企業兼大株主河合楽器製作所東証プライム:7952】「その他製品 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループは、より良い楽器づくりと音楽文化への貢献を目指すとともに、持続的な企業の成長に向け、楽器教育事業、素材加工事業の各セグメントにおいて研究開発活動を行っております。当社及び連結グループ全体の研究開発要員は67名で、研究開発費は 454百万円であります。

① 楽器教育事業

 アコースティックピアノに関して、昨年10月より一般販売を開始したShigeruKawaiフルコンサートピアノ『SK-EX』が2021年にショパン国際ピアノコンクールのファイナルの舞台において3名ものピアニストから選択いただき、2022年の仙台国際音楽コンクールにおいても最も多くのピアニストが使用し最高の評価を得ております。演奏者の意図を余すところなく表現できるコントロール性能、演奏家の音楽性を引き出してくれるような特性を兼ね備えていると、著名ピアニストの方々からも広く支持されております。レギュラーモデルに関しても、『SK-EX』のピアノづくりのエッセンスを取り入れ、性能面での更なる向上を図るとともに品質にこだわり抜いた生産体制で高みを目指した研究開発を行っております。商品政策としては、国内市場において、コロナ禍が広げたネット通販需要に応えてECサイトを開設し、アップライトピアノ『NF-15』の取り扱いを開始しております。海外市場においては、連結子会社カワイアメリカコーポレーションの設立60周年を記念し、伝統的な漆技法で加飾したグランドピアノ『GX-2』やアップライトピアノ『K-500』を北米市場に投入しインパクトを与えるなど、お客様のニーズに合わせた技術開発および市場の活性化を行っております。

 電子ピアノに関しては、主要モデルの多くをモデルチェンジし、競争力を向上させました。樹脂鍵盤搭載の『CN201』『CN301』、及びポータブルタイプ『ES120』を8月に、木製鍵盤搭載CAシリーズの上位モデル『CA901』『CA701』を11月に発表しました。CNシリーズは、樹脂鍵盤でありながらピアノに近い演奏感を実現した鍵盤とピアノ音により、市場で好評を得てきました。『CN201』は、需要が高まっているBluetooth Audio機能を新たに搭載、『CN301』は特長である上面放射スピーカーにディフューザー(音の拡散器)を装備し、音の出方をさらにピアノに近づけました。『ES120』は、メッキ調仕上げパーツを取り入れた外観デザインにより、普及価格ポータブルタイプながらハイグレードな質感を備えた製品を実現しました。木製鍵盤モデル『CA901』『CA701』は、フルコンサートピアノ『SK-EX』を新たにサンプリングした高品質ピアノ音の搭載、操作画面のユーザーインターフェース改良、ペダルや譜面台位置の改善、譜面支え機能装備等による演奏性の大幅な向上により、電子ピアノ最高クラスとしての競争力を強化しました。今後も、各カテゴリーにおいてそれぞれお客様のニーズを捉えた製品をリリースすべく、製品開発、技術開発を推進して参ります。

 音楽教室に関しては、音楽教育者の指導スキルを評価する当社独自の能力検定制度「カワイ音楽教育グレード(6級~3級)」を全面改定しました。カワイの教育理念に基づき、理想的な指導実践のために必須の技術や知識を体系化し、音楽教育者の自己研鑽の指針となることを目指しました。また中国での教育事業活性化のため、北京市の国家的教育事業施設「中国宋慶齢青少年科技文化交流中心」で、ピアノ教材『サウンドツリー』のグループコースを展開していますが、既設の「1A」「1B」クラスに続く1ランク上の「2」クラスのカリキュラムを開発しました。

 体育教室、英語教室、絵画造形教室に関しては、各カリキュラムの研究と教材の開発を継続的に行っております。体育教室では、子ども向けの体育教室にとどまらず、企業向けの体力測定やフィットネスプログラム、高齢者向けの介護予防プログラム、また、指導者育成を目的としたe-ラーニングや顧客満足度を高める動画配信サービスの開発にも取り組んでおります。

 音楽ソフトウェアに関しては、楽譜認識作成ソフトウェア『スコアメーカーZERO』の追加機能として、AI楽譜認識機能を開発して搭載しました。これまで苦手としていた不鮮明な楽譜の認識精度が大幅に改善しました。認識対象として読み込むことができるPDFファイルの対象拡大や練習モードの滑らかな表示など継続的な改良を続けることで、新規ユーザーの獲得と継続ユーザーの満足度向上に取り組んでおります。

 当事業に係る研究開発費は 442百万円であります。

② 素材加工事業

 カワイ精密金属株式会社は、自動車向け異形条の開発及びローコスト製法の研究、合わせ材料(クラッド)における物性、塑性研究といった異種金属接合加工研究など、金属全般の異形加工に関する研究を行っております。株式会社カワイ音響システムは、個人用途では楽器演奏、テレワーク、映像配信などに使用できる防音室を、法人用途では研究機関や企業向けの実験室、検査室、会議室などに使用できる防音室の研究開発を行っております。株式会社カワイハイパーウッドでは、自動車向け本杢塗装部品を柱にカーボンフリーを意識した素材、塗装工法においても研究を行っております。

 当事業に係る研究開発費は 12百万円であります。

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