にワークライフバランスが浸透し、社員にとって働きやすい職場環境になっている

・多様性に富んだ創造性と活力ある会社になっている

・様々な働き方ができる会社になっている

・優秀な人材が集まる会社になっている

女性活躍推進に向けた施策

1.女性自身の意識改革

 女性社員のキャリア形成支援を目的としたキャリアデザイン研修や、女性リーダー育成研修などを通じて、女性社員自身の意識改革に取り組んでまいります。

2.女性のキャリアを支援する制度の拡充

 短時間勤務制度の利用期間拡大など、女性のキャリアを支援する制度の拡充に取り組んでまいります。

3.働きやすい職場づくり

 管理職を対象とした女性活躍推進セミナーの開催や、残業時間の抑制に向けた取り組みなどにより、働きやすい職場づくりを進めてまいります。

②指標及び目標

 女性活躍推進に関する行動計画および次世代育成支援対策推進法に基づく行動計画を以下の通り策定しております。

女性活躍推進に関する行動計画

 計画期間:2021年1月1日~2025年12月31日までの5年間

 目標1:新卒採用者に占める女性割合30%以上を確保する。

 取組み:新卒採用の女性を積極的に採用する。

 目標2:女性管理職比率について、10%以上を確保する。

 取組み:管理職候補となる女性社員の発掘と育成。

 目標3:一人あたりの平均残業時間を15時間(/月)以下にする。

 取組み:平均残業時間と、長時間残業が常態化している社員の残業時間の抑制。

次世代育成支援対策推進法に基づく行動計画

 計画期間:2021年4月1日から2026年3月31日までの5年間

1.育児休業取得率

 計画期間中に、男性の育児休業取得率を7%以上にするとともに、女性の育児休業取得率を100%にする。

2.キャリア構築できる環境・風土づくり

 従業員が仕事と育児を両立しながら、キャリアの構築を実現できる環境・風土作りを行う。

3.年次有給休暇の取得率向上

 年次有給休暇の取得率を、全社平均65%以上にする。

※ダイバーシティの推進に関する詳細は、サステナビリティサイトをご参照ください。

https://www.espec.co.jp/sustainability/social/employee/diversity.html

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

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