企業ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ東証グロース:6090】「サービス業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

 当社グループは、「未来の子供たちのために、最先端のメタボローム解析技術とバイオ技術を活用した研究開発により、人々の健康で豊かな暮らしに貢献する」ことを企業理念とし、その達成のために、ヘルスケア分野の研究開発に携わる人々のベストパートナーとして、画期的なヘルスケア製品・サービスの創造に貢献する[ヘルスケア・ソリューション・プロバイダー]を目指して活動をしてまいります。

 これらの活動を通じて、産業セクターにおける科学研究を促進し、技術能力の向上(SDG’s目標9)に貢献していきます。その結果クライアント企業及び自社の製品化・サービス化により、健康危険因子の早期警告・緩和・管理、感染症などへの予防・対処、精神保健などの改善(SDG’s目標3)に貢献していきたいと考えております。

(2) 目標とする経営指標

 当社グループは、前連結会計年度に続き、当連結会計年度におきましても大幅な増収増益となりました。引き続き収益を伴う持続的な成長を遂げていくことがステークホルダーから期待されているものと認識しております。

2023年8月に開示いたしました2026年6月期までの中期経営計画におきましては、当社の企業理念の実現に向けた道のりの通過点として、最終年度には以下の経営指標を目標としております。

1)連結売上高    16.5億円

2)連結営業利益      3億円

(3) 経営環境

 当社が属するライフサイエンス業界は、少子高齢化といった国内環境にあっても、成長が見込まれる数少ない分野の一つであります。また将来の感染症予防・対策への関心も高く、研究開発投資が高水準で継続しており、今後も同様に推移することが想定されます。

(4) 中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題

 当社グループの中期経営戦略は、基盤となる先端研究開発支援事業の持続的収益拡大とヘルスケア・ソリューション事業の早期確立です。

2020年6月期以降、2023年6月期までは会社の経営基盤の構築期間と位置付け、不採算事業の整理や生産性向上を推進し、持続的な事業活動を可能とする財務体質の強化に努めてまいりました。この結果、メタボローム解析受託を中心とする先端研究開発支援事業においては増収増益を継続し、安定した事業基盤・収益基盤を構築することができました。また、中長期的な成長エンジンと位置付けておりますヘルスケア・ソリューション事業においては研究開発に注力し、当社のパーパスを実現しうる新事業の創出を推進しました。この結果、2023年7月より機能性素材開発のワンストップソリューションサービス(機能性素材開発包括支援サービス)を上市しました。

2024年6月期から2026年6月期までの中期経営計画 [Challenge to Healthcare Value Innovator 25] は、これまでの先端研究開発支援事業の戦略を継続し、当該セグメントにおける着実な増収増益を図るとともに、成長エンジンであるヘルスケア・ソリューション事業の飛躍的拡大のための事業基盤構築の時期と位置付けております。

 

2023年6月期

2026年6月期

成長率

売上高

1,299,225千円

1,650,000千円

+27.0%

(先端研究開発支援)

1,251,738千円

1,400,000千円

+11.7%

(ヘルスケア・ソリューション)

47,487千円

250,000千円

+426.5%

営業利益

210,982千円

300,000千円

+42.2%

[先端研究開発支援事業]

 高感度網羅解析技術を活用した新サービスメニューの拡充や生産性の向上を通じて、さらなるオペレーショナル・エクセレンスを高めてまいります。このような活動を推進することでこれまで同様、持続的な増収増益を目指します。

[ヘルスケア・ソリューション事業]

2023年7月に上市した機能性素材開発のワンストップソリューションサービス(機能性素材開発包括支援サービス)の提供を通じて、機能性素材開発企業の画期的な製品開発を支援し、飛躍的な成長に向けて事業基盤を構築してまいります。また開発中の自社バイオマーカーの社会実装に向けて引き続き取り組んでまいります。当該セグメントは開発投資が先行するため、当面セグメント損失が続きますが、費用対効果の高い開発投資を継続することで2026年6月期には2.5億円の売上を目標とし、全社共通配賦経費を除けばセグメント利益を計上できることを目指します。

 上述の中期計画達成のために、当社グループが対処すべき課題は以下のとおりです。

① 先端研究開発支援事業の持続的成長と収益力の向上

 新サービス拡充に向けてさらなる技術開発を進め、最先端の研究開発を支援してまいります。そのために、当社が競争優位性を持つ高感度網羅解析技術をさらに進化させ、付加価値の高いサービスを提供してまいります。特に、ニーズが増大しているヒト臨床試験等での利用拡大に注力し、拡販に努めてまいります。また、測定時間短縮メソッドの運用や生産工程の一部ロボット化等による生産性向上を図り、原価低減にも努めてまいります。

 この他、業務提携等を通じて、他のオミクス解析メニュー等の拡充・強化を図り、お客様の先端研究を支援するサービス・プロバイダーを目指してまいります。

② ヘルスケア・ソリューション事業の事業基盤構築

 消費者の健康志向の高まりと共に機能性表示食品をはじめとするヘルスケア関連市場が拡大しております。高付加価値の機能性素材開発を可能とする当社独自技術・ノウハウに加え、提携企業の技術を活用し、顧客の課題をワンストップで解決するサービス(機能性素材開発包括支援サービス)の提供を2023年7月より開始いたしました。機能性素材開発における関与成分の探索や科学的根拠の取得等を包括的に支援することにより、顧客の研究開発のスピードを向上し、当該市場の更なる拡大に貢献してまいります。特に我が国においては素晴らしい食材・食品が地域に根付いており、地方活性の有力な手段の一つになることが見込まれております。この市場において事業基盤を構築することにより、当社の飛躍的かつ持続的な成長につなげてまいります。

 またメンタルヘルスや軽度認知障害に関連するバイオマーカー等につきましては、引き続きアカデミアとの研究開発を推進していくとともに、早期社会実装に向けて取り組んでまいります。

 バイオマーカーとしての利用や機能性素材としての活用、再生医療など治療への応用が期待されているエクソソームにつきましては、アカデミア等との共同研究を継続し、エクソソーム関連技術開発に引き続き取り組んでまいります。

③ リスク管理体制の強化

 中期経営計画では、新たなサービス・ソリューションの開発・導入が持続的成長のカギとなるため、チャレンジングな取組みを効率よく実行することが求められています。また、当社を取り巻く事業環境の変化に対する継続的なリスク対策の検討も必要となっています。

 当社ではリスク管理委員会による全社横断的なリスク評価と対策検討を行うことに加えて、月次開発会議での開発に係る討議を行うことで、機動的なリスク管理を実施しております。また情報セキュリティリスクに関しても、一定の対策を講じ、継続的に対応強化を推進しております。

④ 従業員の成長

 当社の付加価値を創造しているのは従業員です。当社がヘルスケア・ソリューション・プロバイダーへ成長するためには、従業員が新たな価値を創造し、社会実装につなげるという一連のサイクルを高速に回すことが重要となります。そのためには、従業員のさらなる成長が不可欠であり、新たな取組みにも積極的にチャレンジし、成長できる環境(体制・ツール)の整備などに取り組んでまいります。

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