企業兼大株主エンバイオ・ホールディングス東証グロース:6092】「サービス業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループは、土壌汚染対策事業の競争力の源泉である原位置浄化技術の強化を目的として研究開発を行っております。

 当連結会計年度における研究開発は以下のとおりであります。

①塩素化エチレンの高分解能細菌を用いたバイオオーグメンテーションの開発

 バイオレメディエーションを適用して浄化した塩素化エチレンの汚染現場より採取した高分解能微生物群集から高分解能細菌を分離獲得(デハロコッコイデス属UCH-ATV1株)しました。これまでに本細菌の同定と遺伝子配列の解析を実施した独立行政法人製品評価技術基盤機構並びに東京農工大学より本細菌の商業利用に関する利用許諾を取得し、またこの細菌で構成される微生物群(コンソーシア)を用いた土壌浄化方法に関する特許権の譲渡を東京農工大学より受けました。この細菌を大量に培養して汚染現場に注入することにより短期間に効率よく塩素化エチレンを無害なエチレンにまで分解する技術(バイオオーグメンテーション)の開発を進めております。難分解性のクロロエチレンが特定有害物質に追加された揮発性有機塩素化合物の汚染の浄化に威力を発揮する技術として期待しております。

 当連結会計年度は、経済産業省及び環境省が所管する「微生物によるバイオレメディエーション利用指針」の専門家審査会による適合性確認審査が完了し、経済産業大臣及び環境大臣より指針適合の確認書を受領いたしました。今後は、実際の案件で使用することが可能となります。

②コロイド状活性炭を用いた原位置透過壁工法の開発

 稼働中の工場における土壌・地下水汚染の経済的な汚染拡散防止のニーズに応えるべく、米国リジェネシス社(当社は同社製品の日本国内の独占販売権を保有)が開発したコロイド状活性炭水溶液(商品名プルームストップ)を用いた原位置透過壁工法の開発に着手しました。本工法は、有機化学物質による土壌・地下水汚染が地下水の流れに乗って拡散するのを原位置で地中に形成したコロイド状活性炭の透過壁(原位置透過壁)に汚染物質を吸着させることにより、敷地外への汚染拡散をブロックするものです。従来は敷地境界付近に複数の揚水井戸を設置し、汚染地下水を汲み上げる揚水処理工法が採用されておりますが、コスト高が課題となっており、経済性の高い工法が求められております。また本工法は、新たな規制物質としての対応が議論されている有機フッ素化合物の一種であるPFOS、PFOAを含有する汚染地下水の拡散防止対策としても期待しております。

 当連結会計年度は、実際の汚染現場に適用するための試験施工及び本施工の技術提案を行って、第1号案件を受注しました。現場での試験施工を実施し、本施工の設計にかかる条件検討を行いました。また、技術者を米国リジェネシス社へ派遣し、設計及び施工に関わる技術の習得を行いました。

 当連結会計年度の研究開発費は、6,176千円でした。

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