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企業概要

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

 当社グループは、「未来に資するとともに世界の人々の健康と豊かな暮らしの実現に貢献する」という経営理念のもと、当社を取り巻く事業環境変化に迅速に反応し、事業モデル・構造を的確に変化させることで、グループの成長拡大を実現することを経営の基本方針としております。

(2)経営環境及び経営戦略等

 当社グループは、最先端のバイオテクノロジー技術で基礎研究~臨床試験までのシームレスなサポートを提供する創薬支援事業と幅広い事業分野を対象に事業承継型M&Aを展開する投資・コンサルティング事業との両輪によるHybrid型経営により、持続的な成長を目指しております。これまで当社グループは、連結損益構造の安定・強化に向けて、創薬支援事業においては設備及び人員に対する先行投資を実施し、投資・コンサルティング事業においては当社投資基準に合致する投資先を選定しM&A投資を積極的に行ってまいりました。今後も以下の経営環境を踏まえ、両事業の持続的な成長を目指してまいります。

 創薬支援・CRO業界においては、顧客である公的研究機関の基礎研究費予算及び製薬企業の研究の研究開発費率は横ばい傾向にある中で、受託試験の実施に必要な先端機器導入コストや、試験技術習得コストについても上昇傾向にあり、技術優位性がない、あるいは財務基盤が弱い創薬支援事業体は、淘汰・再編の対象となる可能性があります。当社グループは、遺伝子改変・解析、糖鎖分野等の先端技術を活かすべく、財務健全性を背景として将来の成長分野へ向けた設備投資及び研究開発投資を行っております。また、2023年3月に、治験施設支援機関として長年の実績を有する株式会社MASCが子会社化によりグループに加入いたしました。既存の臨床試験事業との相乗効果により更なる成長を実現してまいります。

 投資・コンサルティング事業においては、中小企業の廃業の多くは後継者不在が要因となっていることから、当事業が主として対象とする事業承継型M&A市場は今後も当面の間は拡大することが予想されます。魅力的な投資先には競合が集中し、投資先の選定に更なる専門的判断が求められる環境ではありますが、当社基準に合致した優良案件に投資を行い、買収前の経営手法や組織風土を尊重しながら強みである経営管理システム・財務支援を継続的に行うことで、中長期的に安定した成長を実現してまいります。

 なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しております。

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、グループの持続的成長及び企業価値の持続的な増大を図っていくため、成長性を重視し、経営指標として「売上高及び営業利益の拡大」を目標に掲げております。

2024年3月期の通期連結業績は、売上高12,500百万円、営業利益300百万円を見込んでおります。

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

 ① 創薬支援事業

 当事業は、創薬の初期段階である探索基礎研究・創薬研究から、非臨床試験、臨床試験まで、創薬のあらゆるステージに対応できるシームレスなサービスをグループで展開しております。

 当事業は、人材及び設備に対する先行投資や中長期的な先端技術の開発努力が必要とされる反面、成果獲得時には高収益が期待でき、中長期的に大きな成長が期待できます。

 創薬支援事業の非臨床試験受託事業における主力子会社である株式会社安評センター(以下、「安評センター」といいます。)においては、本社研究所(静岡県磐田市)の拡充や人員補強を積極的に進めておりますが、受託試験数が増加するとともに、海外案件比率の増加に伴い受託試験の規模及び実施期間もより大型化・長期化しており、事業運営体制の更なる強化が課題となっております。一方、同事業領域におけるもう一つの主力子会社である株式会社新薬リサーチセンター(以下、「新薬リサーチセンター」といいます。)の中央研究所(北海道恵庭市)は、安評センターの施設と比較して拡張余地がないため、受託可能な試験の種類や規模の拡大に限界がある中、エネルギーや資材の価格が高騰する昨今、老朽化した施設の維持・稼働コストが増加傾向にあります。このため、新薬リサーチセンターの非臨床試験受託事業については、受託試験の実施状況を考慮しながら、施設の拡張が可能な安評センターへ従事する人員の再配置を進め、集約を行うことを2023年4月に決定いたしました。 当社グループは、エネルギーや資材の価格が高騰する環境の中、人員や施設等の経営資源の集約により抜本的な経営効率の向上を実現するとともに、更なる受注能力の強化を図ってまいります。

② 投資・コンサルティング事業

 当事業では、M&Aによる新規事業の推進や事業承継等に係る助言・支援サービスを行っております。M&Aによって当社グループに加入した企業へ適切なサポートを実施することにより、グループ各社が着実に利益貢献する基盤を構築し、グループ業績の拡大に寄与してまいりました。

 後継者不足問題や国内市場の縮小による再編加速という環境の中、投資・コンサルティング事業は、創薬支援事業と比較して短期間での成果獲得が可能であり、安定した業績成長が見込めると考えております。円安傾向や物流コストの増加等で厳しい経営環境が予想されますが、これまでにグループで培ったノウハウを活かして、既投資先の収益力の向上に努めるとともに、リスク分散に配慮しながら投資先の発掘を行い、今後も積極的な投資を継続してまいります。

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