企業ウェルビー東証プライム:6556】「サービス業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。 

(1) 会社の経営の基本方針

 当社グループは、「全従業員の自己実現と幸福を追求するとともに、すべての人が「希望」を持てる社会の実現に向けて」という理念のもと、社員の育成や労働環境の向上に力を入れるとともに、1人でも多くの障害者の方に、成長と活躍の場を提供することを会社の経営の基本方針としております。

(2) 中長期的な会社の経営戦略

 当社グループを取り巻く事業環境について、わが国の障害者の総数は964.7万人であり、障害者数全体は増加傾向にあります。障害福祉サービスの利用者も年々増加しており、2020年10月から2021年10月までのサービス利用者数の伸び率は全体で6.0%となっております。このうち、当社グループの主なサービス対象である精神障害者の伸び率は7.5%、障害児の伸び率は11.7%であり、とりわけ高い伸び率となっております(厚生労働省「障害福祉分野の最近の動向」、2022年)。これらの増加傾向は中長期的に継続していくものと考えております。さらに、民間企業に義務づけられている障害者の雇用率について、厚生労働省は障害者の働く場をさらに確保するため現在の2.3%から、2024年4月には2.5%に、2026年7月には2.7%に引き上げることを2023年1月18日の労働政策審議会(障害者雇用分科会)で決定したことに鑑み、更なる障害者雇用に対する高いニーズが見込まれます。また自立訓練(生活訓練)事業を拡大することにより、今まで利用機会に至らなかった利用者層を取込み、障害者に対する支援をより強化していく方針です。

 療育事業においては、通常学級に在籍する発達障害の可能性のある児童生徒数の割合が8.8%となり、2012年調査の6.5%から2.3ポイント増加しており、更に同事業に対する関心が高くなる見込みです(文部科学省「通級による指導実施状況調査結果について」、2020年)。

 当社グループは、このような事業環境のなか、就労移行支援事業及び療育事業を全国規模で、新規出店を継続させていきます。さらに、新規サービスの開発や経営の効率化及び組織基盤強化を図り、障害者・障害児支援に対する高度化・複雑化するニーズに応えていきます。

 また、当社は、2022年12月に福岡県を中心に4拠点の介護事業所を運営する企業のM&Aを実施いたしました。この介護事業を基盤とし、訪問看護事業および医療福祉紹介事業を開始することで、がん患者や難病患者等に対し幅広いケアの実現を図り事業を拡大してまいります。

 このような状況のなかで、当社グループは、さらなる事業を拡大するとともに、安定的な収益基盤を確立させるため、中期経営計画(2023-2025)において2025年3月期を最終年度とした計画を策定し、達成に向けて取り組んで参りました。

 中期経営計画(2023-2025)の目標値に対する進捗状況及び外部環境の変化等を鑑み、ローリング方式にて連結計画の見直しを行い、最終年度の2026年3月期の目標値を連結売上高141億円、連結営業利益23億円といたしました。

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、持続的な成長と企業価値の向上のため、収益力を高めるとともに、経営の効率化を図ってまいります。売上高及び営業利益率を重要な経営指標と位置づけ、各経営課題に取り組んでまいります。

 なお、当該将来に関する事項については、取締役会で合理的な根拠に基づく適切な検討を経たものであります。

(中期経営目標値)

 連結                         

 

2024年度

計画

2025年度

計画

2026年度

計画

売上高

11,476百万円

12,556百万円

14,190百万円

営業利益

1,306百万円

1,808百万円

2,313百万円

営業利益率

11.4%

14.4%

16.3%

経常利益

1,299百万円

1,802百万円

2,301百万円

親会社株主に帰属する

当期純利益

905百万円

1,289百万円

1,637百万円

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社グループは、法令を遵守し、コーポレート・ガバナンスの強化に取り組み、継続的に企業価値を高めていく上で、以下の項目を重要課題として取り組んでまいります。

① 人材の確保と社員育成

 当社グループは、全国規模で事業所の開設を継続的に進めておりますが、社会的な要請や当社サービスの利用者のニーズに応えるために、情熱と愛情のある優秀な人材の継続的確保及び定着化を重要な課題の一つとして認識しております。
 そこで、有資格者や経験の豊富な社員のみならず、高い意識をもった社員を適正に配置するため、働き甲斐がある職場環境を構築することに努めております。
 具体的には、採用においては、採用担当者を増員し採用力を強化するとともに、中途採用及び新卒採用を継続的に実施し、人員体制の拡充を図ってまいります。人事制度においては、障害福祉の支援員として専門性を深めていくキャリアパスだけではなく、多店舗展開を担う現場マネジメント職のキャリアパスの整備にも取り組んでまいります。
 さらに、離職率低減に向けた取り組みとして、管理部門への業務集約化や各種システムの導入と整備を進め、支援員の業務負担の軽減を図ってまいります。また、従業員専用の相談窓口を設置するなど、現場の意見を経営に反映させるための取り組みを行っております。

② 持続的な事業展開の推進

 当社グループは、全国規模で事業所開設を進めておりますが、今後も持続的に事業展開を推進していくために、業務の標準化が課題であると認識しております。
 そのために、業務マニュアルを継続的に改善し、その徹底に努めておりますが、今後も一層の業務の標準化に取り組んでまいります。

③ 知名度の向上

 当社グループは、障害者向けサービスを行っておりますが、競合他社を含め多くの事業所がある首都圏を除きますと、就労移行支援事業や児童発達支援事業、放課後等デイサービス事業といった障害福祉サービスの認知度は高いとはいえず、今後は、当社グループの提供するカテゴリーの障害福祉サービスの存在を首都圏以外の地域に浸透させることが求められます。
 当社グループは、地方拠点の開設のほか、学会参加や広報活動を通じた全国的な知名度向上が、利用者紹介の機会増につながるものと考えており、1人でも多くの障害者の方に成長と活躍の場を提供することを通じて、地域社会の発展に取り組んでまいります。

④ 就職後のサービスの強化

 当社グループの就労移行支援事業におきましては、当社グループのサービスを経て就職をした利用者が、その職場で長く働き自立することができるようにすることが課題であると認識しております。収益面においても、就労移行支援事業所においては、職場定着者が多いほど、それぞれの事業所ごとに設定される基本報酬は上昇します。また、2018年4月から開始された就労定着支援事業所においては、当社グループの就労移行支援事業所を経て就職した職場定着者が主な利用対象者となりますので、職場定着者が多いほど報酬は増えていきます。以上により、定着支援で成果をあげることで、売上の拡大及び利益率の向上につながっていきます。
 また、利用者個人に対する公費内のサービスだけではなく、障害者雇用で課題をかかえる企業や地方公共団体に対するサービスの開発にも努め、収益基盤の拡大に取り組んでまいります。

⑤ カリキュラムの継続的改善

 当社グループは、利用者への教育的効果を高めるために、提供するカリキュラムを継続的に改善していくことが課題であると認識しております。
 そのために、大学や医療機関等との連携を強化し知見をアップデートするとともに、最新の研究成果と環境の変化に対応したカリキュラム開発に取り組んでまいります。

⑥ 必要な法令の遵守

 当社グループが展開する事業におきましては、各種法令及び制度に基づいたサービス提供がほとんどであり、障害者総合支援法、児童福祉法及び介護保険法等の関連法令の遵守が事業継続の大前提であります。

 当社グループでは、これらの法令に基づき事業活動を行う中で、今後予想される法改正に柔軟に対応しつつ、持続可能な障害福祉サービス体制の構築を推進してまいります。

⑦ コーポレート・ガバナンスの強化

 当社グループは、持続的な企業価値向上を実現するためには、コーポレート・ガバナンスの強化は重要な課題の一つであると認識しております。
 当社グループでは、業務執行に対する監督体制を強化することにより透明性の高い経営を目指すとともに、内部統制機能の強化及びコンプライアンス遵守を推進し、企業価値の持続的向上を実現する体制の構築に努めております。
 具体的には、社外取締役の活用や監査等委員会、会計監査人、内部監査部門の連携を図り、取締役会の経営戦略策定機能・監督機能を十分に発揮できる体制を整えております。
 今後におきましても、内部統制の実効性を高めコーポレート・ガバナンスを充実していくことにより内部管理体制の強化を図り、リスク管理の徹底とともに強固なコンプライアンス体制の構築に取り組んでまいります。

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