企業アルファクス・フード・システム東証グロース:3814】「情報・通信業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

1.経営方針について

 当社は「食文化の発展に情報システムで貢献する」ことを社是に、以下の経営理念及び行動指針のもと、事業を推進しております。

(1) 経営理念

 一、企業はなによりも人であり、自主性と起業家精神を重んじ、ひとりひとりの行動を重視します

 二、製品・サービスのすべての基準は、お客様であり、お客様に密着する姿勢を日々の基本とします

 三、提供するすべての製品・サービスの基本はローコストであり、我々自らが簡素な組織、小さな本社を実践し、“ひと”を通じての生産性向上に心がけます

 四、“食”という基軸から離れず、価値観に基づく実践を忘れません

 五、厳しさと緩やかさの両面を同時にもった、フラットで柔軟な組織づくりに心がけます

(2) 行動指針

1.我が社の製品・サービスは、

 一、“お客様の身になって考えた”ものであり、高品質なものでなければならない。

 二、“お客様に驚きと感動を与えるもの”でなければならない。

2.我が社の社員は、

 一、個人として尊重され、常に提案ができる環境、能力開発の機会、家族に対する責任を十分果たすことのできる環境でなければならない。

 二、常に自己研鑽し、高い倫理観で、すべてのステークホルダーを意識して、時に組織の枠を超えて、判断しなければならない。

3.我が社は事業を通じて

 一、地球環境の改善、外食産業の発展、地域社会の発展に貢献しなければならない。

 二、企業と企業、人と人との“グッドコミュニケーション”で“共創未来”に努めなければならない。

4.我が社は、すべてにバランスある企業として、

 一、適正な利益を確保し、お客様、社員、株主に配分しなければならない。

 二、我が社が集中する分野に於いて、圧倒的に強い地位を確立し、維持しなければならない。

 また、当社株主、顧客及び従業員、取引先などステークホルダーの満足度向上や信頼構築を努めるとともに共存共栄できる共創未来を基軸に経営展開を計っております。

2.経営環境について

 当事業年度におきましては、コロナ禍からの社会経済活動の正常化が進みつつある中、緩やかな持ち直しが続いている一方で、世界的なエネルギー・食料価格の高騰や欧米各国の金融引締め等による世界的な景気後退懸念など、依然として先行き不透明な厳しい経営環境が続いております。

 このような状況下、当社は、創業時より一貫し、外食企業を中心とした顧客に対し、利益追求のための食材ロス削減を実現する「飲食店経営管理システム(R)」シリーズ、人件費の最適化や生産性を高めるための勤怠集計管理システム「Timely」を主力に「食材費」・「人件費」の二大原価の透明化を掲げたシステムをASP/パッケージシステムで提供するとともに、業界に特化したPOSシステム、オーダーリングシステム、周辺サービス等を通してトータルソリューションシステムを提供しております。

 その結果、売上高は1,780,779千円(前事業年度比33.2%増)と増収となりました。利益面に関しましては、営業利益56,736千円(前事業年度は営業損失515,207千円)、経常利益32,760千円(前事業年度は経常損失553,198千円)、当期純利益104,907千円(前事業年度は当期純損失598,881千円)と増収増益となりました。

 現在、当社の主要顧客である飲食業界は未だかつてない人手不足が生じております。また、募集を行っても人材が揃わないため、お店がオープンできないようなことも起こっております。このような中、配膳AIロボットをどのように活用すればよいかがキーを握ると感じております。これからは人とロボットが融合して、配膳・下げ膳はもちろん、オーダーの応対、お席へのご案内など、これまで人が行っていることができるロボットの二次開発に注力していくことが大切だと考えております。

 併せて、当社主力製品である特許を取得しています「自動発注システム」で食材の発注の適正化に取り組み、主要顧客の営業を支えていけるシステム創りに専念してまいります。

 今後も資源価格上昇を背景とするコスト環境の悪化が調達・生産への影響として想定されますが、製品の調達方法・生産体制の見直しなどによる製品確保の改善をより一層強化することで、遅延のない納品と収益力の増強に努めてまいります。

3.目標とする経営指標

 当社は今後も、外食業界を主力とし、食品ロス対策の一助となる「飲食店経営管理システム(R)」拡張機能の「自動発注システム」を中心とした事業拡大を通じて、地球環境の改善と外食業界への利益貢献により企業価値を向上させていくことを経営の目標としております。これに加えて省力化に対応した製品/サービスをできるだけ速やかに投入し、経営指標としての利益の確保に加え、資本効率の観点からROE(自己資本利益率)20%以上を目標とする企業価値の増大に努めてまいります。また、配当性向について、将来の事業展開や経営環境の変化などを勘案のうえ、早期に30%を基本方針とした、かつ安定配当の継続に努めてまいります。

4.優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

(1)「自動発注システム」の提案、開発体制について

 「飲食店経営管理システム(R)」、ハイブリッドクラウドパッケージ「FOOD GENESIS」の高粗利のソフトウエア販売を主軸とし、当社のPOSシステムとオーダーエントリーシステムに加え、他社製品とも積極的な連動を行ってまいります。また、棚卸集計システム「棚卸探偵団」の連携により、人手不足の解消や食品ロス対策として、特許を取得している「自動発注システム」の構築を図るため、販売戦略と開発体制を強化してまいります。

(2)AIロボット、セルフレジ、テイクアウト専用機器の開発及び販売体制について

 当社の顧客である外食関連企業は、人手不足により配膳ロボット、除菌ロボット、除菌ゲート、掃除ロボット、セルフレジ及び、持ち帰り需要によるテイクアウト専用機器のニーズが高まってきております。この需要に対して、当社は開発体制および販売代理店を含めた販売体制を強化してまいります。また、AIロボットについては、水平展開を強化してまいります。

(3)サポート体制について

 当社システムを安定的かつ長期的に提供できるかどうかが成約の重要なファクターとなっております。これまでも、サポート人員の教育を推進してまいりましたが、今後受注増加が見込まれる「自動発注システム」、ロボット等に対して、人材の確保、社内及び社外研修制度等を充実させてまいります。

(4)販売提携及び代理店契約について

 これまでは、大手外食企業を中心とした販売活動を直接販売体制のみで行ってまいりました。今後は直接販売体制に加え、業態規模にとらわれず、外食・中食・給食、ホテルなどの顧客を有する企業等との連携強化、販売提携及び代理店契約を行い、各々の特長を活かしたサービス提供力を高め、販売網の拡大及び収益構造の多様化並びに安定性確保を図ってまいります。

(5)情報セキュリティの継続的な強化について

 ASP/クラウドサービスの運営を行うにあたって、情報セキュリティ及びサービス提供にかかわるシステムを安全・安定に稼働させることが重要な課題であると認識しております。2010年9月より当社データセンターは、ISO27001を取得し更新しております。また、2017年に完成した新データセンターでも厳格な情報管理を徹底しております。今後につきましても、更なるレベルアップを目指し、継続して強化を図ってまいります。

(6)ガバナンス体制及び内部統制の整備・運用について

 適切な会計処理を実施するための体制整備、経理部門の強化のほか、監査等委員会設置会社への移行、社外取締役の機能の強化、会計監査人との連携の強化及び取締役会決議事項の拡充を通じた取締役・取締役会による代表取締役社長の職務執行に対する監視・監督機能の強化、社内規程等の再整備による恣意的な事務処理を防止するための体制整備、監査等委員会監査の着実な実施、内部監査体制の整備と着実な実施、役職員間における情報連携・情報共有の円滑化、新規事業の検討から開始までの手続に係る業務プロセスの確立、内部通報制度の改善を実施しております。

 ガバナンス体制と内部統制をより一層強化すべく、実効性のある内部統制の整備を実施するとともに、法令遵守を徹底するための社員教育とコンプライアンス体制の整備・運用を進め、財務報告の信頼性を確保するための内部統制システムの適切な運用が重要であると認識しております。

 コーポレート・ガバナンスに関しては、内部監査による定期的なモニタリングの実施と監査等委員や監査法人との連携を図ってまいります。また、ステークホルダーに対して経営の適切性や健全性を確保し、効率化された組織体制の構築に向けて更に内部管理体制の整備と運用に取り組んでまいります。

(7)継続企業の前提に関する重要事象等

 当社は、前事業年度末において純資産△420,597千円となり債務超過となりましたが、当事業年度末の当期純利益は104,907千円(前事業年度の当期純損失598,881千円)、純資産は13,363千円となり債務超過は解消されることとなりました。

 しかしながら、当社が取引金融機関との間で締結しているシンジケートローン契約における財務制限条項に抵触しており、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。

 なお、抵触している財務制限条項は以下の通りです。

(シンジケートローン契約)

① 各年度の決算日の貸借対照表における純資産の部の金額を2016年9月期の決算日の貸借対照表における純資産の部の金額の80%以上に維持すること

② 各年度の決算期の損益計算書における経常損益が2期連続して損失とならないようにすること

 当社としては、このような状況を解消すべく、取引金融機関と協議を行った結果、財務制限条項に係る期限の利益喪失につき権利行使をしないことについて、当該取引金融機関の合意が得られております。

 なお、当社は当該事象又は状況を解消するための対応策として、以下のような収支改善施策に取り組んでおります。

① 自社開発製品の高粗利ソフトウエア販売へ集中

 主軸であるレシピ自動連携による食材ロス対策「飲食店経営管理システム®」シリーズのインサイドパッケージと「FOOD GENESIS」クラウドを組み合わせたハイブリッドクラウドや棚卸集計システム「棚卸探偵団」、勤怠集計管理システム「Timely」、特許を取得している「自動発注システム」への高粗利ソフトウエア製品、ハードウエア専用機型から汎用機型にシフトし、二次開発を加えた配膳AIロボットや除菌AIロボット、ウイルスゲート・ショットの販売展開、人手不足によるセルフ化POSシステムセルフショット、テーブルショット、テイクショット、モバイルハンディショットなどへ販売集中します。

② 水平展開と代理店販売施策による収益力の向上の実施

 当社を取り巻く経営環境が変化する中において、業種・業態の水平展開できる販売商材や販売形態を臨機応変に対応してまいります。また、AIロボットを通して代理店施策を行い、販売代理店の拡大にて売上規模を伸ばしてまいります。事業シナジーのある企業との業務提携を通し、事業面及び財務面での安定化を図り、持続的な収支の改善を図るとともに、資本増強に向けた各種施策を実施し、当該状況の解消・改善に努めてまいります。

 また、当社は、2023年9月30日時点におけるグロース市場の上場維持基準の「時価総額」についても基準を満たしておりません。時価総額に関して、2025年9月末までに上場維持基準を充たすために引き続き取り組みを進めてまいります。時価総額基準の適合に向けた取り組みの詳細は、2023年12月下旬に公表予定です。

 しかしながら、これらの諸施策は実施途上であり、現時点で継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。

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