企業兼大株主イエローハット東証プライム:9882】「卸売業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) サステナビリティ基本方針

 イエローハットグループは、「関わる人すべての幸せ」を第一とする創業精神のもと掲げた企業理念並びに経営理念に基づき、「安全で安心な、人とクルマにやさしい社会づくり」を目指し、サステナブルな社会の実現に貢献してまいります。

(2) サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理

 当社は、経営課題として掲げる環境・社会・ガバナンスに対する取り組みをより一層強化すべくサステナビリティ推進委員会を設置し、サステナブルな社会の実現に貢献してまいります。

(サステナビリティ推進委員会の役割と構成)

 当委員会では、サステナビリティに関わる経営の基本方針の決定、並びに重要課題の特定、目標設定、及び戦略の企画・立案・提言を行います。また、各活動における取り組み状況のモニタリングを実施し、取締役会へ報告いたします。特に、気候変動に関するリスク・機会の選別・評価と対応策の立案は、以下のプロセスで実施しております。

1.当社事業のバリューチェーンの明確化

2.気候変動シナリオの設定と、リスク・機会の洗い出し

3.当社にとって重要となるリスク・機会の特定

4.主要なリスク・機会の財務インパクト算定

5.主要なリスク・機会への対応策検討

 当委員会は、代表取締役社長を委員長とし、委員は、取締役、部門長、その他委員長が必要と認めた者により構成されます。さらに、当社ではリスク管理の専門として「危機管理委員会」が設置されており、先を見越したリスク管理体制の整備について適宜審議しております。

(3) TCFD提言に準拠した気候変動への対応情報の開示

 上記、ガバナンス及びリスク管理を通して識別された当社グループにおける重要なサステナビリティ項目は、気候変動に関する事項であります。

①ガバナンス及びリスク管理

 気候変動に関するガバナンス及びリスク管理は、サステナビリティ推進委員会にて推進・実施しております。詳細については「(2)サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理」を参照ください。

②戦略

(シナリオ分析の前提)

 気候変動がもたらすリスク・機会を特定するために、以下の2つのシナリオを設定して分析を行いました。

・1.5℃シナリオ:脱炭素社会に向けて、政策規制の強化や市場ニーズの変化といった「移行リスク」が顕在化する世界

・4℃シナリオ:気候変動対策が十分にされず、平均気温の上昇や台風の激甚化といった「物理的リスク」が顕在化する世界

 また、シナリオ分析では当社の主力事業である「カー用品・二輪用品等販売事業」を対象として、バリューチェーンを設定し、主要なリスク・機会の特定と財務インパクト算定、対応策の検討を実施しました。

(シナリオ分析の結果概要)

 分析の結果、1.5℃シナリオにおいては、炭素税の導入に伴う原料やエネルギーの調達コストアップ、及び当社のCO2排出量(スコープ1・2排出量)への課税に伴うコストアップの影響が大きいことが分かりました(※)。一方で、脱炭素社会の構築に向けた物流システムの改善によるコストダウンが機会として抽出されました。

 また、4℃シナリオにおいては、自然災害の激甚化に伴う機会損失がリスクとして認識できた一方で、平均気温の上昇に伴う当社製品へのニーズ向上・売上拡大が機会として特定されました。

 こういった当社にとって重要なリスクと機会は定期的に見直し、対応策を明確にして全社の戦略と一体化し推進してまいります。


※当社のCO2排出量への課税に伴うコストアップについて

・2021年度スコープ1・2排出量:24,614 tCO2

・2030年における炭素税の予想価格:10,000 $/tCO2(IEA “World Energy Outlook 2021” より)

2030年において、2021年度と同水準のCO2排出量の場合、320百万円のコストアップが見込まれる結果となりました(1ドル=130円とする)。 一方で、当社が目標としている2030年の目標CO2排出量(21年度比 37.8%減)を達成することで、120百万円のコスト削減が実現できると見込んでおります

(1.5℃シナリオにおける財務インパクト)


※今回調査をした情報をもとに財務インパクトの試算を行いました。今後も最新情報を収集し、算定結果 の精度向上に努めます。

※「物流の効率化によるコスト削減」は、2030年における成行きの物流コストに対する対策実施後の物流コストの差額を財務インパクトとして計上しております。

(4℃シナリオにおける財務インパクト)


※今回調査をした情報をもとに財務インパクトの試算を行いました。今後も最新情報を収集し、算定結果の精度向上に努めます。

※エネルギーの調達価格の変化に伴う財務インパクトは、その影響が小さいため除外しております。

※「自然災害からの復旧コスト」「自然災害による機会損失」「降雪の激甚化による特需発生」は、当社の重要なリスクとして特定できた一方で、その影響は不確実なため定量化できていません。

③GHG排出量削減の指標と目標

 当社ではGHG排出量削減目標を以下の通り設定し、削減活動に取り組んでおります。

・2030年:37.8%減(2021年度比:SBT1.5℃水準)

・2050年:カーボンニュートラル

2030年の削減目標の達成に向けては、BAU排出量(※)を店舗拡大の見込みより推定しました。BAU排出量と2030年目標排出量のギャップを「削減すべきGHG排出量」と定義しております。

2012年から全店舗LED化に取り組み、電気使用量の削減を実施しております。今後も省エネ活動の拡大や太陽光パネルの設置などを通して着実にGHG削減に取り組んでまいります。

 


 


2021年(基準年)排出量

削減目標

(4) 人的資本・多様性

①戦略

 当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、以下のとおりであります。

(人材育成方針)

 当社グループは、小売店舗におけるお客様への接客対応が必要不可欠であります。また、車検や整備作業などは専門知識が必要となります。そのため、人材の成長こそが企業の持続的成長と価値向上に欠かせないと考え、積極的な人材育成に取り組んでおります。具体的には、教育・研修に関する専門部署を設けて、全ての従業員を対象に、お客様満足度、商品知識、作業技術にて初級・中級・上級と社内資格制度を設け、習得度合いにより知識と技術を習得できる研修を実施しております。また、管理職を対象にマネジメントやダイバーシティに関する教育などの取り組みを進めております。

 当社グループは、女性、中途採用者、外国人や高齢者等、様々な職歴をもつ多様な人材の採用、起用を積極的かつ継続的に行っております。また、退職した社員の再雇用やパート・アルバイトの正社員雇用を促進、障害者の雇用を推進しております。

(社内環境整備方針)

 当社グループは、安全な職場の形成と従業員の活躍支援をすべく、各支援制度の導入や働きやすい環境づくりのための各相談窓口を設置するなど、従業員一人ひとりがやりがいを感じて活き活きと働ける職場環境づくりを目指しております。具体的には以下の環境を整備しております。

 活躍支援制度としては、整備士資格取得を支援するため、資格取得の障壁になる受講費用の補助と貸付金制度を設けております。また、出店に携わる従業員の知識向上のために「宅地建物取引主任者」資格や、自動車保険の代理店としての「日本損害保険協会募集人」資格など、業務に関わる指定資格取得による一時金支給制度を設けております。

 各相談窓口としては、法令違反や社内ルール違反を通報するコンプライアンス相談窓口や各種ハラスメントについての相談窓口、弁護士へ直接相談できるホットラインを設置しております。

②指標及び目標

2023年3月末現在、当社グループの女性役員は10.0%、課長職以上の管理職のうち中途採用者は45.2%です。また、女性管理職、外国人については主に小売部門での活躍を期待した配置としており、当社における女性管理職は0名、外国人2名であり、子会社においては女性管理職13名の登用、外国人は179名を採用しております。今後は、さらに活力ある会社とすべく、多様性推進に積極的に取り組み、現状より増加させてまいります。

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