企業小野測器東証スタンダード:6858】「電気機器 twitterでつぶやくへ投稿

  • 早わかり
  • 主な指標
  • 決算書
  • 株価
  • 企業概要
  • 企業配信情報
  • ニュース
  • ブログ
  • 大株主
  • 役員
  • EDINET
  • 順位
  • 就職・採用情報

企業概要

 当社グループの研究開発活動は、将来を見据えた基礎的な計測制御技術の研究と、ユーザのニーズに応じた新製品の開発活動を並行に進めていくことを基本方針としております。

 当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は1,076百万円でありました。特に音響・振動に関わる計測及びデータ処理についてのニーズや、自動車開発用の各種試験機についてのニーズは相変わらず多く、これらの分野に関する新製品を継続して開発するとともに、将来の技術シーズの獲得のための基礎的研究も強化してまいりました。

 当連結会計年度におけるセグメントごとの主な研究開発成果は、次のとおりであります。

<計測機器>

 当社グループでは従来から多岐にわたる機械・物理特性を計測する計測器を開発しており、その対象は各種センサ類、回転・速度、寸法・変位、音響・振動、トルク、自動車関連、ソフトウエア等の分野に広がっております。

 当連結会計年度においても、新しい計測ニーズに対応するためのシーズ技術の研究、計測・解析技術の高度化のためのアルゴリズムの研究、センシングの高精度化、高分解能化のためのハードウェアの開発等に取り組みました。

 当連結会計年度の主要な成果としましては、音響・振動計測分野における計測・解析の主力プラットフォームソフトウエア製品であるO-Solutionについて、音響・振動計測のリアルタイム計測の際、音はオクターブ解析、振動はFFT解析のマルチ解析を可能とすることで、繰り返し作業時の大幅効率アップを実現しました。また、空調機業界を中心に要求が強かった1/Nオクターブ解析のリアルタイム計測も実現しましたので、既存他社メーカからの乗り換えを含めた拡販を進めてまいります。

 回転速度分野においては、DINサイズの回転速度表示器のラインアップ一新を図りました。表示器には有機LEDを採用することで視認性を高めユーザビリティの向上を実現しました。また、アナログ出力の更新時間を10msから1msへ高速化した上、リニアリティについては3倍の高精度化を実現しました。既存顧客だけでなく、機械装置メーカ、半導体装置メーカへの拡販も図ってまいります。

 自動車関連においては、従来のエンジン燃焼解析ソフトウエアの大幅バージョンアップを図り、エンジン燃焼だけでなく補器類や駆動系部品などの回転角度解析も可能とするExAngleをリリースいたしました。計測解析報告業務の効率化に貢献いたします。

AI領域の研究も積極的に進めており、深層学習モデルを使った環境音分類や音源分離の開発を進めてまいりました。順次製品への搭載を図り付加価値向上を図ってまいります。

 当社グループにおいては、お客様へ提供する製品・サービスの品質を継続的に向上させていくための品質マネジメントシステムとしてISO9001を適用すると共に、高品質なものづくりを可能とする製造プロセスを実現するための地道な改善活動も続けております。今後もこれらの活動を継続し、翌連結会計年度も、複数の分野においてユーザニーズに応えるような新製品開発(センサ、カウンタ、計測器およびソフトウエア)やサービス開発を行い、完成次第順次市場投入する予定としております。

 当セグメントにおける研究開発費の金額は、645百万円であります。

<特注試験装置及びサービス>

 特注試験装置の主なユーザは自動車メーカ及びその関連メーカ、関連機関となります。当連結会計年度では、多様化する台上試験機(EV/HEV、FCV、駆動系、内燃機関等)の試験ニーズに迅速にかつ柔軟に対応するため、主力の特注試験装置(FAMS-R5シリーズ)の後継機種開発に注力し、台上試験機の付加価値向上を図ってまいりました。2023年4月より受注を開始し、好調に推移しております。引き続き既存市場での拡販、新市場へのアプローチを強化してまいります。

 また、EV/HEV等の完成車試験装置RC-S(Real Car System)においては、ADAS/AD機能の安全性評価を台上でシミュレーションできるよう開発を進めておりますが、台上においてステアリング操作可能なアクチュエータを製品化することができ、走る・止まる・曲がるの評価を実現することができました。引き合い獲得に努めてまいります。

 自動車試験用の実験棟(栃木県宇都宮市)においては、継続して自動車開発における各種試験の受託業務を実施し、そこで得られる各種情報のフィードバックも取り込みながら新たな付加価値の創造を目指したシーズ技術の探求や、計測・制御技術の高度化のための研究開発を実施しております。培った技術を用い、当社で中国のEV車両を購入し、電費・航続距離、出力特性、走行抵抗など17種のデータ販売を開始しており、自動車OEMやTier1各社から好評を得ております。今後年間4車種ペースで車両データ販売を計画しております。

 当セグメントにおける研究開発費の金額は、430百万円であります。

PR
検索